音楽学習会を始めて、
結構ミュージシャンの方と知り合い、
仲良くさせてもらう事も増えてきて、
思う事があります。
一つは、
音楽やってる人って、
誰しも僕らのやってる活動に寛容で、
お褒めの言葉をくれます。
音楽を生業にするにしても、
趣味でやるにしても、
世間や知ってる人達に、
何かを伝えたい。
残したいという思いが強く、
時として、
次世代へのメッセージを送りたいという、
共通した思いがあるからではないでしょうか。
音楽やってる人達が、
僕らの音楽活動を応援してくれるのは、
きっと、
自分もそういう趣旨でやってる部分、
あるんだよっていうメッセージかなと。
ありがたいし、
嬉しいし、
音楽やってて良かったと思える瞬間です。
もう一つは、
世の中を漠然と捉えつつ、
ピンポイントの視点も持ってるところです。
歌詞を見れば、
だいたいその人の視点がわかり、
どこに向かって、
誰に送られたメッセージか、
わかりますよね?
そういうのが深いか浅いかの差はあれど、
持ってる事が素晴らしい。
薄い内容で、
自分の事だけを吐露し、
自分にしか向かっていない歌詞なんて、
聞いててゾッとするだけですもん。
そういえば、
以前ライブで、
『自分達のカラーと違う会場や、
雰囲気だから』
という理由で、
出演拒否された事がありました。
時代も変わり、
そういう自己主張も、
寛容に受け止めるべきだとは思うのですが、
企画側は良い気分はしません。
企画側の人間は、
一様に怒りや不満を言ってました。
でも僕は違う思いを抱いてました。
『きっと、
自分達の歩む道を見て、
ここは通るべきじゃないと思ったんだろう。
そういう選択肢もあっていい』
周りの怒りとは温度差がありました。
ただ、
もちろん僕も、
良い気分ではなかったのですが、
僕はキャンセルしたバンドの、
行く末を考えての怒りというか、
心配心ゆえに、
不満がありました。
ダウンタウンの松っちゃんの著書に、
山口百枝さんの話がありました。
ある番組の企画で、
アリクイがスタジオに入り、
その前で歌う機会があったそうです。
しかし、
そこでハプニングが起きました。
アリクイがオシッコをしてしまったんです。
もとより蟻しか食べないアリクイの尿臭は、
尋常ではない臭いだそうで、
出演者のほとんどは、
『こんな状況で歌は歌えない』
『演奏できない』
とたちまちキャンセルの嵐。
裏方含め、
構成側は大慌てしてしまいましたが、
番組は生放送。
どうしようもありません。
そんな時でした。
トップアイドルである山口百枝さんが、
強烈な異臭の漂う中、
平然と歌を歌い上げたのでした。
お客さんがいて、
自分を良く見せようと、
一生懸命番組を作ってくれてるスタッフがいる。
そこで歌うのは、
プロとして当たり前。
アリクイの尿の異臭は、
山口百枝さんの強烈なプロ意識の前に、
見事霧散したかのようでした。
僕は思います。
今回ドタキャンしてきたバンドは、
プロではありません。
まだアマチュアで、
これから経験を積んでいく若者達です。
プロではないからプロ意識を持たないのではなく、
アマチュアのうちから、
そんなプロ意識を持って、
自分達のステージにこだわってほしいんです。
仕事を選んだり、
まだ形作られていないバンドのイメージを、
過剰に保護していくよりも、
やるべき事はあるはず。
若いうちは、
どんな条件でも、
客を満足させる方法を学ぶという、
プロになるための試練を受け入れ、
山口百枝さんのプロ意識を見習ってほしい。
自分達の思うような道を歩んで、
高みにたどり着くのは、
ごくごく一握りの、
溢れださんばかりの才能に彩られた人だけ。
そんな人達でも、
人前で言えないような、
過酷な状況で修業期間を過ごしてる。
プロになってないうちから、
近道を通るなんて、
逆に遠回りじゃないかと、
僕は若者達の選択に不安を感じたんですね。
その放送局は、
その後も大恩ある山口百枝さんを、
幾度も番組で起用し、
トップスターへの足掛かりになりました。
そういったプロ意識が、
『使う側』のあらゆる判断に作用していく。
夢を実現させるための足掛かりは、
どこに転がってるかわからないものです。
非難してるのではなく、
間違っちゃいけないと、
老婆心で将来を思ってるだけです。
さて、
冒頭の話題に戻りますが、
プロでもない僕が言える事は少ないですが、
音楽は『伝え合うもの』であり、
お客さんなしには成立しないもので、
自分の音楽を愛してくれる人は、
自分の子どもをカワイイと言ってくれる人のようで、
愛すべき人達です。
そこにもっと届けたい。
そう思うのは自然な流れで、
音楽を志す者は、
そのことばかり考えています。
与えて、
貰い、
貰って、
与える。
音楽の持つ力は、
そういう所に潜んでいます。
だから僕らも、
それがわかる日まで、
練習して、
実践して、
たくさんの気持ちを交換していきたいと思います。
次世代の若者で、
音楽を志す人で、
興味ある方がいましたら、
うちの音楽学習会に遊びに来てください。
一回こっきりでもいい。
うちの小僧達に、
たくさんの刺激が生まれますから、
来てくれるだけで既に成功です。
では、
学習会に行ってきます。