*『朝鮮学校のある風景』39号に、何枚かの写真と一緒に掲載します。
http://blogs.yahoo.co.jp/hanal21ks
*掲載の順序が入れ代わっています。
朝大での二つの講習へ
【8月10日&20日】
夏休み期間、朝大で行われた二つの教員講習に参加した。一つは、ICT指導員講習、もう一つは、図工・美術担当教師たちの講習を兼ねた、第四五回在日学生美術展(学美)の審査だ。参加というより、ウリハッキョでも導入が迫っているITC教育の「実感」であり、近年注目を浴びている、学美の世界の「体感」であった。
三泊四日のITC講習は、三日目、一日(8・10)だけの参加、少し遅れて着くと、講義室の電子黒板には「21世紀のSkill」の文字が映し出されていた。

未来に生きるウリハッセンたちが持つべき能力とウリハッキョ教育の転換をテーマにした、パネルディスカッションだ。続いて日本と南北朝鮮での先端教育の実情が報告された。昨年九月からスタートしたという、金策工業綜合大学でのスマホを使っての遠隔教育大学や、平安南道の金正淑第一高等中学校などでの教育実践の現地リポートは、思わず身を乗り出して、電子黒板に映し出される写真に見入ってしまった。

グループ別の討論も活発だった。
「ICT教育といっても、プロジェクターを利用した授業ぐらいに思っている先生もまだ少なくない」、「若手もそうだが、経験を重ねた先生こそ先頭に立たなくては…」、「少人数の学校ほど取り組む価値が…」、「焦りを…ウリハッキョの教育が取り残されてしまうのでは…」
立ちはだかる、財政問題にも話は及んでいた。
*詳しくは、「第二回ICT指導教員講習に参加して」
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学美の審査は一週間行われるが、中日一泊二日(8・20~21)の参加となった。
審査は、中央審査委員と各学校の図工・美術担当教師を中心に行われるが、日本人教師、大学生、研究者などにも開放されたオープンな場になっている。山陰展を主催する、市民団体のメンバーが鳥取からも来ていた。
食堂二階のフロアでは、美術部員の作品の受賞作を選んでいた。
作品を前に、「着眼点が鋭い」、「…思ってしまう、思わせる力が…」、「意味付け…ちょっと気がかりな…」、「生き生きとして奥深い…エネルギッシュで、それでいて…」、「デリケートな素材を…躊躇することなく…」、「単純さと複雑さが混在して、相乗効果も…」。一方で、「これは何なのか…どう評価していいのやら…どこに視点をわせるのか…」。そんな戸惑いの声も漏れていた。
昼食をはさんで、初級部一、二年の審査だ。フロアいっぱいに地方審査を経た入選作が並べられていった。
まずは、参加者全員による、「うろつきタイム」だ。会場を行ったり来たりしながら、床一面に広げられた絵を見る。そして、ひとり一点ずつ推薦する作品を持ち寄り、五~六人でグループ討論に入る。感じ取ったこと、感じ取られることなどを話しあい、二~三点に絞りこみ、全員参加の審査の場に臨む。意見を共有して優秀賞は選ばれていた。

うろつき・意見の交換・冷静に審査、学年別に、その繰り返しだ。審査というより、絵に込められた児童の「思い」を逃すまいとする、バトル、そのものだった。
午前九時から始まった審査は、予定時間をゆうにオーバー。ようやく宿舎にたどり着いたのが午後の一〇時を回っていた。その一五分集合、ビールを飲みながらのバトルの「続編」は二時過ぎまで続いた。
*入賞作の一部は、39号と40号のグラビアで紹介します。
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夏休み期間中、朝大では、英語、日本語、幼稚園、初級部の教員講習が行われたようだ。ICTの時は講堂の前で、学美の審査の時は、事務棟の前で、七輪を囲む他の講習会の先生たちの姿が。煙の中から笑い声が弾けていた。