【5月8日・木曜日】
「阿佐ヶ谷朝鮮学校サランの会」の月例会に参加するために東京第9に行った時の出来事。
7時になろうというのに、運動場では3人の男子児童がバスケットボールに興じていた。

校舎の玄関の前には、ランドセル3つと上着が1着、並んで置かれていた。黒いランドセルが2つ、1つはブルーだ。黒いランドセルからは定期入れが飛び出していた。上着は、ズボンから白いシャツを出したまま夢中でボールを追っている児童のものだ。
私・「下校時間は過ぎたのでは…」
男子児童1・「サッカー…着替えているトンムを…」
校舎を見あげると、この時間には消えているはずの3階の教室の灯りがついていた。
私・「何年生?」
一人の児童が膝をかがめて、可愛らしい声を作って「2年生です」。ふざけているのだ。4年生と5年生の様である。

会議室に座っていると、玄関からにぎやかな声が。中学生の制服を着た男女が教員室をのぞいていた。のっぽの男子は、見おぼえがある。今年の卒業生だ。
下駄箱を見ながら、「ここだった」と指差す生徒、卒業して間もないというのに、懐かしいようだ。
会議中のようでためらっているのか、なかなか声をかけられないでいる。「団委員長から…」、「いや分団委員長が…」。譲り合っていた。
生徒に声をかけると、入学の挨拶をしに来たというのだ。あわててカメラを向ける。来賓用のスリッパをすすめられて、照れ笑いする生徒、なぜか、一人の男子生徒は、鶴のようなポーズをとりながら教員室に入って行った。

緊張しているようだ。女子もいたが「集団立たされ坊主」のようだ。
趙教務主任・「何しに来たの?」
6年の時の担任の金先生は、嬉しさを隠しきれずにいる。
生徒・「東京中高に入学したので…」
教務主任・「ひとりずつ何班、担任先生の名前と…クラブ活動…」
4班あるが、1班と2班に分かれたようだ。部活はラグビーやサッカー、バスケットボールが多い。何人かは決めかねているようだ。「勉強が難しくなった」とか、「宿題が多くて大変だ」とか、「生徒の数が多くて驚いた」とか、「新しい友だちができた」とか、「面白いことがたくさんある」とか、一言ずつ一か月間の朝中生活を語っていた。
金先生の表情が気になったが、柱に邪魔され見ることができなかった。
そんな姿をのぞき込んでいた2人の男子児童は「早く帰りなさい」と、たしなめられていた。

教務主任は「通学や勉学、クラブ活動、辛いと思うこともあるだろうが、それを乗り越えてこそ…」。すこし長めの「訓示」が続いたが、「訪ねて来てくれてありがとう」、「先生たちも第9のために一生懸命に頑張る」との言葉は、心に残った。
職員室での挨拶が終わると、何人かの生徒が教務主任を囲んで教材を広げていた。出身校のことを調べる課題が出ているようだ。


