【2014年1月8日・水曜日】
新年の「初登校」は、東京第三の始業式だ。
停留所の10メートル手前で、バスを逃してしまった。
「寒いのに…」
バス停に行くと、男子児童がバスを待っていた。途中、近隣の小学校に通う児童とすれちがった。バス停の二人は、ブルーに白線が入った、見慣れた体操着姿で、リュックに定期券がぶら下げていた。東京第三の児童に間違いない。
目と目で「アンニョンハシムニカ」だ。
バスが来たのに、乗ろうとしない。私が乗るのを待っているのだ。バスを逃したお陰で、年初から「チャカンハッセン」に会えて、嬉しかった。
途中の競技場で一人が乗ってきた。近くの高層住宅で暮らす文トンムだ。地下鉄の駅と交差するバス停では、高さんの娘が乗って来るかと思ったが、児童の姿はなかった。
学校近くのバス停に着く。バスを降りると、5人の男子児童が降りてきた。始発から乗っていたようだ。
みながジャンパーや丈の長いウインドブレーカーを着こみ、帽子を被った児童が二人、みるからに暖かそうだ。
学校が見えると、急ぎ足になった。「教室に入る時間に…」そんな校内放送が聞こえてきた。

教員室に行き、新年のあいさつを済ませると早速、いつものように校舎内を一周した。
2階の一番手前、階段寄りの教室では、一年生が向かい合って新年のあいさつをしていた。黒板には「クァセアンニョンハシムニカ」と、新年の挨拶が書かれていた。
黄先生・「新年を迎えました。今年は何年でしょう?」
児童・「二十…」
「平成」の年号を言おうとしたようだ。
黄先生・「??」
児童・「2014年です」
黄先生・「そうですね。2014年です」
児童たちは「십사(シプサ=14)」の「ㅂ」の発音を、黄先生の口元を真似て、何度となく繰り返していた。
他の教室からも元気な「クァセアンニョンハシムニカ」の声が聞こえてきた。

5年担任の許先生は、児童に本を見せた後、何行か読んでいた。
「…教室は大騒ぎになりました…」
それが終わると、「漢字検定試験の勉強も本格的に始まります」と児童に伝えていた。大きな笑い声が廊下までもれていた。

椅子が一つ空いていると思ったら、廊下で慌てて上履きを履き直し、ドアをそっと開けて、男子児童が入ってきた。昨年、朝大に社会見学に行ったとき、軽音楽団の演奏がはじまると、リズムに合わせ体を動かし、最後には舞台の上にあがって踊っていた陽気な児童だ。そのときちがって、神妙な顔つきで席についた。

廊下に出ると、一人の男子児童がマイクとスピーカーセットを両手で重そうに持って階段を上がってきた。

再び、5年生を見に行くと、来賓用の茶色のスリッパを履いている二人の児童を発見!!一緒にバスに乗ってきた児童たちだ。校舎に入るなり、金教務主任に耳打ちして、来賓用の上履きを借りていた。

1年生の教室に戻ると、黄先生と児童たちの問答が続いていた。
黄先生・「今年は何年でしょう?昨年はヘビでした…」
児童・「午です」
黄先生・「…4月になったら…」
児童・「1年生…」
黄先生・「もう一度1年生?…」
児童・「2年生でした」
ウリマルに混ざって笑い声が絶えない。
黄先生は、「これから始業式です。9時15分からです。時計の長い針が3になったらです。10分には…長い針が2です。2になったら上がって行きましょう」
しばらくすると、椅子を持った児童が廊下に並び始めた。
「出席簿の順番です…」
椅子を持っての2階から3階までの移動もだいぶ慣れたようだ。

1年生の教室でも、担任の黄先生が、何冊かの本を紹介した後、教室の本棚に納めていた。本棚には、「からすのパンやさん」、「10分で読めるどうぶつ物語」、「ほねほねザウルス」、「かいけつゾロリたべられる!!」、「アマゾン大脱出」、「こうえんのシロ」、「たのしい!かがくのふしぎ」などが並んでいた。
後日、黄先生に聞くと、冬休みに本を一冊読むことを宿題に出して、その本を学校に持ちより、みんなで回し読みするとのことだ。夏休みにもやって好評だったようだ。

始業式は「クァセアンニョンハシムニカ」の新年のあいさつで始まった。
金校長の挨拶を要約すると、2学期の弱点を3学期には克服して「ウリマル模範学校」称号を獲得しようということだった。ウリマルの水準、学校生活の様子を2月下旬の学芸会で余すことなく発揮できるよう、練習に励み、充実した学校生活を送るよう促した。

金校長・「それから…冬休みにドラえもんからプレゼントが届きました。」
児童たちから笑い声がもれた。
昨年、催された「第14回小学館ドラえもん全国作文コンクール」で、入賞した5人のトンムたちに賞状と副賞が送られて来たのだ。
陰山賞(各学年から10名) チョン・デオ(3年) チョン・デフィ(4年)
宮川賞(各学年から15名) リ・ファイン(3年) ウ・ユジン(4年) コズチ・ソヨ(同)
児童たちから笑い声がもれた。
昨年、催された「第14回小学館ドラえもん全国作文コンクール」で、入賞した5人のトンムたちに賞状と副賞が送られて来たのだ。
陰山賞(各学年から10名) チョン・デオ(3年) チョン・デフィ(4年)
宮川賞(各学年から15名) リ・ファイン(3年) ウ・ユジン(4年) コズチ・ソヨ(同)
副賞は、思いのほか大きかった。
金教務主任からの「トンムたちみんなにも賞品が届いています」と報告には、場内から小さな歓声、みんな笑顔。拍手も!!
金教務主任からの「トンムたちみんなにも賞品が届いています」と報告には、場内から小さな歓声、みんな笑顔。拍手も!!

続いて恒例の、新年を迎えての一言決意表明だ。
「漢字検定試験に必ず合格します」
先陣を切ったのは5年生の男子児童だ。
「ウリマルを一生懸命学びます」、「学芸会の練習…必ず成功させます」、「漢字検定7級に合格します」、「ウリマルの勉強、頑張ります」、「風邪にかからないよう、健康管理を…」
時々、金教務主任に「出てこない学年がいるが…」とか、「次は誰かな…」などど、督促されていたが、途切れることはなかった。前に出たものの話しだせず、教務主任の助けを借りたる男子児童がいたり、仲良しなのだろう二人一緒にマイクを握ったりする女子児童もいた。
5年担任の許先生は、「話すか話すまいか、悩んでいるなら、出ていきなさい」と、女子児童にはっぱをかけていた。

始業式が終わると高学年は、次々と廊下に立てかけてあった長テーブルを1階の倉庫に運んでいた。日曜日に学区の一つ豊島区に在住する同胞たちが開いた新年会の後片付けのようだ。

教育会室に立ちよった。『風景』の最新号に、教育会の黄先生が書いたブログの掲載許可を得るためだ。ブログに書かれた、手書きのポスターがあったので、カメラに収めた。
年初の初仕事は、学芸会の広告集めだと言っていた。学芸会で披露されるであろう、「秘密のプロジェクト」も着々と進行しているようだ。
