【8月2日・金曜日】文科省前の抗議行動へ
この日も「文科省で働くみなさん」への呼びかけが行われた。
5月から7月にかけて、毎週金曜日に行われていた抗議行動は、各地の朝鮮高校を卒業して朝鮮大学校に在学中の学生たちの「朝鮮高校卒業生」としてのアピールだった。毎回たくさんの在校生が参加して呼びかけていたが、この日は夏休みを利用して、居住する地域で日本学校に通う児童を対象にした「夏季学校」の動員と運営にあたっている東京朝高の2年生が集まった。
私の朝高時代は「夏季宣伝隊」といって、関東地方を中心に、当時朝高がなかった北海道や東北地方にも派遣され、8月15日過ぎまで支部や分会の事務所、同胞宅で寝泊まりして活動していた。現在は自宅のある地元で、期間も大幅に短縮され、名称も「夏季社会実習」になった。
従来通り、朝大生も多数参加していた。金曜連続行動で顔見知りになった女子学生によると、夏休み「残留組」だという。「里帰り」せずにクラブ活動やアルバイトに勤しむ学生たちだ。朝高の実習生を迎えている地域の青年や、日本の大学に通う学生たちもいた。
初めて「文科省で働く皆さん」への呼びかけを行う朝高生は、緊張しているようだった。隊列の後方で、朝大生に混じって、何度も原稿を読み返していた。

朝高生のほとんどはプリントを読みあげていた。「歓迎」と「期待」が「排除」、「暴挙」によって、ひどく傷つけられたという言葉が、切々と繰り返されていた。何度もつっかえる生徒もいたが、感情の高ぶりがひしひしと伝わってきた。
自らの体験を織り交ぜて呼びかけていた朝大生が手にする原稿は、幾度も加筆した痕跡が見られた。

呼びかけが終わるたびに、「無償化制度適用せよ」、「学ぶ権利を保障せよ」、「不当な差別やめよ」のシュプレヒコールが、文科省の建物に響きわたった。そして聞きなれた、「どれだけ叫べばいいのだろう/奪われつづけた声がある/…/怒りが今また声となる/…」との日比谷野外音楽堂での3・31全国集会のあのテーマソングの合唱に繋がっていた。

行ったり来たりしながら、参加人数を数えていた女子学生が「92人までは数えたのですが…」と。その後も朝大からの「遅刻組」と、日本の大学に通う学生の「途中合流組」が加わり、隊列は膨れ上がっていった。

文科省前での「カスム チョイヌン(胸が締めつけられる)出来事」は、そんなときに起こった。
朝高生の一人が中年の男性にチラシを渡そうとした、その直後だ。その女子高生は、しばらく体がかまったようにチラシを見つめていた。
「知っていますか? 朝鮮高校に対する差別」「朝鮮の子どもたちに学ぶ喜びを…」と書かれた、チラシをだ。
しばらくすると頬を涙が…泣くまいとしているようだったが、涙があふれ出ていた。「暴言」を浴びせられたようだ。
朝高生の一人が中年の男性にチラシを渡そうとした、その直後だ。その女子高生は、しばらく体がかまったようにチラシを見つめていた。
「知っていますか? 朝鮮高校に対する差別」「朝鮮の子どもたちに学ぶ喜びを…」と書かれた、チラシをだ。
しばらくすると頬を涙が…泣くまいとしているようだったが、涙があふれ出ていた。「暴言」を浴びせられたようだ。

少し前に、「受け取ってくれないでしょ」と声をかけると、「それでも…」と笑顔で応えて、チラシを撒き続けていた、その女子高生だ。
朝大生が心配そうに話しかけていた。

朝高の先生は腰を抱きかかえるように寄り添っていたが、涙はとまらなかった。
いつもは写真を撮って、話しを聞いて少し離れて見ているが、この日は私もゼッケンを借りて、生徒、学生たちと一緒に「無償化排除反対」を叫んでいた。
いつもは写真を撮って、話しを聞いて少し離れて見ているが、この日は私もゼッケンを借りて、生徒、学生たちと一緒に「無償化排除反対」を叫んでいた。

そんな中でも、文科省で働く皆さんへの呼びかけはつづいていた。
今年、○○大に入学した黒い服を着た学生の話は、分かりやすかった。
なぜ、「省令」を改正したのか、それは朝鮮高校が高校無償化適用の条件を満たしていたからではないか。
彼は、「絶対にあきらめませんから」という言葉で呼びかけを結んだ。

1時間半余りの呼びかけが終わると、女性同盟東京からの冷たい飲み物の差し入れが渡され、解散だ。大きなトランクを引きずっていた朝大生は、神奈川の自宅に帰る前に、立ち寄ったと話していた。アルバイト先に急ぐ学生も何人かいた。
一方では、いくつものクループが文科省を背景に、ゼッケンをつけたままで記念写真を撮っていた。何枚かは、フェイスブックにアップされていた。「ついに行ました」、「熱くなっちゃいました」との高校生らしいコメントが付されていた。

追・フェイスブックで文科省前での「カスム チョイヌン(胸が締めつけられる)出来事」としてアップしたら、短時間で「シェア」が30、20を超すコメントが寄せられた。
・힘내자! 이겨라! [力を出して!頑張ろう!]
・子供たちにつらい思いさせたくないのも本音。現実から目を背けてほしくないのも本音です。両方つらいですね。
・本当に胸が痛いです。辛い思いをしただけ優しく、苦しい思いをしただけ強くなると信じています。ファイティン‼‼
・暴言をはいたような人間が世の中にいる事や、差別がある現実を肌で感じた(再確認したって方が当てはまりますかね)ことでしょうね、胸が痛みます。気持ちは負けないでほしいな。
・何たる事か!この地には正義と良心が有るのか!か弱い女子生徒の心を傷つけるとは許されん!
・無知と偏見による大人の「暴言」でウリハッキョの子供たちの純粋な良心が踏みにじられる。それにも負けず闘う、逞しい子供たちを誇りに想います。心に見えない傷を負ったら励まし、苦難を感じたら肩を並べ共に歩み、途方に暮れる時があれば導いてあげたい。ひとりじゃない、ここだけじゃない。全国で、沢山の同胞や良心的な方々が共に闘っている、側にいる。僕らが子供たちを見て逞しいと想えたように、次は、彼らが同胞の先輩方を見て力強いと、心強いと想えるよう闘う。彼らがしたように、自分もそうします。初のコメント長々とすみませんでした。
・この今の自分の感情…暴言を浴びられた学生の気持ち、自分だったらの気持ち、無知な大人に対してやるせない気持ち、経験しないでもいい現状ふがいなさの気持ち…が入り乱れてただ、泣けてきてしました。親の立場として、現状に甘んじないで奮闘闘わなければと思います。
・胸が痛みます。この状況をもっと知ってもらうためにシェアします。
・有り得ない>_< その人だって 子の親だろうに。子供達に何の罪が有るのだろうか? 差別や偏見が、人の良心までもを支配してしまうのか? 悔しい気持ちと、更に奮起しなければとの思いが深まります。
・ヒムネジャ!この夏の暑い中、昨日の金曜日も行ったのですね。ウリ[私たち]大人たちは何をなすべきか自身に問い直さないと。身が引き締まる思いです。