2011年12月19日の「重大発表」 | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

トンポ・トンネ 日々イモジョモ

ブログの説明を入力します。

ニュースは、鴬谷駅を通過する頃、家からの携帯電話で知った。
12時発表を予告していた「重大ニュース」というのが、キム・ジョンイル国防委員長の逝去だったのだ。
秋葉原駅で下車して、駅前の家電量販店に飛び込む。テレビコーナーは3階だ。
テレビに「キム・ジョンイル総書記死亡」のテロップ、しばらくするとこの50日余りニュース番組に出ていないと、「異変」が伝えられていた、例の中年の女性アナウンサーが何かを読みあげている。展示されたテレビは、音が出ないようになっていて、内容は分からない。沈痛な表情だ。
イメージ 1
 
近くの知人の事務所に向かう。イチョウの葉が黄色く色づいた。
ふと、あの熱い夏の日を思い出した。金日成主席の逝去を知ったのは、シンポジウムに参加するために朝鮮大学校に向かう、カーラジオのニュースでだ。「死亡説」が何度も流れていたので、同乗者がどこかに確認電話をして、それでも朝大に向かった。会場の3階の研究棟の講義室からぼんやりと、太陽が中庭の池に反射するのを見続けていた。
イメージ 2
 
知人と一緒に、インターネットで「NHK」のニュースを見る。アクセスが重なっているのだろうか、途中、幾度となくフリーズした。「TBS」のニュースはアクセスすらできなかった。それでも、「現地指導に向かう途上で、精神肉体的過労により列車の中で逝去した」と言うことを知る。なぜか、南北首脳会談に臨めなかった李明博大統領の「不運」が頭をよぎった。前日、野田首相との「従軍慰安婦」問題をめぐるやり取りを幾度もニュースで見ていたからであろう。
 
十条の東京朝高に向かう。隔月版ブックレット『朝鮮学校のある風景』に掲載する原稿を確認するためだ。車中、携帯電話の一行ニュースは「逝去」が流れていた。校門左手の体育館は完全にシートが囲まれていた。耐震補強工事が本格化したようだ。校門前、テレビ局の取材スタッフであろう、カメラを担いだ何人かが校内をうかがっていた。
イメージ 3
 
生徒の姿はない。期末試験を終え、下校したという。
S先生からネットから拾った、「逝去」と関連したプリントをもらう。「朝鮮労働党中央委員会と朝鮮労働党中央軍事委員会、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会、最高人民会議常任委員会、内閣名義の「すべての党員と人民軍将兵と人民に告ぐ」、国家葬儀委員会の公報、逝去原因に関する医学的結論書など3つの公式報道が印字されていた。
何人かの先生と話を交わした。南北、朝米、朝日関係改善の動きを気にかけているようだった。「喪中」による「凍結」が十分予測できるからだ。
「家に帰っても、ニュースは見ない。ビデオで時間をつぶす」と言う声も。いわゆる「北朝鮮ウォッチャー」に辟易するというのだ。
 
校門前の受付に立ち寄ると、マスコミ対応に苦慮しているようだ。下校する生徒と先生にマイクを向けたようだ。テレビからは、そのニュースが流されていた。朝大の先生をしていたという、したり顔のいつものあの横柄な口調には、隣に座っていた白髪まじりの教授もげんなりしているように見えた。
今日、王子で予定されていた金剛山歌劇団の東京公演は中止さたが、明日の生徒の発表会はそのまま催すとのことだ。テレビクルーは撤収していたが、長い望遠レンズをつけたカメラマンは何度も校舎にカメラを向けていた。
イメージ 4
 
駅近の喫茶店で、学校でもらったプリントに目を通す。「逝去」したのは、2日前の17日だったことを知る。「8時30分」だというので、今朝とばかり思っていた。
イメージ 5
 
イメージ 6
 
家に戻って、『労働新聞』のサイトを開くと、12月19日・月曜日号は通常紙面だ。
イメージ 7
 
平壌発「わが民族同士」のサイトは、3つの公式報道だけ、通常のニュースコーナー、コンテンツなどは姿を消していた。
イメージ 8
ソウル発のニュースサイトは、哀悼と共に「弔問団」の派遣を促していた。
 
メールを確認すると、日本人の知人からメールが入っていた。
T-今、今、NHKの緊急ニュースで、北朝鮮のキムジョンイル総書記が急死したと放送しています。これから、どう動いていくのだろうか?まずはお知らせまで。
 
S-今NHKラジオ(12時のニュース)が朝鮮中央テレビの報道として金正日委員長の逝去を報じていました。
日朝関係、高校無償化にどう影響するかは分かりませんが。
 
M-先ほど、○○新聞の○○記者から電話取材がありました。答えたこと3つ
①いかなる心情があれ国交のある場合、隣国の指導者の死にお悔やみを表し、弔問外交となるだろうが、国交もなく敵視敵対政策を続ける日本国家、社会がどのような姿勢を取るのか心配している。
②この機に乗じて拝外主義を煽り、拉致問題などを絡め、朝鮮学校や通う子どもたちへの迫害があってはならない。この機こそ慰安婦問題など日本の責任、謝罪、賠償を遂行し国交を開き、敵対的戦後を終わらせるべきではないか。
③とりわけ、政府の無償化排除が大阪や東京の補助金排除につながっている差別に拍車がかかることを強く懸念する。この事態を日本の反動、右傾化に悪用させてはならない。私たちはいかなる事態にあっても朝鮮学校に通う子どもたちの支援を地域から続ける。
明日の○○版に、冷静になろうというトーンの記事の中で紹介する予定とのこと。
 ik