ピョンヤン訪問記-市民が語る「キム大将」 | トンポ・トンネ 日々イモジョモ

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視点を変えると見えてくる人々の姿があります。
 
 
2009年夏
私のピョンヤン訪問記
-快適な共和国旅行の仕方-
 
金日宇・金淑子著
 
 
20091115日初版・1215日再版
2010年5月改訂版・B6版・332頁・頒価1.680
 
 今までは、新潟で船に乗ってゆったりした時間を気ままに過ごしているうちに共和国に着いた。
最初に行ったときは貨客船の「マンギョン」号で50時間かかった。その後、大型旅客船「三池淵」号に替わって38時間、1980年代に入って大型貨客船「マンギョンボン90」号では30時間以内に短縮された。
 空路での共和国訪問は、今回が初めてだ。行きは北京で一泊したものの、帰りは平壌を出発したその日に東京に戻れた。搭乗時間は宕5時間前後である。
 しかし、「訪問団」を引率した団長は、北京で一泊したその翌日、北京空港に向う車中、「すでに世界を一周してきたような疲労感だ」と語っていた。その後、北京空港から平壌に向う道筋は、世界を2~3周した位のそれを感じたのではないかと思われる。80歳台の高齢者を多数抱える「訪問団」を数々の混乱とハプニングが待ちかまえていたのだ。
船便での共和国訪問は、長旅であった。しかし、前日に新潟入りし、荷物の確認を済ませて市内のホテルで一泊し、翌朝乗船すれば、時間になれば食事が出て、寝ころんで過ごすのもよし、ビールを飲みながらビデオを見るもよし、おしゃべりをしたり、カラオケをしたりしてもよし、風呂にもいつでも入ることができた。
 しかし、空路はそうはいかない。常連の共和国訪問者は、「この歳になって、海外旅行できるのも安倍さんや、麻生さんのお陰だ」と、半ば投げやり気味に語っていたが、煩雑な手続きと、重い荷物を引いての移動の連続である。
 それに加えて、参加費用が高い。元々、ピョンヤンへの旅は割高だが、今回はさらに成田-ソウル間を2往復できるぐらいの額が上乗せされた。
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 肉親との再会を主な目的とした朝鮮民主主義人民共和国への訪問、「在日短期祖国訪問事業」がスタートして今年(2009)30年目を迎えた。
 この夏(2009)、参加した「訪問団」の正式名称は「在日同胞短期祖国訪問団実施30周年記念 東京同胞祖国訪問団」(8・26~9・3)である。
船便での「短期訪問団」は400回を数え、「制裁措置」以降、この3年間に第3国を経由した空路での訪問を余儀なくされながらも組織された「短期訪問団」は、10月まで65回を数えている。
 この「訪問記」は、父の納骨と帰国した兄と妹、その家族と再会するための、北京での往路一泊を含む8泊9日の訪問記録である。
第一部「七泊八日-ピョンヤンで見たこと、聞いたこと」は金日宇が、第二部「パンツルック、啓蒙期歌謡-流行はとめられない」は、金淑子が執筆した。 
 第一部は、1980年以降幾度か訪問した共和国での体験、2000年代に入り3回の滞在期間中に見聞きしたことなどを織り交ぜてつづった。
特に、成田空港を発ち、北京を経てピョンヤン入りする経緯については、これからの訪問者に参考になればと思い、出来る限り詳細に書いた。
 「短期訪問団」と各種代表団や、個人による共和国訪問者数は、昨年(2008)1年間だけでも、3千名近くにのぼると、「朝鮮新報」は伝えている。
今回の「訪問団」の総務も「成田からの出発、北京での乗り継ぎマニュアルが必要だ」と、語っていたが、第3国を経由しての共和国訪問が3年になろうとしているのに、その簡単な手引きすらなく、私自身がとても不安を感じたからだ。(特に第三部で詳しく記す)
 第二部は、1981年以降、4回の共和国訪問時の感想と共に、今回8年振りの訪問先での変化についてコンパクトにまとめた。
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 本書を通じて、帰国家族をもつ在日の家族の心情を少しでも理解してもらえばと考える。また、昨今の朝・日関係を反映してか、いまや宇宙より遠い未知の世界になりつつある共和国ではあるが、視点を変えれば、見えてくる、そこで暮す人々の姿を多少なりとも知るきっかけになれば幸いである。
 さらに、煩雑な手続きなどを憂い、共和国訪問をためらっている人々、送り出すことを躊躇している家族に、多少なりとも参考になればと思う。(2009年秋・金日宇記)
 
 
主な内容
 
■第1部・7泊8日-ピョンヤンで見たこと、聞いたこと (金日宇)
まえがきにかえて・最高齢は88歳?(成田発-北京泊-平壌着)
リポートⅠ 父の納骨・兄妹、同級生らとの再会
リポートⅡ 実感した市民生活の大きな変化
リポートⅢ 「150日戦闘」、市民が語る「キム大将」
あとがきにかえて・搭乗は出発5分前!(平壌発-北京-成田着)
<余 録> 急速に普及する携帯電話・行政地域に1~3の総合
市場他22
■第2部・パンツルック、啓蒙期歌謡-流行はとめられない (金淑子)
■第3部 ・共和国訪問をエンジョイするための10の心得
<訪問団・訪朝団 便利帳> 成田から平壌まで-5つのチェックポ
イント/平壌から成田まで-3つのチェックポイント
■付 録・2001年春・13年ぶりの共和国(金淑子)/平壌点描(金日宇)
■再版刊行に際して/「在日同胞の北韓訪問記」(金淑子・仁川文化財団刊・隔月刊誌「プラットホーム」掲載)
 
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「シリーズ・朝鮮学校の歩み」、「東京大空襲・朝鮮人罹災の記録」など、
在日朝鮮人関連書籍を紹介 www4.ocn.ne.jp/~uil/p.htm