
「あんたみたいな人生やったら、もう一回やり直してもええわ」というのは京都の母の口癖です。12人兄弟の長男の家に嫁いで貧しい中、大家族を切り盛りしてきた母は、私のような生き方が別世界のものに思われるようです。でも私は私なりに前に立ちはだかる難問に四苦八苦しているのです。
学生たちと話していてよく口にしたのは「遠い将来を予測しようとしても無駄」ということです。今、目の前のことに一生懸命取り組むしかないのです。大学卒業当時は、こんな歳でソウルに留学するなんて想像もできませんでした。当時はソウルに行くことさえ、難しかった時代です。努力が必ず報われるというわけではありませんが、一生懸命に何かに取り組んでいると、素敵な人に出会ったり、面白い風景が見えてきたりするものです。
これからの10年がどんな展開になるのか想像もつきませんが、今はただ、スポーツジムに通って体力の衰えに抵抗し、脳の老化に逆行しようと、あがきもがく日々です。
そして最後になりましたが、私が2年半の大学院生活を楽しくかつ有意義に過ごせたのは、ソウルの祖父や叔父、学生や教授、日本語の受講生、そして何よりも夫のおかげです。夫は、この間、最も強力な支持者であり、協力者でした。彼の激励にはずいぶん元気付けられました。ソウルで出会った人々はこの歳で留学に来た私よりも送り出した夫に感心していたようでした。そんなときの私の決まり文句は「人を見る目には自信があるの」。今もそう思っています。(9月6日には、「東京の留守番名人」による「あとがき」を紹介します)
『アジュンマのソウル留学日記』-07年9月12日刊行!!!
40代も後半の筆者がソウルにある大学院に留学。
体験する驚きや失敗、老化する脳との格闘を楽しく紹介します。
同名のブログと「月刊イオ」などに掲載のエッセイを一冊の本に!
著者・金淑子
(キム・スッチャ 1958年、京都生まれ。東京在住。
朝鮮大学校を卒業。京都の朝鮮学校で教員を8年、
朝鮮新報社の記者を8年務めた後、ソウルの大学院に留学。
07年8月24日に社会学修士学位を取得)
A5版・日文・208頁・頒価2.000円
目次は
http://www4.ocn.ne.jp/~uil/602.htm
一般書店では取り扱っていません。
07年9月15日までにご予約の方に限り
送料・振込手数料を
当方が負担させていただきます。
ご注文は-綜合企画舎ウイル
TEL・FAX 03-6279-3356
メール uil21@yahoo.co.jp