年度末と新年度の始まりは、どうしたって忙しい…
その上に今年は更に重なる用事もあり、どこをひっくり返してもブログを書く心の余裕が見つからなかった。
…そんな中でも、ちゃっかりバレエは観に出掛けていたのだが、ここに感想を書くには至らなかったので、だいぶ日は経ってしまったが、それらを記憶のある限りで記しておこうと思う。
(なお写真は、昨日の上野・不忍池です)
まず3月の17日には、新国立劇場バレエ研修所の卒業公演「エトワールへの道程2019」を観に行った。
前回の秋の公演以来、私の目を吸引してやまない山根くるみさんが、やはり抜群に華がありチャーミングだった!
山根さんって、若い頃の吉永小百合さんに似ていて、賢そうな美貌がドンピシャ私の好み。
「なんて可愛らしい」と頬はゆるみ、たいへん目の保養でありました
他の皆さんも、新国研修生として立派な踊りを披露されていて、将来が本当に楽しみだと思ったし、これからもずっと応援していきたい。
そして、新国立劇場バレエ団には、どなたが入団したのだろう?
とても気になる。
素敵なダンサーたちなので、できれば全員に入団して欲しいところだけれど…
その翌週は仕事に忙殺され、正直何をしていたかも覚えていないほど高速で過ぎ…
それでも、その荒波を一旦ストップさせてでも劇場にやってきたのが、「DANCE to the Future 2019」だ!
しかも、2回も観た
本当は4回の公演すべてを観たかったけれど、そこまでは年度狭間の激流を止める力は無く、泣く泣く諦め2回で我慢した次第…
これまでも「DANCE to the Future」は必ず観てきたけれど、今回の公演は、今までの中でも秀逸な出来だったと思う。
とにかく楽しかった。
全3部のステージがあっという間に過ぎ、その時間は現実を完全に忘れさせてもらった。
特に素晴らしかったのは、貝川鐵夫さんの振付で木村優里さんと渡邊峻郁さんが踊った「Danae」で、こんなにウットリしたのは何年ぶり?というほど、心奪われた。
木村優里さんは、先日放送された「#ストイック女子」でも、その魅力を世間に広く知らしめてくれたけれど、まさに踊るために生まれてきた、選ばれし人なのだと、しみじみ感服した。
とてもエロチックな内容の作品ながら、優里さんを見ていると、まるでガンダーラから渡ってきた仏像のように神々しく美しいので、そこに黄金の雨となってでも近づこうとしたゼウスの滾る気持ちも共感される。
ゼウス役の渡邊峻郁さんがこれまた素敵で素敵で、彼もまた神話の世界を生き、雨でも牛でも白鳥でも、なんにでも変身できそうな柔らかな踊りに惹き込まれる。
そんな2人から生まれる世界の、なんと極上の妖しさ!!
美しいって、こういうこと。
そうなのだ、今の新国立劇場バレエ団で、一番観たいペアは、この2人なのだ。
それを分かって振り付けて下さった貝川鐵夫さんには、心からの感謝と絶賛を捧げたい。
それに、貝川鐵夫さんは、自作自演された「カンパネラ」でのパフォーマンスも、前回より何倍も素晴らしく感動した。
小柴富久修さんの「落語」も、ものすごく楽しかった。
バレエダンサーじゃなく、噺家さんを目指しても、きっと大成されていたのでは?
素人離れして上手かった。
その後ろで踊るダンサーも、本島美和さん、福岡雄大さん、福田圭吾さんという豪華さで、振付の福田紘也さんの才気には驚くばかり。
いや、ほんとに楽しかったし、笑った。
最後の即興も、それぞれに面白かった。
特に米沢 唯さんの透明感は、こうした即興の瞬間に際立つと感じた。
木村優里さんが「ガンダーラの仏像」だとすると、米沢 唯さんは「巫女」のように澄み切って清々しい。
只の人間には無い、どこかで天上と繋がった空気を纏っている。
あと、中島瑞生くんが可愛かった!!
彼がこうして起用されるのは大歓迎だ。
間違いなく未来の王子候補ナンバーワン、期待の星だ。
どんどん場数を踏ませて育てて下さい、新国立劇場バレエ団の先生方〜〜
…とまあ、こうして4月となり、新元号は「令和」に決まった。
個人的には、「令」の字を、上手に書ける自信が無い