遅めの中食として、阪急三番街、青冥(チンミン)へ行く。
ランチタイムが十七時迄だったお陰で食べる事が出来た。
頼んだのは八五〇円の日替わり定食だったが、一番高価な物で二千三百円のコースが有った。
今日の定食の中身は、ピーマンと牛肉と筍の細切りを沢山乗せた餡掛けの焼き蕎麦と、中華ちまきと、卵綴じのコーンスープだった。食後に茶も出された。
味は、我々が中国料理に抱くイメージに従って濃いが、必然的な濃さに感じられた。
また、熱くて舌を火傷する事も無い熱さで提供されて食べ易かった。ギリギリ猫舌の人が敬遠する温度、と云えば良いか。
まあランチで食べる分には全く十全な中華だった。
余程のラーメン好きでもない限り、中華を食べたいならラーメン屋へ行くより此処へ来る事を勧める。
保険業界の説明会初めて行くなう
土曜日は説明会に行く積もりが寝過ごし(予約不要だった為助かった)、日曜日はアルバイトする積もりが仕事を貰えなかった(派遣は不便だ)。
その代わりに履歴書をずっと書いてゐた。集中力の続く程度にずっと、と云う意味でしかないが、とは云え休日の過ごし方としては中々に実り有る物だったのではないかと。
昨日BSフジでトップ・ギア(Top Gear)を見た。イギリスはBBCが制作したプログラムである。BBCは日本で云う所のNHKなのだが、NHKとは全く違う性格の放送局なのだろう。
NHKでも最近はやっと民間企業の商品を使う時にロゴを隠したりすることはなくなったが(幼少時、子供向けの科学番組を始め、あらゆる所でロゴが隠されていたことをよく覚えている。アルミ缶に紙を巻いていたり。或いは紅白歌合戦で「真っ赤な『ポルシェ』」という歌詞を「車」と言い換えさせるという話等)、あの番組では其の様な配慮は一切なかった。どころか、自動車番組として、ポルシェの新車を駄作扱いし、ランボルギーニの新車が其れに比べて優れていると云う風な表現すらあった。
又、汚い言葉にピー音を被せ口元をモザイクで覆うという編集はあるものの、つまり汚い言葉を発しているという事実すら新鮮であった。
NHK的な視聴者への配慮を宜しく思う人も多いのだろうが、BBC的な番組の作り方の方がテレビ番組として楽しくはないだろうか。
公共放送として、企業スポンサーを持たないのは両局とも持つ性質である。その同質から発展して、特定企業の宣伝とならないように商品を匿名なものに変質させる(させていた)NHKと、企業スポンサーが無い故に全く好き勝手に論評するBBC。バラエティ番組の面白さだけではなく、そこから報道姿勢を推測すると、さてどちらがジャーナリスティックだろうか。問いに於いてNHKに勝算はあるだろうか?
二十分間ひたすら喋らされる面接だった。緊張緊張又緊張であった。
しかし本番でハキハキ話す経験をこれまでにしてきたし、友人曰わく「良く通る声」をしてゐるので声量には問題なかったと思う。内容も履歴書に準じ話す事が出来た。しかし、内容に齟齬が無かった事で減点は避けられたからと云って、即ち好印象では無い。
内容が不味ければ、其処で終わりである。或いは挙動が悪くとも同じ結果が待ってゐる。更に他の志望者が相対的に優れてゐれば又同じ事だ。
嗚呼、私の運命や如何に。待て連絡。

今後の改善すべき点は、受付での応対か。最初からもっと元気良く丁寧に社員の方と接すると良かった。
明日は面接が有り、其の後に彼女とデートへ行く積もりである。
日記のタイトルを緊張としたのは、一つに不確定性に対する不安から来る緊張であり、一つに段取りを上手く運べるかと云う事前の備えで充分かと云う心配から来る緊張である。其々、当然に前者と後者に対応してゐる。
面接へ挑む際は幾重もの不安を伴う。問答で、想定してゐないことを聞かれないか、想定を面接の最中に思い出されるか。問いの比重は何処へ置かれるか。どの様な相手が待ってゐるか。詰まり、好い結果を得られるか。ほんの短時間であれ面接をした結果は、最終的には一生の計画に繋がる経路の入り口である。

今回のデートに関する心配はもう少し近視眼的である。デートを主導するに当たり、想定外の事態は起こらないか。正確には、想定外の事態に焦り醜態を晒さないか、と云うべきか。迷子や臨時休業や定員超過や列車の遅延、対人トラブル等々…。万一其れで彼女の心象を害す事に成れば大事である。彼女には楽しんで欲しいし、次いで己も楽しみ快楽(表現を穏当でないと云うなら満足と云っても構わない)を得たい。
一般に、遠い未来は期待に満ち、近い未来は不安でで占められてゐる。故に今、何度も明日の行程を確認し、持ち物を数えてゐる。とは云えそろそろ寝なければならない。寝坊の不安が膨らんで来た為である。九時に起きれば最悪の事態だけは免れる。さて、後五時間しか無い。
昨日は講義に出た。五回生として受ける初めての講義だ。同回生の誰も受けてゐない事に卑屈に成ったりもする。しかし講義其の物は大変楽しかった。教授が高校生の頃好きだった国語の教師に似てゐたからだと思う。男性で、小太りで且つファッションセンスがなく、眼鏡を掛けて、何よりよく喋る。
又其の話し口も共通してゐて、世の中の常識と云う物を論理的に粉砕する賢しさと下世話な話題が好きだと云う自己認識が混在してゐる。
例えば教育に就いて、「生活指導で、服装の乱れは心の乱れと云う教師。奴等が心の相談をするのではなく服装の指導をするなんてのは、ウンコを流さんと便器のフタを閉めろって云うんと一緒ですよ」と云う様な。
私は斯う云う大人が大好きだ。来週も必ず出席しようと思う。
九日。
アルバイトへ行った。いい加減同じ倉庫に飽きつつある。しかし作業の速度は着実に増してゐて、スキルアップした様な面白味がある。寝る前に社員の顔が浮かぶ様に成って来た。

十日。
友人とドライブをした。自動車の運転と云うのは面白い物だ。自分の行為と自動車の動きの因果がはっきりしてゐるから面白いのだろうか。

十一日
彼女の作った弁当を肴に夜桜を見た。味の良い事や掛けて呉れた手間に限らず、弁当箱の小さな事にも愛しさを感じた。さて桜は昼間の雨にも葩の負けず堂々と咲いてゐた。其処に桜の意外な強さを見た。儚いだけが桜では無いのだ。

十二日
派遣労働の給与を頂く。さて何に使おうか。祭も旅行も消費もして仕舞う前が気分の浮き上がる一時である。
昨日、大学の近くのラーメン屋で十七時頃にラーメンを食べた。空腹は最大の香辛料等と意地悪な事も言えるが、それを割り引いても旨かった。醤油ラーメンを旨いと思うのは珍しき事だった。麺は細く柔らかく私の好みであったし、葱を丼に蓋する積もりで乗せ、モヤシをチャーシューでくるみ食べるも又一興である。醤油の味や濃く、熱すぎもせず、舌を火傷し味の知覚を失う心配も無い。食べながら日記にてラーメンの写真と併せ店名も出す積もりに成った。

此の辺り迄は彼女にも伝えた事実である。
しかし食べ終わってふと床に目を遣ると、codenameGと一部にて呼び慣わされる昆虫を見付け、全て止す事にした。
其れだけで評価は零と成り紹介に値打ちしないし、営業妨害の角で起訴されても困るので。
今日は遅刻しそうに成り、急いだ所為で汗ダクになって受けた面接で幕を上げた。
面接の後、携帯電話にて就職ナビを確認すると、到底受かるまいと考えていた会社の一次選考を通過を通知され、大層気分が良くなった。思わず彼女に電話し、報告しながら面接を受けた会社の最寄り駅迄歩いた。
其れから大学へ向かった。大学ではまず同回生の女子に会い、昼食を食べた。何度か行った事のある、割高ながら味は地域一二位を争う定食屋へ行った。遅い朝食に昨夜の残りのポークカツレツを家で食べてきたが、うっかり鶏天を注文した。しかし、揚げ物の特に美味い店なのですっかり平らげた。
食後、近所のパチンコ屋へ行っていた後輩と合流した。彼も含め三人で大学の近くの神社へ参った。境内が広く、散歩を主な目的として行った。同回生の女子は長く歩くには向いていない靴を履いていたので、途中から後輩と私だけで境内を巡った。
神社にも、又大学や駅に植えられた桜が見頃で、穏やかな春を感じた。
今日は大学と云う忌々しい土地へ居たけれども、知己に会って様々出来たお陰で、暗く悲しい気持ちとは無縁で過ごせた。面接後、彼女と電話することで良くなった気分がひょっとして害されやしないかと恐れていたので、発見であり、併せて佳良なる事であった。
先程、東北地方で再び大きな地震が有ったと云う報道をテレビで見て、大いに心配である。けれども、生活上の注意から、もう寝る事とする。