ガイドを読んでたら、キムさんの未練打ちのページの欄外に、10年以上前の思い出話が載ってました。

「シリーズ波」という、俺とキムさんとヒゲ園長三人が、開店から閉店まで三日間連続で大花火の設定1を打ち倒すという、嫌な思い出しかない企画の話だったんですけどね。

ホント、嫌で嫌で仕方がありませんでしたね。

「目押しが完璧なら、設定1でも負けない」という、バリバリの技術介入大量獲得機だから、それの1で勝ってこいと。勿論フル攻略が条件だから、リプレイハズシは三連ドンチャンNG、保険ハズシNGのビタハズシのみという、目押しの苦手な俺に取っては超の付く地獄企画でしたからね。

小役ゲーム残り27とかで、首をぶるっぶる震わせながらハズシに挑む姿を、後ろからギャラリーがにやけ顔で眺めているんですから、そりゃ成功するわけがありません。

結果、平均600枚以上取れるビッグボーナスで、いったいどれだけ300枚台を叩き出した事か。注目されているからミスりたくない、でも自信がない、それよりなによりここでビタをミスったらそれだけで3千円が消える…。極度の緊張で心臓バクバクだけならまだしも、首やら手やら、やたらあちこちが震えてましたので、ビッグが終了した後にメモ帳に獲得枚数を書くのも一苦労。まともに数字がメモれないほど手が震えていた事がしょっちゅうあったのもハッキリと覚えています。

夕方過ぎにお店から編集部に「ひとりおかしなくらい負けてるヤツがいるけど大丈夫なのか」という電話がかかって来た事もあったそうです。そりゃこんな目押し力ですから。夕方に13万円目が投入されててもなんらおかしな事ではなかったわけです。勿論、俺の事でした。

おっと、話がそれました。で、件の欄外。そこに書かれていた思いで話は…

三人で食事休憩に行って戻って来たら、ドル箱のコインが盗まれていた事があった(木村のではなくういちの)というものでした。















マジで!














と、それを読んでビックリしましたねぇ…。
うん、すっかり忘れてましたが、阿佐ヶ谷のお店だったね、多分。

ガイドのヤツが店公認で高設定打ってる姿に腹が立ったと捕まった犯人が言ってたらしく、それ以降、この企画をやらせて貰う時は、台の上に









「パチスロ必勝ガイド
 設定1実戦中!」







とかって書かれた札が差されたりするようになったんですよね。結果、ますます目立つわけで。結果、ますます首や手が震えるわけで。結果、ますますハズシ成功率が下がるわけで。結果、ミスを見て笑われるわけで。更に恥ずかしくなるわけで。










後にも先にも、パチスロを打つのが嫌で嫌で仕方がなくて、開店前に恐らくそれが原因で激しい胃痛に襲われ、仕事を休んだのはこのシリーズ波だけでございますはい。