Jin side 23-3.
→つづき
JK『何がお好きか分からなかったし、ここにあるものでしか作れなかったんですが、良かったら』
ジョングクが、器をヌナに丁重に差し出した。
『ジョングク...おまえ...』
JK『本当、ダメなヒョンで見てて笑っちゃいます。僕たちにとってはヒーローだったけど、あなたのこととなると何ひとつカッコよく決められない』
う...
まぁ、そうだね...
JK『でも、あなたを想う気持ちに嘘はないし、それがヒョンの全てだってことだけは知ってほしいです』
被っていたキャップを取って深くお辞儀するジョングク。
それに続いて、後ろからぞろぞろみんなが出てきて次々に頭を下げる。
『え...ちょっと...なんだよ...』
本当、カッコ悪いヒョンだよ。
お前たちに、ヌナへのお膳立てなんかさせちゃって。
『とてもきれいに盛り付けられていますね、このピビンパ。混ぜるのもったいないな』
JK『いやっ!もう一思いに混ぜまくってください!』
スプーンを持ったまま、器の中身を見つめるヌナにジョングクが言った。
「ふっ...」
その言い方がおもしろかったのか。
ヌナが笑った。
HS『そうです!混ぜることで美味しくなりますから!』
NJ『もうなんだったら、ヒョンだと思ってぐるぐる混ぜてもらって!』
え!?
TH『ヒョンのことなんか考えながら混ぜたらまずくなるよ』
は!?
JM『グクのピビンパは何を考えながら食べても、きっと美味しいですよ』
どういう意味!?
YG『お前ら、黙っとけ。ヌナが食べられない』
『ユンギ、おま...ヌナって...』
YG『あっ...』
5人が目を合わせて一斉に叫ぶ。
『『『『『いきなり〜!?』』』』』
爆笑したのも束の間。
あまりに大きな声を出したことで、みんなが我に帰る。
しまった。
ヌナ...
「くっくっくっくっ...」
ヌナ?
「もう...本当にさぁ...」
笑って...る?
『私はこれから7人のヌナになるわけ?』
ねぇ、ヌナ。
僕がピビンパを混ぜるからさ。
隣に座って、一緒に食べてもいいかな?