今年もお世話になり
ありがとうございました
JIN side 21-2.
→つづき
JM『あー...ヌナのこと、その東条さんって人に取られそうなんだね』
プデチゲを食べ終わって、覚醒からの出来事を順を追って話している最中。
ジミンに、一番見たくなかった現実を突きつけられ、水を吹き出しそうになった。
NJ『ジミーン!そういうこと言うなよ〜ヒョンは傷心なんだぜ?』
HS『そんなこと言って、ナムジュナちょっと笑ってるよ〜』
TH『ヌナがすごく魅力的な人ってことじゃん。他にもヌナを好きな人いて当たり前だよ、ね?』
手元にあったお菓子の袋を渡しながら、純粋な瞳のテヒョンが僕の心を刺す。
『そっ...そうだよな...ヌナみたいな人、放っておくわけないよな...』
みんな、普通に話してるけど...
恋愛の相談に乗れるほど経験豊かになったのか?
これが、「過去」と「現在」を生きてることの差...?
YG『お前ら、あんま茶化すな。ヒョンは真剣に悩んでるんだよ、自分の甘さにな』
5人が顔を見合わせて笑い出す。
『『『『『きっつ〜!!』』』』』
やめてくれよ...
もう、結構ボロボロなんだけど...
JK『ヒョン、当たって砕けろ、だと思うけど』
ニタニタ笑いながらジョングクが僕の肩を突く。
YG『そんな簡単に言うなよ、相手困らせたらもう後がないぜ?』
そんなユンギも口元が緩い。
『おいっ!ちょっとおもしろがってないでちゃんと聞いてくれよ!』
僕の懇願は空しく部屋の床を転がった。
YG『はぁ?おもしろがるに決まってんだろ、ヒョンの恋愛話なんか!』
ユンギの言葉を号令代わりに、みんな一斉にクッションを投げたり踊り出したり歌い出したり...
なんだよ、みんなしてテンションおかしくないか?
JM『みんな、嬉しいんだよ?ヒョンに会えて。ヒョンがここへ来てくれて』
ジミンが軽く投げたクッションを掴んで、ムスッと抱え込む。
JM『僕たちを救ったヒーローみたいなヒョンが、ヌナのことで悩んで迷って。好きなのに置いてきたりしてさ!他の「彼女」まで作ってさ!信じられないよ、全く』
ジミンが別のクッションを僕に投げ付け、避けきれずに顔に当たる。
JM『そうまでして...僕たちのところへ来てくれた。その結果、ヒョンの過去がおかしくなっちゃったでしょ?ヌナが一番たくさん傷付いたし...』
そうだ。
一番傷付いたのは、ヌナだ。
JM『だからね、何があっても、そのヌナと幸せになってほしいんだ。僕たちみんなの願いだよ』
『ジミナ...』
JK『ヒョンとヌナのために、できることはなんでもするから!』
『わっ!やめろっ』
部屋にある一番大きいクッションを持ったジョングクが覆い被さる。
その上にみんなが順番に重なる。
NJ『ヒョーン!絶対ヌナを幸せにしてあげなきゃダメですよっ!』
TH『おっ...重いって!』
HS『やめろ〜!』
今、僕の頬を伝った涙は、すごく温かかった。