最近は、コアなネタを書いてなかったので少し時間の無駄使いをして書いてみようかと思います
気合い入れて読んでみてね
200系ハイエースのディーゼル直噴エンジン
前期(Ⅰ型)エンジン形式2KD(2500cc) 最高出力80kw(109PS)
中期(Ⅱ型)エンジン形式1KD(3000cc) 最高出力100kw(136PS)
前期(Ⅰ型)に搭載されていた2KDは、エンジン停止などの不良も見られて、1KD型は2KD型よりも先に開発され、ランドクルーザー・プラド120系等に積まれていたエンジンで、これにDPR等を付加してハイエースにも搭載された
これが、中期(Ⅱ型)のハイエースですね
しかしDPR等を追加する事により
・”DL-1”という特殊な少々高額なエンジンオイルを使用しないといけない
・燃料がエンジンオイルに希釈されて蓄積する為にエンジンオイルの量をシビアに管理しないとエンジンチェックランプ点灯してしまう
などの問題点も数多く出てきた為に今回マイナーチャンジ後のハイエースに搭載されたディーゼルエンジンが
1KD
…
そうです
中期と同じ1KD
しかし、エンジン形式番号こそは同じですが、中身は全く違います
助手席前にあったサブラジエーターがなくなった
それだけでは無さそうです
最高出力106kw(144PS)と若干ながらパワーUP
しかし、ここからが本題
足廻りを覗いた事がある方だったりすると触媒の位置やマフラーの形状なんかが変化したのが一目瞭然なのですが、そんな機会はあまりないですよね
だったらエンジン音を聞いた事ある人みえませんか
そうなんです
現行モデル後期(Ⅲ型)のディーゼルエンジンは、直噴エンジン独特のエンジン音が緩和されているんです
前期・中期のディーゼルエンジンに乗ったことがある方だったら、ビックリするくらい静か
一体何が変化したんでしょうか
それは、燃料の噴射圧を従来より高くする事に成功したらしいんですねぇ~
ディーゼルエンジンは、みなさんもご存知の通りガソリンエンジンのように燃料に火を付ける”点火プラグ”なんてありません
ディーゼルエンジンは燃料の軽油を噴霧してピストンの圧力で発火させるエンジンです
引火性の高いガソリンは点火プラグで爆発させて、引火性の低い軽油は圧縮すると爆発するって何か不思議ですね
そんな余談は置いておいて
その噴射圧が高くなると良いことばかり
・燃料の噴霧が今までよりも細かくなる
↓
・霧が細かくなれば燃焼し易くなって
↓
・燃焼しやすいという事は、燃焼できなかった燃料の量も減って
↓
・排気ガスも必然的にスス(燃えカス)が少なくなるので
↓
・国の基準をクリヤーしやすくなってエンジン音も静か
ね
良いことばっかりでしょ
だったら、なぜ初め(中期)から噴射圧を高くしなかったん
って事になりますが、噴射圧を高めれば当然その機関にかかる負担も大きくなってしまい、耐久性に問題も出て故障も多くなってしまう
故障が多くてはダメだし…
噴射圧を高くすれば良くなるのは、わかってはいたけど技術的にできなかったと言うのが正しいみたいですね
技術の進歩ってヤツです
いつものように偉そうに長々と書きましたが、いつもと同じでこの前エンジンの設計などのお仕事をしてみえるお客様(Sさま)から教えてもらっただけなんですがね
パワーUPして静かになって良い感じのディーゼルエンジン
どうですか
値段は高いですが、距離をたくさん乗る方はお勧めですよん
ハイエースを検討してみえる方に参考にして頂ければ幸いです
名古屋店 カミムラ