「真剣に妥結に向かう意志がない国の参加は望んでいない」だとσ(^_^;)
日本経済新聞(10/29)夕刊1面
「わが国のゆくえを左右しかねないTPP(環太平洋協定)について、必要な情報開示はまったくされず、『心配する必要はない』との見方が宣伝されるのは異常としか思えない」しんぶん赤旗(10/28)2面※1、と語ったJA全中(農協)の萬歳章会長、さる26日に東京の日比谷公園で開かれた「TPP反対全国決起集会」での演説のひとこまだ。
加盟国間で関税障壁をすべて撤廃するということ以外は、謎のベールに包まれているTPPの実態について、NHKテレビのニュースバラエティ「ニュースウォッチ9」のメインキャスター大越健介氏は先日の番組中で、「参加してみないことには内容すらわからない」、と暗にTPPに参加してみないことには始まらないというような示唆をした。
しかし、自民党の三ツ矢憲生衆議院議員は25日の衆院外務委員会で「交渉参加して国益に反する事態が起きれば離脱すればいいというが、このほうがよっぽど国益を害する」※1、と参加した後で不利だからといって離脱すれば、国際的な信用を失いかねないと指摘した。
まじかにせまったAPEC首脳会議に、野田首相は交渉の参加を表明すると語ったが、かんじんの国内世論は、あたかもペリーが幕末に黒船で来航して開国を迫ったときのように沸騰した鍋がひっくり返ったようなあわてぶりだ。
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もっとも秘密のベールの一端は、一部の有識者の間では既に予測の範囲内にある。
主婦連合会会長の山根香織さんは、TPPは関税の撤廃で食や農業にダメージを与えるだけでなく、食の安全や保険、金融などの国内の規制の緩和や撤廃が求められることになるという。
BSE牛(狂牛病)の対策や食品添加物、ポストハーベスト(収穫後使用農薬)、遺伝子組み換え食品の規制についても、国民の食の安全・安心を優先します、といって断ることができず、米国の要求どおりのフリーパスになってしまうと危惧する。「いま言いたい」しんぶん赤旗(10/28)1面より抜粋
参院農林水産委員会で日本共産党の紙智子議員が、カナダがチーズと家きん類の肉を関税撤廃しないと表明してTPPの参加を拒否されたことを明らかにしたというし、27日の参院厚労委員会では日本共産党の田村智子議員が、米豪自由貿易協定(FTA)によって一部の薬価が高騰し医療財政を圧迫していることを示した。※1
これでも日本の薬価制度や医療保険財政に影響がないと言えるのかと迫った田村議員に対し、小宮山厚労相は「(TPP)参加と交渉に加わることは別だ」と述べるにとどまり深刻な事態の認識がないことを露呈してしまった。
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政府の試算によればTPPの参加によって日本のGDPを二兆円以上押し上げる効果があるという。
しかしながら、国内の安全や安心を守る規制を突き崩して外国の参入を許せば、国内の産業を衰退させるばかりでなく、日本の規制で守られてきた安全な生活が脅かされる危険性もある。
そういうことが国民ひとりひとりに知らされないまま、あたかも現首相が民主党議員だけの投票で決められたように、国民の頭ごしに政府どうしで勝手に決められ、ひどい目に遭わされたのではなんともやりきれない気がするのだ。
