帰ってきたウーツー(CDレビューア)-あほのさかた
首相といえど、お役人様には逆らえない?

=日本経済新聞(11/2)2面



 政府は1日の給与関係閣僚会議と臨時閣議で、国家公務員の平均年間給与を前年度比1.5%引き下げる人事院勧告を実施する方針を正式に決める。同時に、次期通常国会への自律的労使関係を措置するための法案の提出などを柱とする文書を閣議決定。来年度の人勧に先立ち、労使交渉で踏み込んだ人件費削減ができるようにするための法案を検討し、通常国会以降、順次提出することを打ち出す。日経電子版(2010/11/1 14:00)

 

 菅内閣は政府の給与関係閣僚会議と臨時閣議で、1日、国家公務員の平均年間給与を前年度比わずか9万4千円(1.5%)の引き下げにとどめることを決めた。国税庁の調査によれば、平成21年度の民間給与平均は20年度の調査に比べ24万円(5.5%)も下がっているにもかかわらずだ。


 産経ニュース(2010.8.10 09:33)によると、勧告に基づき給与改定を行った場合、国家公務員で約790億円、地方公務員で約2340億円の予算削減にしかならない。


 また、人事院勧告による平成22年度の国家公務員一般職の月給とボーナス(期末・勤勉手当)の合計の平均年間給与は、633万9千円(平均41.9歳)だ。勧告前に比べて9万4千円(1.5%)減というから、平成21年度の平均年間給与は643.3万円ということになる。


 ・・・


 一方、約一ヵ月後の9月にプレスリリースされた国税庁の「平成21年分民間給与実態統計調査結果」によれば、賞与を含めた平均年間給与は405万9千円である。この統計は公務員給与も母数に含んでいる。


 平成22年度の人事院勧告で示された給与が、国家公務員の一般職の22年度の給与なのか23年度の給与なのか、ちょっとわからないのだが、仮に22年度の給与とすると、平成21年度に関して


 ・平成21年度の国家公務員と民間給与格差 
 =国家公務員年間平均給与 - 民間平均年間平均給与
 =643.3万円 - 405.9万円
 =237.4万円 (A)


となり、約37%も民間平均給与より高かったことになる。びっくり!


 ・・・


 平成22年度の人事院勧告(2010/8/10)によれば、この国家公務員の給与の適用を受ける国家公務員は、一般行政職、外交官、税務署職員、刑務官、海上保安官、医師、看護士等の「非現業国家公務員」27.4万人が対象だ。


 国家公務員一般職で、この適用を受けないのは検察官約3千人、国有林野事業約5千人、特定独立行政法人職員約5.9万人で一般職のうち約20%だ。つまり国家公務員一般職の80%が国家公務員年間平均給与の対象者となる。


 また国家公務員のうち特別職約30.3%は対象外である。国家公務員は約64.1万人いるから、この給与の適用者は国家公務員全体の42.7%(約27.4万人)になる。


 平成21年度国家公務員・民間年間平均給与格差合計
=平成21年度の国家公務員と民間給与格差 - 非現業国家公務員の人数
=(A) × 27.4万人
=237.4万円 ×27.4万人
=6,504億7,600万円 


 仮に全体の国家公務員が年間平均給与643.3万円をもらっているとすると、

平成21年度国家公務員・民間年間平均給与格差合計
=平成21年度の国家公務員と民間給与格差
=(A) × 64.1万人
=1兆5,217億3,400万円
  
となる。つまり国家公務員の平均給与を民間並みにすれば、国家公務員の年間平均給与だけで6千5百億~1兆5千億円の人件費が節約できる。


 ・・・


 また、地方公務員の給与はほぼ人事院勧告に沿って決められ、ほとんどが国家公務員以上の給与といわれている。平成22年度の人事院勧告によると地方公務員の総数は286.1万人だから、仮に人事院勧告並みの給与とし、地方公務員の対象者を、国家公務員の対象者(42.7%)と仮定して、平成21年度公務員・民間年間平均給与格差の合計を計算すると、


平成21年度公務員・民間年間平均給与格差の合計
=(A) × 地方公務員総数 × 人事院勧告給与適用者
=237.4万円 × 286.1万人 × 42.7%
=2兆9,001億8,997万8千円


仮に全体の公務員が年間平均給与643.3万円をもらっているとすると

平成21年度公務員・民間年間平均給与格差の合計
=(A) × 地方公務員総数
=237.4万円 ×286.1万人
=6兆7,920億1,400万円


となり、仮定であるが公務員の数を減らさなくても、公務員の給与を民間並みに見直せば、国と地方で2.9兆円、ひょっとすると6.7兆円の人件費の節約につながる。この財源を確保すれば、国と地方の借金を返済したり、福祉や経済対策に活用できるのだ。


 これは公務員のスト権を認めるか否かと言う前に、人事院が恣意的に公務員の給与をつりあげている詐欺の可能性のある問題であって、国家・国民・市民に対する背信行為の疑いを問うべき問題だ。


 政府は国税庁の民間給与態統計調査に基づいて国家公務員の給与を決めるよう人事院に迫るべきであり、反発するようであれば訴訟も辞さない覚悟で望むべきではないか。


 国会で野党はこの問題を徹底追求してもらいたい。

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