『安く買って高く売る』ハゲタカファンドの社員には手におえなかったようです。
=朝日新聞(10/29)12面より
朝日新聞(10/28)夕刊によると、大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(DPI)が完全子会社であるHMVジャパンの全株式を、12月にローソンに18億円で売却することになった。今後CDショップがコンビニ業界に買収されて、CDがコンビニで売られるのがあたり前のことになるかも。
HMVジャパンの雨宮社長は2006年に大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(DPI)のアドバイザーになり、07年にHMVジャパンの社長に就任した後、08年11月には67店まで規模拡大しながら、結局は赤字店の閉鎖で37店まで縮小し、旗艦店であった渋谷店でさえ今年の8月に閉店し、店舗経営は悪化の一途をたどった。
今年、売上高310億円(10年4月期、うち150億円は通販による)、46億円の純損失となり、DPI側は売却先を探したが、6月にカルチュア・コンビニエンス・クラブとの交渉も決裂し、HMVジャパン全株式の取得金額170億円を152億円も下回る18億円(10.6%)で全株式を売却することになってしまい、ほとんどバルクセールに近い格好だ。
ちなみに、人物相関図 によると、雨宮雄一氏はアーサーアンダーセン会計事務所(現あずさ監査法人))の出身で、三菱UFJニコス社長の佐々木宗平と関係が深く、また佐々木社長はローソンの新浪 剛史(にいなみたけし)と関係が深いことから、佐々木氏を頼って株式の売却先を探していて、今回のDPIからローソンへの全株式売却への運びとなったと思われる。
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DPIは資本金の出資比率が大和証券グループ 60%、三井住友銀行 40%で、大和証券側がこの売却損を容認すると思われる。また今回の株式譲渡は三菱側が主導しているとみられ、ほぼ9割の売却損に対する雨宮社長の責任は問われない可能性が大きい。
今後、引き続き雨宮社長がローソンの完全子会社として、HMVジャパンの社長として引き続き陣頭指揮を執っていくかは、ローソンの新浪社長の判断に任されそうだ。
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ぼくは、08年初頭にHMVジャパンと通販を通じてトラブルに巻き込まれ、ショッピングサイト内の会員用アカウントを突然使用不能にされ、精神的にも苦痛を与えられ、これ以上のトラブルを嫌気してHMV側とは和解した(雨宮社長の謝罪はなかった)が、同年7月にぼくのブログを潰して、その後も続けてネット上で嫌がらせした犯人がHMV側と関連していることを警察側が否定しなかった(警察側は犯人を不起訴)ことを考えると、個人的には雨宮雄一の経営者としてのモラルにはかなりの疑問を感じざるを得ない。なかでも「お客様相談室のトラブルは、お客様相談室に電話してくれ」と言われたことが今でも頭の中に強く残っている。
HMVジャパン・E-コマース(ネット通販)が発送予定日以前に注文を突然発送し、困惑した購入者が多数存在することが明らかになっているなど、通販に関してはおかしな規約やおかしな行為があるが、新聞、テレビ、雑誌では報じられたことがない。
ローソンの新浪社長が、雨宮のこれからも起こすであろうトラブルによって、名誉を傷つけられないことを深く願うばかりである。
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追記:
ひょっとすると、152億損失を覚悟でローソンに株式を売却する背景には、853 名 (契約社員、アルバイト含む、2010 年10 月現在)の従業員の今後の雇用リスクや、所有している不良債権の評価損や債務を、総額170億円の株式評価額(簿価)から差し引いたものかもしれない。この点は非上場の会社なので、うかがいしれないところだ。