つい先日、やや肌寒いと思ったので、長袖のポロシャツをYシャツの上にはおって外に出かけたが、外に出て歩いていると、やや暑く感じてきて冷たいものが食べたくなってきたので、駅前のスーパーに寄って抹茶味のアイスを買おうと思って、アイスの入った冷凍のガラスのケースを見たら97円になってた。


 「あれっ、ちょっと値上げしたんじゃ...」とつぶやき、アイスをジーッと観ていたら、ご婦人がぼくの見つめている先を見ているのに気付き、その場所を空け、アイスに指を差して、


 「これって85円でしたよね?」と思わず聞いてしまったら、


 「そうですね。」とご婦人がややあきれたような笑みを浮かべて答えてくれた。


 85円から97円の値上げだ。14%もの値上げである。確か消費者物価指数はマイナス1%以内だったはずだ。


 先日、日銀はコア消費者物価指数の目標を1%に定めて金融緩和を行い市場に供給する円の総額を増やすことを発表したが、どうにもやりきれない。


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 最近、見切り品のシールが30%引きから20%引きになったり(実質14%値上げ)、お惣菜コーナのしそ餃子5個入りパックが128円から158円に23%も値上げになっているからだ。


 このもうれつのインフレ状況なのに、どうして消費者物価指数が-1%くらいなのかわからないし、どうして日銀が消費者物価指数の目標を1%に引き上げるのかわからない。


 日銀はスーパーで売っている食品の価格や見切り価格を消費者物価指数に反映していないのだろうか...


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 このごろ、8時から9時ごろスーパーのレジの前に並ぶと、カートの底が見えるしか品物を入れていない(品物が積み重ならない)ひとが多い。


 漬物類や乳製品の見切り品を並べたコーナーに集まっていたひとも見切り後の価格が高いせいか、少なくなってきた。


 お客さんが高くて買わなくなってきているのに、スーパーは商品の売値を上げて稼ごうとしているのだ。


 高校のときに習った「需要と供給の関係」でいえば、需要が下がっているときは、供給価格を下げなければ取引きを成立しない。なのに、このスーパーは供給価格を上げているのである。これではより売れなくなるだけだ。


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 円高にもかかわらず、この「売り惜しみ」で高い値段で無理やり消費者に買わせて、スーパーの利益だけを追求してお客に損を強いる行為が2008年末より目立つようになってきた。


 最近発表された国税庁の「平成21年度民間給与実態調査」によれば、平均給与は406万円で前年度の調査結果より24万円(対前年比5.6%)も下がった。給料は5%以上下がっているのに、食品は10%、20%値上げはあたり前になっている。これでは消費が冷えるのはあたり前だ!


 2008年9月のリーマンショックの後、オバマ大統領がひきいる民主党政権は「フードチケット」(食料切符)を低所得者層に支給することをすみやかに決めたが、日本の自民党、民主党政権はともに、住宅の金利の優遇や車や電気製品の購入に補助金を出しながら、食品の物価が上がり所得が下がって、食料が十分に買えない人に対しては何の助けもしようとしない。これがOECD40ヶ国で暮らしやすさが最下位のこの国の現状なのだ。


 今現在、2011年度の予算案にも補正予算案にも、低所得者が食品をじゅうぶんに買える措置は盛り込まれていない。政治家や公務員たちは、あまりにも恵まれすぎるために、低所得者層が存在していることすらわからないらしい。それとも、低所得者層は奴隷だから、満足に食べ物すら与えるな、とでも思っているのだろうか?


 先日、レジで会計をしているときに昼間から酔っ払ったおじいさんが、ぼくの腰あたりに買い物かごをぶつけてきた。ぼくが文句を言うまで何食わぬ顔をしていたおじいさんが買おうとしていたのは500㍉㍑のビールだけだった。顔を真っ赤にしながら、タバコの値上げに不満たらたらの話を聞いていると、とりわけ高齢者の方や未成年の人がカネがなくて十分に物が買えず不満を抱えている現場が走馬灯のように頭をよぎった。


 今年の秋は野菜に果物と相次ぐ不作で、スーパーの店頭に並ぶ多くの食品が値上がりしているので、消費者が買いたくても買えない状況が増えるだろう。車や住宅を買うひとを助ける前に、食うものも満足に買えないひとを助けることが、重要だと思うのはぼくだけであろうか...


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