絶対音感について♪ | いつも心に音楽を

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クラシックの名曲等やピアノ演奏、音楽理論などを中心に展開。
また、尊敬する若きピアニスト牛田智大さんを応援します。

 

絶対音感とか相対音感って聞いたことありますか?

たぶん殆んどの方が絶対音感については、何らか聞いたことあると思います。

 

ですが、その中身について深く知ってる方は意外と少ないかも知れません。

 

    

 

      

 私もそんなに詳しい所まで知っていた訳ではありませんでした。

 

 ★因みに私は、絶対音感が基本的に有りません。

 

 

  絶対音感・・・ある音(純音および楽音)を単独に聴いたときに、その高さを記憶に基づいて絶対的に認識する能力である。狭義には音高感と音名との対応付けが強く、即座に音名・階名表記を使用して表現できる能力である。(wikipedia より)

 

 平たく言えば、ある音が鳴ったら、他の音と比べなくても直ぐにその音の高さが判る能力。

      

 

        

      単純な話が、後半少し難しい説明になってますが・・・

 

 

 上の動画の、固定ド とは ド(C音、ハ音)の音をドとして絶対的なものとし、調が変わったらそれぞれ、その音名で考えるやり方。ピアノなど多くの楽器指導の場で用いられてます。

 

 対して移動ドとは、音の高さには関係なく、曲の調に合わせてドレミファソラシドの位置を移動させて読むやり方。多くはポピュラー音楽の歌や合唱指導などで多く用いられています。

      

        

       例えば上の変ホ長調の音階でも、移動ドではこのように読みます。

 

 

 ★固定ド、移動ドは それぞれ 絶対音感、相対音感に対応するのではなく、あくまで捉え方、メソッドの名称であり、後で述べるソルフェージュの方法になってきます。

 

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    興味ある方、お時間とれる方、

    下の動画群を見て、音を当ててみてください♪  

 

        

        

 

 

    音を当ててみてください♪ 

これは難度が高いです。これに全て答えられたら、あなたは、基本的な絶対音感があると言えるかも。 

 

        

 

       

 

        

      かなりのハイレベル! 全問正解できた方は高度な絶対音感の持ち主です!

 

 

 絶対音感を持ってる・・とは言っても、単旋律の動きだけなら音が解る、、というレベルから、複雑な和音を識別できる、或いは音の周波数の差異まで細かく感じられる・・・といったように人それぞれ精度も違っているようです。

 

 

 

絶対音感の習得には年齢と深い関わりがあり、幼児期(2歳~6歳の頃、最も発達)のうちに何らかのトレーニングが必要で、7歳ごろを過ぎると習得がほぼ困難になると言われています。 

 

牛田智大さんは3歳で本格的にピアノを始め、更に高度なピアノ教育を受け続けたので、高精度の絶対音感が有るものだと思われます

    

          

 

 たぶん、例えば猫(りおちゃんオッドアイ猫)が鍵盤の上を歩いている時、適当に鳴ってる音の連続を、サササっと言えるレベルでしょう♪ しかし牛田さんは「音痴なんです」とかつて仰ってましたが、あれは歌を歌うことに限っての話のようです。ですが、とても興味深いですね。彼の音感は全体としてどうなっているのでしょう?

 

 牛田さんに限らず、多くのピアニストや他の楽器奏者で、3~5歳頃にピアノや楽器を始めたような方々は、ほぼこうした高いレベルの絶対音感の持ち主でしょう。

 

 

           

            

 

 

 また、昔は、少なくとも録音技術(20世紀初頭以後、急速に発達してゆきます)がなにも無く、「音楽」は全て生演奏で、その記録・伝達手段は楽譜のみに依っていた時代の多くの特に作曲家たちは、絶対音感を高精度のレベルから、そこそこのレベルまで持っていたと言われています。

 

 彼らはピアノなどの楽器に頼らなくても、自分のイメージするもののうち、音の高さは特に素早く譜面に書き留められたと伝えられています。

 

後半生、聴覚を失ったベートーヴェンが、作曲を続けられたのも、絶対音感が有ったからだという解釈が出来ます。

 

 因みに、楽器(多くはピアノ)や音楽の勉強を比較的遅く始めたと伝えられる大作曲家で・・・シューマン、ブラームス、ワーグナー、チャイコフスキーなどは、絶対音感は有してなかったと言われています。

 

         

 

 

  

 また、絶対音感は、西洋音楽の12平均律を中心に据えた、現代の音楽(西洋伝来の)シーンの中でのみ力を発揮するものではなく、西洋以外の世界の民族音楽(殊にインド音楽の独特の音程の取り方)の、独特な音階・音律のもとで育った人々の、また違った音感(絶対音感も含め)も、より広く共有したり把握できるものであると言われています。

          

 

       

         

 

 

 

 クラシックの世界でも、歌手の方は絶対音感を有した方の比率は少ないと言われています。

また、ジャズ・ミュージシャンの多くも絶対音感を有してる人は決して多くないと言われています。彼らの表現の核になる即興演奏に関しては、絶対音感が返って邪魔になるという方も居るのです。 

 

 

 

  音楽の勉強をした方の中に、ソルフェージュというのをご存知だと思います。

 聴いた音を早く譜面に書く(聴音)、初めて見た譜面を早く読み取る、すぐ弾く、すぐ歌う(視奏、視唱)・・・などの学習体系の総称ですが、その内容はかなり奥深いものがあります。

 

        

             ソルフェージュってそこまで奥が深いんですね~

 

現代では、こうしたソルフェージュなどの学習を積んでゆけば、絶対音感は無くても、相対音感は大人になってからでも幾らでも発達させることができ、作曲や編曲だけでなく、楽器の演奏に際してもより深い表現力を身に付けられる事が明らかになってきています。

             

 

       

 

  絶対音感を持った人達の日常の一般的な感覚は、上のようなものであるというのはとても興味深いです!。 しかしこうした感覚が、絶対音感を持った人全てに言えるか・・・は微妙に違っているとも言われています。

 自然界の音、生活音の多くは音程が希薄な為、楽器音のそれとは同じには捉えられないという方がいても当然ですが。

 

万人が持っている音感は、音楽への関わり方、関心によっても大きく変わっていて、人それぞれだからです。

 

 

 この現代、音楽をやる上で大切なのは、必ずしも絶対音感(あるに越したことはないですが)ではなく、紛れもなく「音楽的感性、音楽性」であって、具体的には、優れた相対音感、リズム感、音色への鋭敏さ等々・・であるのは言うまでもないですね♪