テレビが大好きなのに、ながら見してはいちいち内容に文句ばっか言ってるきくっちゃんです。
ただね、とうとう起こってしまったよ。恐れていたことが。
NHKのニュースでね
「一年で最も混雑する時間のひとつです」
って言いやがった。
しかもニュースのキャスターが。
来るところまで来てしまったよ。
ばかか。
日本語を仕事にしている人間なのに。
ひでえ。
なにがひどいって、
“最も○○なもののひとつ”
という、日本語として成り立っていない表現を平気で使う神経。
さらに、そのセンスのまま、
“△な時間のひとつ”
という、本来日本人が使わない名詞表現まで言ってのける神経。
ばかか。
『最も○○なもののひとつ』
この最高にあほうで座りの悪い表現。僕が高校生の時には既にありました。
なんで高校んとき、ってはっきり言えるのか。
実は青年時代の(当時からうざい性格の)きくっちゃん。この表現で<英語の先生の良し悪し>を判断していたのです
「一年で最も混雑する時間のひとつです」
こう訳させるやつはばかな先生なのか。
「一年でも特に混雑する時間です」
みたいに、日本語として自然な表現をそこから導いてくれる素敵な先生なのか。
She is one of the most famous singers in Japan.
教科書でめちゃんこよく見かける例文です。
“One of the 最上級”
※singers のsが抜けてました最初。。。さっそく教えて頂いちゃった。ありがとござます(汗)※
この表現、英語だから成り立つのです。
形容詞-比較級-最上級 のクダリですね。
tall-taller-talest
busy-busier-busiest
famous-more famous-most famous
good-better-best
的なやつ。
問題は最後の最上級。
英語の場合、比較の表現において、相対比較と絶対比較がわりと曖昧で、特に最上級にはある程度幅があるんです。
The most famous singers in Japan
には、
「日本で一番有名な歌手」って意味(←たった一人)の場合と
「日本でわりとトップクラスに有名な歌手」って意味(←何人かいる)の場合があるわけです。
当然、
One of the most famous singers in Japan
の場合は後者でないとおかしい。
日本でわりとトップクラスに有名な歌手のうちの一人、だよ。
ここで日本語です。
日本語の「最も」とか「最○○」というのは、もう一つだけなんですよね。点。孤高。
なにがなんでも一番○○!って意味です。
だから
「おれ、学年で最高タイムやったわ」
と言ったら、学年で一番。オレ一人! 他にはいない。ってことです。
もしタイ記録がある場合、それを隠してたりしたらアンフェアだと思われます。
「おれ、3年生で最高タイムやったわ」
「まじ?すげーやん」
「やろ?」
「どうやって髙橋に勝ったんよ」
「ああ、髙橋? あいつも同タイム。あいつも同着。うん。てゆか、他にも5人おるねんけど同タイム」
「しばくぞおい」
ってなりますよね。
それくらいに“最○○”は厳密。
つまり、英語の最上級(もっとも上のグループ)と日本語の最○○(たったひとつ一番のやつ)は、指し示す対象のボリュームが違うんです。
言語が違えば、綴りや発音が違うだけじゃなく、言葉そのものの指し示すボリュームや印象まで違うので、あたりまえだけど一対一に対応させること自体に無理があると思うのです。
で、英語の先生です。
英語の先生かあ。
基本的に嫌いでした。
英語の先生が。
なんていうか、、、
ばかが多かった記憶が。
融通の利かないタイプというか。。。。
色んなばかな先生がいたけれど、飛び抜けて英語が多かったなあ。
きくっちゃんの記憶の中にある中高の英語の先生は全員
「彼女は日本で最も有名な歌手の一人です」と訳させるタイプのあほうでした。
おっさんもばばあも若い女も、全部。
例外は塾の先生だけ。
それ、お前の行ってた地元の公立中高だけやで。
って言われたらそうなのかも知れないけど、、、、でも、
でも、、、、
最近疑問もなく「最も○○なもののひとつ」って言うやつ多くないですか?
いい大学出ました!みたいなやつに限って。
たぶん、阿呆な英語教育が浸透しちゃってるんです。
その影響で、日本人として違和感なくなっちゃってるんすよ。
気持ち悪いっす。
居なくなって欲しいっす。
ましてや、NHKに受かってアナウンサーになんかならないで欲しいっす。
さて、本題はここからです
じゃあお前は日本語全部正しいんかい!
って。
その話です。
当然そういう話になります。
えーっと。
んなことないです。
間違いなく、正しくない日本語も使っていると思います。
本人正しいと信じて。
例えば、ついこの間まで僕、
「足元をすくう」が正しい表現だと思ってました。
足元をすくう →
足をすくう
足元なんかすくえません、よく考えたら。
あと、
「その話した矢先やん!」とかも言ったことあります。
〜した矢先 →
〜する矢先
矢先ってくらいだから、先の事だよね。
出発しようとする矢先。が本来の使い方っすね。
〜した直後の場合は、〜した直後って言えばよかった。
さらに
「うがった見方」を、斜めにひねくれた見方だと思ってました。
本質を的確に捉えた見方、って意味でした。穿つ。ずばっと穴を掘るって意味ですもんね。
・ ・・キリがない。
で、何が言いたいのかと言いますと。
んと
言いたいことはこれだけ。
"俺が間違いに気づいたことを、まだ間違え続けているやつは阿呆に見える"
って、そんだけです。
最低ですかそうですか。
当然逆パターンもありまくりです。
お互い様です。
でも、思っちゃうんです。
ごめんなさい俺よりあほうな人よ。
俺より知る機会が少なかった人よ。
俺より正すチャンスをものに出来なかった人よ。
だからNHKのアナウンサーのお前よ。お前はきくっちゃんよりもそういうことを知ったり考えたり正したりする機会がなかったきくっちゃんより最も哀しい人間の一人なのだよ。最も○○なもののひとつ、の件においては。
他にもね。
「愛想を振りまく」とか言ってるやつを見ると、僕は阿呆だと思っています。
愛嬌を振りまく、っす。
「檄を飛ばす」を、叱咤激励する、って意味で使ってるテレビとかを見ると、もうその番組は信用しないです。檄の元の意味は木簡、つまり文章のことです。目の前に飛ばすもんじゃない。
「ヤクルト連敗の戦犯は」とか言ってるテレビもっす。戦犯って、"うまくやったら勝てたのにヘマして負ける原因になった人"じゃないでしょうが。東条英機にはもっとうまくやって欲しかったの、、、って、そう意味ちゃうでしょうが。
「すべからく」を「全て」の意味で使ってる偉そうなやつ。もう猿にしか見えない。すべからく○○すべし、という、漢文の書き下し文から来た表現で、すべし、が大事なんです。全てって意味はどこにもない。
アボカドをアボガドって言ってるやつなんか、もう心からダメだと思うことにしてます。センスねえなあと。
その歳まで生きてきて、教えてくれる友達おらんかったんかい。
あと、ちょっと違う話なんだけれど。
お店で隠語使っちゃうやつ。
「大将!おあいそ!」とか叫ぶやつ。「アガリふたつね」とか。
存在が恥ずかしいっす。お会計だけして消えてくれ。
あと、もうこれは言葉の話ですらないけれど。
まだフォークの背にライスのせて食べる人います。器用に。
涙でます。
だれも教えてくれへんのかい。
そもそも「ライス」に、西洋のテーブルマナーなんかあるわけないやん。
普通に右手で持ちかえて食ってくれ。
21世紀の情報溢れるこの時代に、刺身醤油にいきなりわさびを溶くあなた。
「ああ。なんか、ロクな生き方してこなかったんやろうなこいつ」と思うことにしています。
わさびもお造りも台無しや。
友達なりテレビなり美味しんぼなり、何らかの知る機会なかったんかい。
で、
実はこのあたりから少し事情が複雑になってきます。
例えばわさび醤油について。
これね。
んなこたあ分かってて、でも今日はこっちの気分!
ってわさびをあえて溶いちゃうのは大賛成なんです。
むしろあなたのセンスがたまらんです。
実は僕もたまにやります。
うまい。
わさびの溶けた醤油って本当にうまい。
焼き鳥は塩。
このあたりになると、もう何周か回って
むしろ「焼き鳥は塩だよね」とかすぐ言っちゃうやつが嫌いです。
好みじゃ。
気分じゃ。
体調じゃ。
なんでも素材に近い方が上、みたいに考えるなよばか。
原始人か。
大尊敬するベーシスト根岸孝旨さんと焼き鳥ご一緒したとき
「どう考えてもタレの方が上手いに決まってんじゃん。かっこつけんじゃねえ」っておっしゃってて
ああ、やべえ。この人めっちゃ格好ええ!ってしびれました。
それ以来ぼくも堂々とタレ!と言ってます(単純)。
どう考えても甘辛い醤油ダレのほうが上手い。
あと、最近ケチャップの旨さを素直に認めるようになったし。
プリンは、なんかクリームみたいなんじゃなく、プリンとしたプリンの方が美味しいし。
マーガリン意外にうまいし。
死ぬ前に食べたいのはのりたま+ご飯だし。
あれ?
なんの話だっけ?
あ、そうか。
自分がクリアしたことをまだやってるばかが哀しい、みたいな話だった
教えてくれるひとおらんかったんかい。って。忘れてた。
えっと、僕は常にそう思ってるっていう告白でした。
逆に、いろんなとこで僕もそう思われてるんだなあ。やだなあ。とも思いますです。
だからもっといろいろ教えて欲しい。正して欲しい。そうも常に思っておるです。
なんなら、日本で最もそう思っている人間のひとりです。