さて、誰にも訊かれてないのに突然身の上話なんかを始めたきくっちゃん

今回もまじめに書こうと思っているので、先に冗談を言っておきます。
♪クーリースーマスキャロルがー、なーがーれーるーコロニー。
よし。
・・・ちなみにこれ、『頃に』とか『頃は』って歌詞ならなんでもいけます。
♪あんのコロニー はっ!(和田アキ子)
♪あーのーコロニー(Salyu)
みたいに。。。
いいですねコロニー。
あんまし落とさないで欲しいです。
♪出逢ったコロニー(しつこいですか)
もし夕食ホットで、"頃に"って歌詞が出てきたら、もうシリアスに歌えないねしょったん。ざまーみろー。わー。
もっとどうでもいいけど、結成したての夕食ホットに『肖像』って曲があるんです。
しょうぞう。
『肖像』by youtube
これ、デモをしょったんに送った時に
『正造』
って写真付きで送ったら、しばらくまともに歌ってくれませんでした。えー、以上が落語で言うマクラです。
さて本題。
『その1、壁の厚み』
↑これのつづき。
超保守的思考のキクチ少年が、なぜ音楽なんか作ってるか、って話です。
もちろん。
もーちろん、
それにはいろいろなキッカケや積み重ねがあるんですが。。。
とりあえず分かりやすいエピソードをひとつ挙げなさい、と言われれば
『試験管をぐにゃりとのばす』
と
『梅田HEATBEAT』
のふたつ、ということになります。
では試験管の方から。
えっとぼく、これまた超つまんない理由で、化け学系の大学に入ることになるんです。
18歳です。
・当時の彼女が指定校推薦さっさと受かって、このままだとふられそうだったから。
・化学がわりとマシな成績だったから。
・あと、その大学が授業料安かったから。
っていう理由(ほんと)。
で、結果的にもう全く化学なんてむいてなかったわけなんですが。
(実験で、見たことない鮮やかな色の煙を発生させて、校舎全員避難させたりしました)
ひとつだけ面白かったことがあったんです。
それは。
「ガラス細工」
有機化学系の実験では、三回生くらいになると器具を自分で作ったりするんです。
もちろんありとあらゆる器具や装置が大学には転がっているんですが、それでも目的に適うモノがなかったりすると、
じゃあ作るか。
ということになります。
あるいは、作った方が早い、って場合もあります。
たとえば、"封管重合"といって、酸素を遮断した状態で原料からプラスチックを生成させる実験があるのですが。
とにかく、重合のあいだ、原料の入ったそいつらを密閉しなくちゃならない。
どうするかと言うと、ガラスの試験管に原料を入れて、なんとバーナーで上部を熱して赤ーく溶かし、一気にちゅーーーーーって引っ張るんです。
アメ細工みたいに。
他にも、「ちょうどいい具合に曲がったガラス管」なんて、自分で熱して作った方が早いんです。
これ、すんごい楽しかったんです。
他の人のまで作ってあげてた。
「やらせてやらせてー!」って。
というわけで、なんならぼく、ちょっとしたガラス細工野郎になってたんです。
結構みんなに頼まれてました。
いまから思えば、周りのやつらも
「あいつ、これ作ってーっていったら喜んでやりよるで。あほやし」
みたいな感じだったんでしょうね。
とにかく、買うもんだと思ってたややこしい実験器具を、知らないあいだに
ガラスを熱して、ちゅーーーーくるくる。
みたいにどんどん作ってたんです。
一般人の僕が。
これはちょっとした感動でした。
あれ?
普通の人間でも、こういうの作ってええんや。
って。
ここできくっちゃん青年、次に何を思ったかと言うと
じゃあ「トマトソース自分で作ってみよう」って思うんです。
本当に。
だって、イタリアで食べたあの味、どこに行ってもなかったんです。
(当時は、いまほどまともなイタリア料理屋が多くなかった。特に地方は)。
さらにエスカレートして
「ピザ、生地からつくってみよう」
って思ったりするんです。
あほうですねー。
そうやって、"一般人"と"専門家"の大きな(自分的には)境界線を踏み越えた僕が次に思うのが
「あー。なんかモノのデザインしてー」
だったんです。
実は小さな頃から(小さなコロニー)、「ハサミのしくみ」とか「クレラップの刃」とかが大好きだったんですぼく。
ハサミって右利き用と左利き用がありますよね?
これ、間違えて使うとびっくりするくらい切れない。
紙がくにゃってなっちゃう。
なんでやろう?
って小さい頃から考えてたんです。
(長くなるので書かないですが、これ、すんごい考えて作ってあります!)
あるいは、クレラップ。
ある日彼らは大幅なモデルチェンジをします。
それまでボディに突いていた刃を「フタ側につけた」んです。
これまた書くと長くなるのですが、これで解決したポイントがたーくさんあります!
そうやって「すげーなー」って思うモノたちを、もしかしたら僕も考えつくかも知れない!って思うようになったんです。
ガラスくるくるして器具作れたから。
トマトソース成功したから。
ピザ生地打てたから。
そういうモノのデザインみたいなの、僕も考えていいのかも。って。
これ、すごいことなんです。
超保守的青年が、デザイナーになりたい!って思ったんです。
なんてことだ!
ただし、びびりのぼくは、
でもなー、ああいうのってさー、普通の人がやっぱ目指したところでなれるもんでもないし。。。
ってイジイジしながら化け学の大学に通い続けました。
さて、そんなとき(正確には少しあと)、彼はとあるライブを見ることになるんです。
文字通り人生を変えるライブに。
それが、今は亡き大阪の『梅田HEATBEAT』というライブハウスなんですが、
例によってもの凄く長文になってしまったもんで、次回にしまーす。
じゃあねー。