私は「はじまり」が苦手です。
はじめての場所、新しい学校、新学期... なぜだか不安になります。
ハーバード大学での新学期を迎えるにあたって渡米する際、やっと行けるんだという興奮よりも不安な気持ちが勝っていました。夜にベッドで目を閉じると、次々に起こりうるかもしれない災難が頭に浮かんできます。
- 空港で入国拒否されるかも。
- 契約した家が実は詐欺で、到着したら家がないかも。
- 地下鉄の駅で犯罪にまきこまれるかも。
実際、ほとんどの心配は取り越し苦労に終わるわけです。
でも、たまーに予想しない困難が待っていることがあります。
私の場合それは、
家。
事件①
アメリカ初日、契約した家に到着すると、ドアも窓も全開。真夏の昼間に、です。そして、みるからに古めかしい建物。
やーな予感。
案の定、部屋に入って待っていたのは、
やっぱり。
手を伸ばして追い払おうとしたところ、
ぱたぱたぱた
少なくとも30匹のハエが台所から飛び立ちました。台所の排水溝からはハエ幼虫がでてくる。
助けてくれる人はここにはいない。失神している場合ではない。
荷物をほどくこともせず、すぐさまWalmartへ直行。虫を撃退できそうなものを手当たり次第にカートに放り込みました。
液体式殺虫剤、ひかりでハエを追い払うやつ、排水溝クリーナー、レモングラスのアロマオイル、など強力そうなものから怪しげなものまで目についたものを購入。米国到着の初日に2万円相当を使いました。
排水溝を消毒し、レモングラスオイルをそこら中に設置し、殺虫剤をまきちらす。
その努力(?)のおかげか、一日に見るハエの数が10、5、2、と減っていき、2週間くらいでハエフリーな住宅環境になりました。
その2週間はキッチンへ行くのがこわくて料理が作れず、2キロ痩せました (その後3キロ戻りました)。
ちなみに、私は虫が苦手。
事件②
ケンブリッジ市は100年前頃に建てられた家が珍しくなく、排水の構造が古いままのことがあります。
入居時から、なーんとなくバスタブの排水が遅いなぁとは思っていましたが、ハエを撃退してやっと安心と思っていたころに事件は起きました。
朝5時。上階の住人がトイレを流す音とともに、
ごぼごぼごぼ
とシャワー室から音がしました。
ん?
おそるおそるシャワー室をのぞくと、
いろんなものが逆流しておりました。正確になにが逆流してきたのかは考えたくもない。
オーナーが業者に連絡し、その日は排水溝の掃除をしてもらい、お風呂もきれいに掃除しました。
次の日の朝、
ごぼごぼごぼ
デジャブ…
その家と隣人の家のトイレや風呂のパイプが合流しているため、どこかで詰まった際、地下の私の部屋へ流れこんでくるらしいのです。
なんなんだいったい。
そのあと隣の家もまきこんだ大規模なパイプ工事が行われました。
教訓
- 家を契約する前に築年数を調べる。
- 古い家の地下に住むのは避ける。
- 下見に行けない場合は、ビデオ通話で部屋をすみずみ確認する。とくに水まわり。
- 家で虫をみたら、おちついて状況確認。敵の数を把握する。


