カレッジで大学の授業を受けることになったものの、問題は何をしたら良いかわからないということでした。

とにかく勢いでカナダに来たけれど、ダンスができなくなってしまい将来のプランが霧散した当時、一体何を学びたいかも不明。

 

そのカレッジは、一年を3つの学期に分けており、4か月ごとにその学期に履修したコースが終了し、次の学期には新たなコースを選択できるしくみです。なので、最初は「簡単」で、英語がわからなくても不利にならなそうなクラスから始めてみようという、安易な計画を立てました。

 

そんな発想で履修することにしたのが、数学(Calculus)の授業です。留学経験のある日本人の友達からのアドバイスも、頭の片隅にありました。

  北米の数学なんて、日本人には簡単だよ。

 

この友人の発言を授業初日から恨むことになります。

 

授業で何を話しているのかもわからず半泣き。授業が速く進むこともですが、そもそも私のスタート地点が他のみんなより数歩も後ろにあったことが原因です。

高校卒業後6年間、勉強から完全に遠ざかっていた結果、数学の知識はなくなっていました。ある程度予測された事態だったため、日本で買った参考書を読んで予習してはいたものの、全然間にあっていませんでした。

 

親切な先生は、「わからなかったら質問しにきて」と何度も言ってくれましたが、質問というのは、何がおきているかある程度理解している人に許される特権です。私には、何がわからないのかすらわからないのですから。

 

それでも、毎日学校にこもって一日中教科書と格闘しているうちに、徐々になんとかなってきました。

 

あのときのパニック感はいまでもに忘れられず、たまに夢にでてきたりします。

 

でも、この時期に集中して勉強したおかげで、数学に対する強烈な抵抗感は少し薄らぎ(なくなったとは言わない)、数学が必須になっていたビジネスや経済学を、次の学期に取ることができるようになりました。

 

この選択が、私のその後のプランを大きく変えるきっかけとなり、今考えると、最終的にハーバード大学、そしてアメリカへの就職にたどりつく一歩となったのでした。