お読み下さる方、いいね!して下さる方、ありがとうございます
7.26 『今日まで読めなかった本』
娘が生まれて98%脳性まひ(多くは重度)であろうと診断され、しばらく経ってから購入しました。
読み始めたものの、当時は辛くて辛くて1日数ページも読むことが出来ず読む事を中断していました。
やっと先日VFの検査が終わり、もしかしたら娘がご飯をお口から食べられる様になるかも知れないと解ってまた読み始める事が出来ました。
この本が書かれたのは昭和53年との事なので今から42年も前の事です。
当時の重度脳性まひの子ども達とそれを支えるお母さんや養護学校の先生方の奮闘が書かれています。
当時は障がい者の人への偏見や差別も当たり前の時代だったのでしょうが、今でも言葉にはしないまでも同じように偏見や差別は多少なりとあると思います。
そんな社会の中で重度脳性まひの男の子が
『ぼくが生まれて ごめんなさい』
という詩を遺しているのです。
切なくて、苦しくて……
始終涙しながら読みました。
私の娘はこの書籍の男の子とは比べるのが申し訳ないほど、今の状態は良いです。
脳性まひという診断すらされていません。
しかし、お母さんの辛さや男の子の想いはとても人事ではなく心打たれました。
この男の子は
『おかあさんが いるかぎり ぼくは生きていくのです 脳性マヒを 生きていく』
と同詩の中で詠んでいます。
おかあさんに苦労ばかりを掛ける自分の存在を、その清らかな心でどの様に受容していたのかがこの一文だけでも読み取れると勝手ながら思いました。
この本を、障がいのある方のご家族、建康な体で生きている方々、分け隔て無く沢山の方々にお読みいただきたいと思う反面、あまりにも重度の障がいを抱えておられるお子さんをお持ちの親御さんには素直にオススメ出来ない気持ちもあります。
この本の男の子のように体は不自由でも意識レベルがしっかりしていて知的な問題はほぼ無いというお子さんばかりではないからです。
やはり比べてしまうと辛いのではないかと心配になります。
しかし、どんなに重い障がいがあっても生まれたからには生きていかねばならず、障がいがあるから辛い事は多くとも不幸ではないと……
少なくとも生まれた子ども達は生きたいと、精一杯の命の炎を輝かせてくれていると…この本は教えてくれていると思うのです。
いつか心に少しの余裕が出来た時、手にして貰えると良いなぁと思う本です。
上手く言葉にしてお伝え出来ず、申し訳ないです
長くなりましたが、最後までお読み下さりありがとうございました。
私はKindle版で購入しましたが、書籍版もあります。