DVDで「その日のまえに」を見ました
重松 清 著
原作は以前読んでいたのでDVDを借りて見ました
原作は短編集で
最後の3編が映画のメインになる家族の物語です
妻が突然のがんで余命を宣告され
その日を迎えるまでの妻と夫と子供たちの日々を綴っています
映画は原作にあった、他の短編のエピソードも描かれて
死と向き合う生をテーマにした作品になっています
ちょっと詰め込みすぎかなという感じもあり
また、大林宣彦監督の独特の映像美が少々現実感を薄めているような
印象をもってしまいました
原作と映画どちらが
といえば、私的には原作の方がすんなり心にはいってきた感があります
死を受け入れ、やがて訪れる最後の日
人はどうやって生きて、どうやって死んでいくのか
いつか必ずすべての人に訪れることです
死ぬということがわかって
はじめて、生きることの尊さを知るなんて
わたしたちは愚かというかなんというか・・・・・
でも、そんなもんなんでしょうね
日々を生きることにみんな必死で
苦しんだり、喜んだり、忙しくて忙しくて
考える暇なんてないのかも
作品の最後で
亡くなった妻が夫に残した最後の言葉
手紙で夫はその言葉を知ります
短い言葉でしたがいろんな意味がそこに込められている気がして
とても胸に残りました
この映画は不思議なことに出演した、峰岸徹さん、山田辰夫さんが
その後病で亡くなられています
そして勝野洋さんの娘さんでお姉さんを亡くされた勝野雅奈恵さんが
重要な役柄で出演しています
何かの偶然とはいえ
作品のテーマと現実が不思議なかたちでリンクしています
とてもいろいろなことを考えた作品でした

