私の好きなジェフベック 一周忌を迎えて


“ギタリストには二種類しかいない。

ジェフ・ベックか、ジェフ・ベック以外だ”

 

ポール・ロジャースかジョン・ポール・ジョーンズが云ったという名言

 

近年では「けいおん!」の秋山 澪の言葉として、

「There are only two kinds of rock guitarists: 

Jeff Beck and everyone else.」って英訳されて、イギリスも含めた海外に逆輸出されてるらしいです

私は秋山 澪を知らないのでここはコメントできませんが。

 

「BURRN!」編集長の広瀬和生さんは言う。 

「天才ギタリストの中でも別格の存在。エレキギターで何ができるかを追求し続けました。世界のギタリストは必ずベックの影響を受けています。とはいえ、まねができない。広い分野の音楽に通じ、技術、表現力がともにずば抜けている。その実力にも、高みに達しながら名声に安住せずギターと向き合う姿勢にも、誰も追いつけませんでした」エンターテイナーというより職人気質を感じさせた。  

 

音楽評論家の増渕英紀さんも振り返る。 

「超絶的技巧があるのにこれ見よがしな演奏はしない。譜面では表現しきれないような微妙なニュアンスを織り込めた。それが聴く人の感情にしっかり伝わる。音の天才的な表現者でした」  

「バンド全体をまとめるようなことは得意ではありませんでした」

「売れると同じスタイルの音楽を作りがちになるものですが、新しいことに挑み続けた」

「日本人は自分の創意工夫を理解してくれている、とくつろいでいた。ステージを離れて三味線も手にしていました」

 

酒や薬物は演奏や創作に何の助けにもならないと断言。結婚したが子供はおらず、家で過ごすのを好んだ。  

来日は2017年まで15回以上。親日的だった。

 

アメリカ音楽界最高の栄誉であるグラミー賞を8回も受賞。

ロックの殿堂入りも果たす。

一昨年は俳優ジョニー・デップとアルバムを発表、公演に立つなどなお進化を続けていた。  

1月10日、細菌性髄膜炎のため78歳で急逝。 

 

毎日約2時間の練習を欠かさぬひたむきさがあった

5月に来日公演が予定されていた

今回は一周忌なので私の好きな曲を載せることにしました。

年代別に絞りに絞って選曲しました。 

The Yardbirds  

The Nazz Are Blue ・The Yardbirds 

「ザ・ナズ・アー・ブルー」は珍しくベックのリード・ボーカルをフィーチャーした。

 

「幻の10年」Happenings Ten Years Time Ago・The Yardbirds

ベックとペイジのツインリード・ギター

ドレージャの代わりに後にレッド・ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズがベースで参加

 

Heart Full Of Soul・The Yardbirds 

グラハム・グールドマン(10cc)によって書かれたこの曲は、ジェフ・ベックがエリック・クラプトンに代わってリードギタリストとなった後のヤードバーズの最初のシングル

Keith Relf on vocals and harmonica

Paul Samwell-Smith on bass

Chris Dreja on rhythm guitar and later bass when Samwell-Smith left the band

McCarty on drums. 

Jeff Beck (1965-1966)

Jimmy Page (1966-1968).

 

Jeff Beck Group I

Greensleeves・Truth (Traditional, arr. Rod Stewart)

なんでこれ?って思うでしょうが、好きなんです。

Electric Guitar: Jeff Beck 

Drums: Micky Waller 

Lead Vocals: Rod Stewart 

Bass Guitar: Ronnie Wood

Rock My Plimsoul・Truth (Jeffrey Rod) 

この雰囲気好きなんですよね。ロッドとジェフ、そしてロンの絡みが最高

ロンってギターよりベースが良いと思うけれど。

Jeff Beck – guitars 

Rod Stewart – lead vocals 

Nicky Hopkins – piano and organ 

Ronnie Wood – bass guitar 

Drums: Micky Waller 

 

All Shook Up・Beck Ola (Otis Blackwell)

これがエルビスの曲とは全然思いませんでした。

ニッキーのピアノも良いです。

Jeff Beck – guitars 

Rod Stewart – lead vocals 

Nicky Hopkins – piano and organ 

Ronnie Wood – bass guitar 

Tony Newman – drums

 

Jeff Beck Group II 

Situation · Rough And Ready (J. Beck)

このメンバーであと一枚、二枚アルバムを作って貰いたかった。

New Ways / Train Train · Rough And Ready (J. Beck)

この曲はコージーがいいですよね。この頃のコージーが最高。後のコージーは大味かな。

Jeff Beck - Guitar
Bob Tench - Vocal
Clive Chaman - Bass
Cozy Powell - Drums
Max Middleton - Keyboards

Ice Cream Cakes · Jeff Beck Group II  (Beck) 

最初聞いたときに?でしたが、これが聞き慣れると最高なんですよ。はやり時代の先を行っていたんだ

最初のコージーのドラムも最高です。

Jeff Beck - Guitar
Bob Tench - Vocal
Clive Chaman - Bass
Cozy Powell - Drums
Max Middleton - Keyboards

このステージは今はブートで聴けますよ。
当時無名のメンバーが全て素晴らしい。
才能溢れているメンバーです。

Tonight I'll Be Staying Here with You · Jeff Beck Group II  (Dylan)

このオレンジ・アルバムは特に最高です。

この曲のジェフのギターも泣けますね。

無駄弾きがない。

Jeff Beck - Guitar 

Cozy Powell - Drums 

Bob Tench - Vocals 

Max Middleton -Piano 

Clive Chaman - Bass

 

Definitely Maybe  (Beck)

A.R.M.S. - L.A. Forum 1983 

Jeff Beck Group II の曲ですが、サイモンのドラムが良いですね。そしてヤン・ハマー。

マックス・ミドルトンも好きですがヤンも良いですマックスは大人しいですからね。

Tonight I'll be Staying Here With You・1972 (Beat Club) (Dylan)

有名なBeat Clubの映像ですが、これだけ多重録音しているのが珍しい。

それにしてもジェフの服装がみすぼらしいのが印象的です。昔は服装にこだわらなかったですが、今はオシャレです。奥さんの影響ですかね。

 

Going Down・ The Rolling Stones with Jeff Beck - live 2012 (Nix)

これもオレンジ・アルバムから。亡くなる最後までジェフがプレイした曲の一つです。

ストーンズ相手でも怯むことなく、大きな音でメンバーを脅かしているのが微笑ましい。

 

Beck Bogert Appice

BBAとJeff Beck Group IIを逆にして聞くと凄くジェフの歴史が正しくなります。

BBAはBBAで良いのですが、ジェフの心がもうハードロックにないんですよね。

 

Lady · Beck Bogert Appice 

(Jeff Beck Tim Bogert Carmine Appice Pete French Duane Hitchings)

もっともBBAらしい曲だと思います。

Sweet Sweet Surrender · Beck Bogert Appice (Nix)

ゴーイングダウンと同じくドン・ニックスの曲。

これも名曲ですね。原曲も好きです。

Producer: D. Nix 

Background Vocal: Danny Hutton (Three Dog Night)

Composer, Lyricist: D. Nix 

Engineer: Baker Bigsby 

Piano: Jim Greenspoon(Three Dog Night)

Why Should I Care · Beck Bogert Appice (Kennedy)

こちらも大好きな曲でした。

 

下の二曲はBBA最後のコンサート。

Superstition (Live at the Rainbow Theatre, London, UK 1/26/74)

Drums, Vocals: Carmine Appice 

Guitar, Talkbox, Vocals: Jeff Beck 

Bass, Vocals: Tim Bogert 

Writer: Stevie Wonder

 

BBAは、終盤メンバー間、特にジェフベックとティムボガートの折り合いが悪くなって険悪な状態になって来ます。曲もブローバイブローに通じるようなインストなども増えていき、サウンドが変化していきます。セカンドアルバムのデモを作ったものの、翌年(1974年)の1月のレインボーコンサートを最後に解散してしまいました。

Lady(Live at the Rainbow Theatre, London, UK 1/26/74)

Drums, Vocals: Carmine Appice 

Guitar, Talkbox, Vocals: Jeff Beck 

Bass, Vocals: Tim Bogert Writer: Carmine Appice 

Writer: Duane Hitchings Writer: Jeff Beck Writer: Tim Boger

 

ベックはベースラインに徹せず、前に出てくるボガートの演奏に不満を持ち、殴り合いの喧嘩に及んだこともあった。その後、ボガートがバイク事故に遭い、復帰後にボガートとアピスだけディープ・パープルのコンサートに飛び入り参加するなど、ベックとの別行動が目立つようになり、BBAは自然消滅する。

この演奏だけ聴いていると、とても良いんですけれどね。

しかし、ジェフとしてはもう飽きてしまって、次のBlow by Blowの世界に行ってしまいます。 

 

迷信 Superstition (Wonder)

Jeff Beck & Stevie Wonder perform live at 25th anniversary rock n roll hall of fame concert 2009 

Superstition事件で揉めたかどうかは分かりませんが、仲が良い二人です。

後半は来月まで待っていて下さい。

またセッション・シリーズもまだまだ続きます。