知っていますか?
日本のベースを世界に聴かせた男
2023年3月21日クマ原田さんが亡くなられました
原田時芳(クマ原田)享年71歳。
1951年6月に北海道札幌市に生まれ。
コーラス団“シング・アウト”のベーシストとしてNHK『ステージ101』へのレギュラー出演。
1971年にシベリア鉄道でミュンヘンに渡り、ミュージカル『ヘアー』にベーシストとして参加。西ドイツ中を回り、6ヵ月のアムステルダム滞在を経てロンドンに移住した
1974年にはフォークロック系シンガー・ソングライター、ジョナサン・ケリーとのスタジオ・ワークを通じてスノウィー・ホワイト(g)と出会い、晩年までともに活動した。
1976年には英国のファンク・バンド、ゴンザレス(Gonzalez)の一員としてボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズのツアーに参加。
1977年には「Haven’t Stopped Dancing Yet」でヒットも出した。
また同年
イアン・デューリー『New Boots and Panties』
ジンジャー・ベイカー『Eleven Sides of Baker』
1978年にヴァン・モリソン『Wavelength』
1979年にピーター・グリーン『In the Skies』
ロンドン在住の日本人ベーシストのクマ原田がインタビューで語った言葉
『昔、ロンドンの若いギタリスト達は、みんながピーター・グリーンのようになりたがっていた。エリック・クラプトンでも、ジェフ・ベックでもなくて、ピーター・グリーンになりたがっていた』と。
そして、この発言を聴いたピーター・グリーンは、『あの頃のエリックは最高だった!』と。
同年、ミック・テイラーの『Mick Taylor』参加。
1980年にケイト・ブッシュ「December Will Be Magic Again」に参加。
1980年インコグニートのドラマーのリチャード・ベイリー、ウィンストン・ディランドロ(g)、ジェームス・ラッセルズ(k)とともにジャズ・ファンク・バンドのブレックファースト・バンド(The Breakfast Band)を結成、その年にリリースした「LA14」は全英ダンス・チャート1位を飾った。
1982年クラシック、民族音楽、現代音楽を合体させたギタリスト兼作曲家のサイモン・ジェフスによる楽団ペンギン・カフェ・オーケストラとして来日
同年、ソウル歌手ビリー・オーシャン『Inner Feelings』に参加。
1983年スノウィー・ホワイトのシングル「Bird Of Paradise」をプロデュース全英チャートで6位に達した。
1985年には沢田研二の全国ツアー
1986年にはシンガー・ソングライターのクリス・レアのヨーロッパ・ツアーに参加。
クマ原田がギターでマックス・ミドルトンがベースなんて!凄く不思議
1980年代後半以降も多数の著名ミュージシャンとの共演を果たした。
ニック・カーショウ、クリス・ファーロウ、アネット・ピーコック、ラファエル・ラヴェンスクロフト、ディック・モリシー、チャス・ジャンケル、ポリー・スタイリーン、リンダ・ルイス、スティーヴ・ハーレイ、布袋寅泰、今井美樹など。
2016年にスティーヴ・ハーレイ&コックニー・レベルのツアーに参加していたクマ原田。
スティーヴ・ハーレイは3月22日に以下の訃報を報告している。
ベース・プレイに関しての彼は見事な名人としか言い表わせないレベルだった。
誰しもがツアー・バスやステージを共有したくなる優しさ、気配り、ユーモアの持ち主だった。
父親、祖父、すべてにわたって立派な人間が、我々のもとから奪われてしまった。これから彼なしで僕はとてつもなく寂しくなるだろう。バンド・メンバー全員もだ。彼と会ったことのある人は必ずその温和な人柄に心を打たれた。
日本人ベーシストのクマ原田さん以外の参加ミュージシャン
ベースのクライヴ・チェアマン(Clive Chaman)
ドラムにコンラッド・イシドア(Conrad Isidore)
ギターにボビー・テンチ(Bobby Tench)と
第2期ジェフ・ベック・グループ~ハミングバードのメンバーがずらりと並ぶ。
また後年までクマ原田さんはレコーディングに関わりました。
Born Performer
1995年10月20日と21日、東京・渋谷オンエアイーストでのライヴ録音
(18曲目を除く)「Lookin' Forward (To Lookin' Back)」は新録音曲
Linda Lewis ; Vocals, Acoustic Guitar, Percussion
Greg Bone ; Acoustic and Electric Guitar, Percussion
Robert Ahwai ; Acoustic and Electric Guitar
Reg Webb ; Keyboards, Backing Vocals
Rick Taylor ; Trombone, Keyboards, Percussion, Backing Vocals
Kuma Harada ; Bass
Andrew Dowding ; Drums
Cosa Nostra ; Backing Vocals on Sideway Schffle
マックスミドルトンは来なかったんですね。
マックス・ミドルトン
第2期ジェフ・ベック・グループで名を馳せた英国の名キーボード・プレイヤー、マックス・ミドルトン。
しかし、マックス・ミドルトンはジェフ・ベックに会うまで、ジェフの名前すら知らなかったそうです
マックス・ミドルトン
彼はジェフ・ベックの色々なアルバムで活躍しています。
Another Sleeper
マックス・ミドルトン、ロバート・アーワイ
幻の名盤
キーボーディストのマックス・ミドルトン(ジェフ・ベック・グループ、ハミングバード)と、ギタリストのロバート・アーワイ(ハミングバード)のコラボによるジャズ/フュージョン傑作。
Artwork – Derek Riggs
Backing Vocals – Christie Thompson, Linda Taylor
Bass – Kuma Harada
Drums, Percussion – Richard Bailey
Engineer, Co-producer – Dennis Weinreich
Guitar, Co-producer – Robert Ahwai
Illustration – Derek Riggs
Keyboards, Synthesizer, Arranged By, Conductor, Co-producer – Max Middleton
Orchestra – The Martyn Ford Orchestra
Percussion – Darryl Lee Que
Photography By [Photos By] – Weinreich*, Li Tjiong
Saxophone, Flute – Bud Beadle, Steve Gregory
Sleeve Notes – George Martin
Sleeve [Sleeve Co-ordiantion] – Paul Maxwell (5)
Trumpet – George Chisholm (2), Trevor Barber
Vocals – Chris Rainbow
Jim Mullen & Dick Morrissey 原田球磨、マックス・ミドルトン |
こちらも幻の名盤 79年録音
英国のジャズ・サキソフォン奏者ディック・モリッシーがジャズ・ロック・バンド Ifを切って後に元 ブライアン・オーガーのジム・ミューレンとモリッシー=ミューレンの第二弾
テイラーのグループで大活躍した原田クマ、元ジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトンなどが顔を連ねています。ソウル、ファンクにジャズが融合したメロウでフュージョン的な作品。
ディック・モリッシー(サックス)
ジム・マレン (g)
原田クマ (b)
リチャード・ベイリー (ds)
マックス・ミドルトン (key, syn etc)
ロバート・アワイ (g)
トニー・カー (perc)
ラブリー・デイ ケープ・ラース
そして東日本大震災を取り上げているマックス・ミドルトンの2枚のアルバム クマ原田参加
ONE THOUSAND SAILS
バックには盟友ロバート・アーワイ(g)やクマ原田(b)などが参加してるが、いつも以上に徹底したバイ・プレイヤーぶりで、ひたすら堅実にマックスの鍵盤プレイを支える。
唯一主張しているのが、Maiukoという女性シンガー。ちょっとジェフ・ベックの『BLOW BY BLOW』を思い出させる<Club Butel>という曲で、エキゾチックなヴォーカル・パフォーマンスを披露している。
Bass – Kuma Harada (曲: 5), Sylvin Marc
Co-producer – Max Middleton, Paul Lilly
Drums – Juan Van Emmerloot (曲: 8)
Drums & Percussion – Martin Ditcham
Guitar – Robert Ahwai
Keyboards – Max Middleton
Vocals – Theresa Maiuko (曲: Maiuko)
Two Cranes: 二羽の鶴
前作『ONE THOUSAND SAILS』から引き続き日本を強く思わせるジャケット・デザイン、被災地に捧げられた一曲"SENDAI"まで収録された本作は、日本人ファンは当然必携必聴の一枚。
Down Home Girl
Bass Guitar – Kuma Harada
Co-producer – Max Middleton, Paul Lilly
Drums – Martin Ditcham
Engineer – Paul Lilly
Guitar – Robert Ahwai
Keyboards – Max Middleton
Vocals – Maiuko, Richard Bundy
Sendai
Bass Guitar – Kuma Harada
Co-producer – Max Middleton, Paul Lilly
Drums – Martin Ditcham
Engineer – Paul Lilly
Guitar – Robert Ahwai
Keyboards – Max Middleton
ミック・テイラー初ソロアルバム
ザ・ローリング・ストーンズ脱退後、ジャック・ブルース・バンドやセッション活動を行っていた彼が、満を持して発表したファースト・ソロ・アルバム。ローウェル・ジョージ、クマ原田、ピ・モーランラ錚々たるメンバーが参加。
4月20日(月)、21日(火)
ミック・テイラー来日公演
Mick Taylor
Max Middleton
Denny Newman
Kuma Harada
Jeff Allen
Mick Taylor
ローリング・ストーンズの黄金期を支えたギタリスト、ミック・テイラー。
アルバム、『スティッキー・フィンガーズ』『メイン・ストリートのならず者』『山羊の頭のスープ』『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』では正式メンバーとしてクレジット。
そして今回、第2期ジェフ・ベック・グループで知られるロック界の名キーボディスト、マックス・ミドルトン、日本が誇るセッション・ベーシスト、クマ原田ら超豪華サポート陣と共に待望の来日
私も随分前からクマ原田さんの名前は存じ上げていました。
そして私が持っているCDにはクマさん入ってい音源もとても多い。
でも、それだけで特にはクマさんを意識をしたことはありませんでした。
ソロ・アルバムも出されなかったんですね。
でも、色々なミュージシャンに愛された方だとセッション記録を見ても想像出来ます。
イギリスで暮らす日本人ミュージシャンも色々とお世話になっているみたいです。
日本では余り知られていなかったベーシストですが特にイギリスでは名ベーシストだと知れ渡っています
お疲れ様でした。
クマ原田さん。