男女産み分けについて、論文検索してみました(もちろん英語)。面白い論文見つけたので紹介します。

 

 

Sex chromosome-dependent differential viability of human spermatozoa during prolonged incubation

Human Reproduction, Vol.32, No.6 pp. 1183–1191, 2017

 

 

この「Human Reproduction」という雑誌は欧州不妊学会が監修していて、インパクトファクターがなんと「5点」もあります。世界中の研究者たちはこの雑誌に論文を載せるのを夢見て、日夜研究しています。不妊業界内では知らないヒトはいないくらい、超有名雑誌で信用性が高いです。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、内容を簡単に説明しますね。

 

 

結論から言うと、

 

Y精子はX精子に比べ、ストレスに弱い

 

 

 

実験内容:精子を最大5日間、異なる温度とpHで培養し、生存したX精子とY精子の比率を調べた。

結論:精子運動性と生存性はpHに関係なく、温度、培養期間が影響をあたえた。Y/X精子の比率は培養期間のみ影響をあたえた。

 

 

 

以下直訳

目的:X精子およびY精子は様々なストレス状態下での生存能力に有意差があるか?

答え:Y精子はX精子よりもストレスに対してより脆弱であり、培養期間および温度に依存して、アポトーシスタンパクの発現が高い。

すでに分かっていること:理論的に射出された精液にはX染色体とY染色体を持つ精子の数が等しい。このバランスは、pH、汚染物質または内分泌かく乱物質の変化などのストレスの多い環境条件への曝露によって歪められる可能性がある。しかしながら、いずれかの性染色体を保有する精子が環境ストレスに耐える能力については、あまり知られていない。

研究デザイン、サイズ、期間:XとYの精子の生存率の差は、異なる温度(4,22および37℃)で3日間と5日間の培養後の運動性、生存性およびY:X染色体比を測定することによって評価した。3つのpH条件(6.5,7.5および8.5)を含む。 XとYを有する精子の生存を決定する重要な因子を同定するために、我々は、アポトーシス関連タンパク質(Bcl、BaxおよびCaspase-3)の発現レベルならびに一部の条件下におけるDNA損傷の程度を分析した。

参加者/材料、設定方法:精液サンプルは、性的禁欲の3日後に正常な精子のドナーから得られた。異なるドナーから> 60%の運動性を有する4つのサンプルを混合して、十分な精液を得て、サンプルを均一にした。データは、3回の独立した実験の平均±SDとして示される。ドナーの平均年齢は28.7±3.2歳であった。

結果:合計で、58489個の精子が調査された。 Y精子の生存率は、異なる温度および培養期間に曝露した後のX精子に比べ低かった(P <0.05)。培養培地にトコフェロールを添加したにもかかわらず、Y精子のアポトーシスタンパク質の発現の増加が観察された(P <0.05)。

研究の限界:精子を処理期間中体外で培養した。体内での環境と比較することは困難である。実験はわずか3回繰り返しただけである。

意味すること:ストレスの多い状況下でのX精子の長期生存は、男性と女性の出生率の変化につながる可能性があります。

 

via 妊活ラボ
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