”ちょっとの間のお母さん” | 卯月花のブログ✨猫つむり花つむり

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幼い頃からの想い出を縦糸に
道草しながら出逢った人や動物たち交流を横糸に
綴っていきたいと思います。
この世に居場所のない命を生ませない。
TNRにご理解と殺処分ゼロの実現に心をお寄せください。

7/


保護犬保護猫は本当のお母さんの顔を覚えてるのかな?


それは産んでくれたお母さんです。

初めての人間のお母さんは
あなたを愛してくれました
か?


保健所から保護されたあなたはどんな生活をしてきたのでしょう?

昨年の夏の終りにお空へかえったお隣の夏ちゃん。
少なくとも叔母の家で過ごした最後の1年3ヶ月は幸せだったと思います。

10歳で飼い主によって愛護センターに持ち込まれた夏ちゃんは左目が白内障で失明していました。
ボランティアさんたちが何とか助けたいと守り抜いて下さった命は
偶然知り合いお世話になった地元の動物愛護ボランティアさんとのご縁で叔母の元へ。

小さなカラダはまだ不安そうでした。

夏にやって来た可愛い女の子に叔母と私は「夏ちゃん」と名付けました。

85歳の叔母は10歳の夏ちゃんと
これから幾つの夏を過ごせるだろう?

市の登録は私の名前です。
叔母にもしもがあれば?
わが家が引き受けるつもりで
娘夫婦も承知してくれていました。

白内障は近所の動物病院で目薬をもらい毎日さしていました。

そしてお腹が皮膚炎で真っ黒になっていて塗り薬も毎日塗っていました。
最初は痒そうに足で掻いて居ましたがダンダン綺麗になって掻かなくなりました。
獣医師は仔犬の時からで治療した形跡が無くてずっとほっといたようです。

夏ちゃんが落ち着いてから1年3ヶ月で7回トリマーさん宅へシャンプーカットに行きました。

私のクルマに叔母と乗ると着くまでずっとブルブル震えて居ました。
お迎えに行くとサッパリして帰りは平気で叔母にもたれて窓の外を眺めて居ました。

夏ちゃん? 
置き去りにされないか怖かったんだね?
叔母ちゃんと離れたくなかったんだね?
叔母ちゃんが迎えに来てくれて嬉しかったんだね?

最後の7回目の8月31日は
行きも震えずに叔母を信じ切ったようにもたれ掛かっていました。
前日まで一週間くらい風邪で寝込んでいた叔母の枕元を
じっと離れずに付き添っていた夏ちゃん。
夏ちゃんの予約のこの日の為に元気になった叔母の事が嬉しくてたまらなかったんだね。

でもこの日から吐いて体調を崩した夏ちゃんを
叔母はハーフケットに包んで抱いて動物病院へ通った。
病院では特に問題はないとの事でしたが
最後に連れて行った時に熱がありレントゲンを撮って肺炎とわかりました。
次の朝
叔母は夏ちゃんが眠るように亡くなったと伝えてくれました。泣きはらした目を隠すように
夏ちゃんを埋葬するお墓を庭に掘ると言います。
手伝うと言う私に大丈夫と言います。
叔母は一人だけで夏ちゃんと
お別れたしたかったですね。

叔母に夏ちゃんを託したボランティアさんは
県外から夏ちゃんの命を繋げた方が
「これでこの子の代わりにもう一匹助けてあげられます。」と喜ばれたそうです。


夏ちゃんを本名で呼びたいとお尋ねしましたがプライバシーの問題で愛護センターでは教えてもらえませんでした。

夏に舞い降りた天使は叔母と一緒に夏秋冬春と過ごして
夏の終わりに
お空に帰りました。

10年間の暮らしは知りませんが
叔母との1年3ヶ月は夏ちゃんの幸せな時間です。
毎日目薬も嫌がらずお腹の塗り薬も気持ち良さそうに仰向けに転がってお耳も薬を塗ってもらってジュクジュクが治りました。

気持ち良く旅立ったでしょう?

夏ちゃんの後にすぐにサクラ耳の女の子ノンちゃんがご飯を食べに通って来るようになりました。

夏ちゃんが連れて来てあげたのかな?


♡イラストはすべて
[楽描きノート☆犬と私とお絵描き]のテディ。さんです。

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