未確認飛行物体(UFO)騒ぎの原点といわれる「ケネス・アーノルド事件」が起きたのは、60年前の1947年6月だった。

 米アイダホ州の実業家ケネス・アーノルド氏が自家用機でワシントン州上空を飛行中、複数の円盤状物体が編隊飛行しているのを目撃、大騒ぎとなった。「空飛ぶ円盤(フライングソーサー)という言葉はこの時に生まれた。

 この年7月には「ロズウェル事件」というのも起きている。ニューメキシコ州ロズウェル郊外に空飛ぶ円盤が墜落し、米軍が機体とともに宇宙人の遺体を回収したといわれた事件だ。

 これらはやがて、冷戦期の米軍による気球を使った秘密実験などの誤認であることが明らかになる。だが、長い間事実が伏せられていたため、米国だけでなく世界中にUFO神話をつくり出すきっかけとなった。

 何しろ、米軍が「ロズウェル事件は実は気球の実験で、回収したのは人形だった」と正式発表したのは、事件から50年も後。その間、回収された「宇宙人の遺体」の解剖シーンを撮影したという偽フィルムが出回ったこともあった。

 それにしても米国に際立って多く見られるUFO騒ぎ、宇宙人騒ぎの背景は何だろう。騒ぎだけではない。ハリウッド映画が扱うテーマにもなり、「E・T」のように心温まる話にもなれば「2001年宇宙の旅」のような深遠な作品も生まれている。

 大阪大の木原善彦准教授は著書「UFOとポストモダン」(平凡社)で、近代の最先端を走ってきた米国人の姿が、UFO神話に反映されているという。冷戦体制の生んだ妄想でもあった。多くの場合、米国人が抱いた不安、時には夢がそこに見える。


四国新聞社

航空自衛隊トップの田母神俊雄航空幕僚長は21日の記者会見で、未確認飛行物体(UFO)への対処について、「これから検討することになるのではないか」との見方を示した。石破茂防衛相が20日、対処を考えると発言したことを受けてのコメントで、「大臣が言っているから。的確な文民統制の下、粛々と活動したい」とした。
 田母神空幕長によると、空自機の緊急発進(スクランブル)で、UFOを発見したことはなく、空自の対処能力については「UFOの能力が分からないから、答えられないが、漫画に出てくるような飛び方をするなら、(対処は)難しいだろう」と述べた。


時事通信12/21

 未確認飛行物体(UFO )をめぐる論議に町村信孝 官房長官に続いて石破茂 防衛相が“参戦”したことに関連し、自衛隊制服組トップの斎藤隆統合幕僚長は20日の定例会見で「大きな宇宙の歴史の中で考えれば、どこかにわれわれと同じような高度な文明が存在するのは確率的にはあり得ると思う」と述べた。
 自衛隊による目撃例については「ありません」ときっぱり。「存在を否定するのは論理的じゃないが、実際にUFO と行き会えるかどうかは難しいと思う」とも。UFO 飛来時の自衛隊の対応については「ほかに考えなくてはいけない問題がいっぱいある」と苦笑交じりに答えた。
 一方、増田好平事務次官 は同日の会見で「個人としてはそういうものの存在を信じているということはございません」と切り捨てた。


産経新聞12/21


制服組としては、大臣がおっしゃることには従わないといけないというコトなのだろう。