気温は上がったが、曇り空が広がり、風もある。今夜は汗をかかずに眠れそうだ。寝冷えしないように注意しないとな。もうひとつ、明日は洗濯しないで済むことを祈ろう。


しのぎやすくなると読書が進む。先週購入しておいたペリー・ローダンシリーズ第716巻『ヒューマニドローム』を読み終えた。ついに銀河系を包み込むバリア内部の世界が描かれた。そこは…。




富裕惑星ロクヴォルトの大富豪アルミン・ホルムに長男アルバートが誕生した日、テラは、惑星ロクヴォルトにその富を使って巨大宇宙ステーションを建設する任務を与えた。だが、アルミンは宇宙船建設の疑惑で処刑され、財産は没収された。


それから25年。アルバート・ホルムは宇宙エンジニアとしてヒューマニドローム建設に取り組んでいた。だが、建設にあらゆる富と人材を投入していたため、自国では部品が手に入らなくなっていた。宇宙航行は禁止されていたが、別の惑星で入手することを許可された。しかし、そこでは文明の退化が起きていて、工場では生産できず、突然発生した混乱に乗じて、軍が管理する倉庫から必要な部品を入手してきた。


建設から50年、ヒューマニドロームは完成したが、惑星ロクヴォルトは破産した。祝賀会に出席した最高位ギャラクティカーのガルブレイス・デイトンはヒューマニドロームを差し押さえた。そして、当初の目的とは違った用途、戦闘ステーションへと切り替えた。


アルバート・ホルムは、知人が秘かに建設していた宇宙船に関係したと、囚人キャンプに送り込まれた。20年の予定が、さまざまな理由で、すでに50年のキャンプ生活が続いた。


ある日、別の囚人からずいぶん昔に不時着して放っておかれた宇宙船の存在を聞き、策略を用いてキャンプを脱出し、宇宙船を見つけ、無事修理に成功した。


《イカルス》と名づけた船でロクヴォルトを脱出したアルバートはテロリスト集団シラーダとコンタクトして、パラダイス惑星とされるジェヴォニアを目指すことにしたが…。あらゆる監視の手を緩めないテラの秘密警察、さらにはドロイドの存在。誰もが信じられなくなったアルバートが目撃したものは…。



本巻に収録されているのは以下の2話。

第1431話 ヒューマニドローム(Das Humanidrom)

第1432話 ジェヴォニアへの逃走(Fluchtziel Gevonia)


著者は両話ともH・G・フランシス、翻訳は赤坂桃子さんが担当されている。



いったいテラはどうなったのか?ジェフリー・ワリンジャーが残したクロノパルス壁を破るパルス・コンヴァーターの開発を進めてきたアンブッシュ・サトーたちによるテストランの日が迫ってきた。次巻『バリアの破壊者』 は来週に刊行される。


今後の刊行予定:

07/18 第717巻『バリアの破壊者』

08/05 第718巻『惑星きおんのビオント』

08/21 第719巻『ベントゥ・カラパウへの道』

09/04 第720巻『工作員は泣かない』

09/19 第721巻『ブラックホール輸送システム』