新しい現場へ仕事に出かけた。一昨日の夕方に緊急依頼があって、受けたものだが、場所は西武新宿線沿線の田無市だった。当初は西武のイベントに参加する予定だったが、「西武線を利用する」以外はキャンセルになった。


現場は初めてでも周辺は何度も歩いていて、場所の検討は容易だった。移動時間は拝島回りで1時間半ほどだが、慣れているのか、さほど遠いとは感じなかった。それでも時代小説を1冊読み終えるには十分だった。


佐伯泰英氏の『浮世小路の姉妹』。シリーズ的には第三作目になるが、2作目を飛ばしてしまった。ま、1冊完結のため順不同でも支障はなかった。なお、本シリーズは「熈代勝覧」絵巻に描かれた日本橋通りの日常が舞台になっている。



町火消一番組い組の新米火消の昇吉は若頭の吉五郎と駿河町の上総屋の屋根から室町三丁目の甘味処へ入っていく料理茶屋・加賀屋うきよしょうじの美形姉妹を見ていた。加賀屋うきよしょうじは半年前に焼失していた。火付けとみなされていたが、下手人はまだ捕まっていない。


この火事で姉妹は両親をなくし、昇吉の活躍で炎の中から二人は救出された。姉のお佳世と妹のお澄と知り合った昇吉は若頭より下手人を探すよう特命を受けた。


なかなか再建されようとしない加賀屋。まだ何者かに狙われているのか。そこには加賀屋にまつわる秘密が隠されていた。そして昇吉に新たな運命が待ち受けていた。



本書の構成は以下のとおり。(目次引用)

第一章 姉と妹

第二章 鼻緒のあかべい

第三章 退屈な見張り

第四章 二百年の秘密

第五章 跡継ぎ

終 章 



今月21日からJR東日本のイベント「江戸文化の中心地、歴史ある中央区を歩く」が開催される。


日本橋駅から銀座・築地の江戸情緒を残すエリアを歩くイベントだ。これはもう参加するしかないな。