今朝は思ったよりも冷え込み、暖かくして眠り直した。腰の状態はよさそうだ。起き上がったり、椅子に座ることができれば行動に支障はない。急な動き、捻り動作を抑えれば今日の仕事は大丈夫のようだ。


家を出るときは細かな雨が降っていたが、現地は降ってなく、空も明るくなっていた。昨日から読み始めていた池波正太郎氏の『鬼平犯科帳 決定版』の第18巻を今朝の電車移動の時間に読み終えた。




本巻に収録されているのは次の6編。( )内は初出誌「オール讀物」の号数。

・俄か雨(1978年6月号)

・馴馬の三蔵(1978年7月号)

・蛇苺(1978年8月号)

・一寸の虫(1978年9月号)

・おれの弟(1978年10月号)

・草雲雀(1978年11月号)


表紙絵には歌川広重『名所江戸百計』より「浅草田圃酉の町詣」が使用されている。




目黒不動方面へ見回りに行った先で俄か雨にあった長谷川平蔵は近くの百姓家に飛び込んだ。そこへ、盗賊改方の勘定方を担当する同心・細川峯太郎が女連れで飛び込んできた。空き家だと思っていたそこは…。(俄か雨)


料理屋「万亀」に招待された密偵・小房の粂八はそこで馴馬の三蔵を見かけた。かつて芝・高輪で知り合ったお紋という女を、盗めの間、馴馬の三蔵の小間物屋に預かってもらうことにした。だが、盗めの後、引き受けた三蔵の女房のおみのとお紋が惨殺死体で発見された。そんな事情がある粂八は三蔵のことを平蔵には告げなかったが…。(馴馬の三蔵)


亀戸天神門前の玉屋を出た前を行く商人ふうの男が黒い影に襲われる現場に遭遇した。火盗改方を名乗って駆けつけると、双方とも姿を消した。直感にしたがって、平蔵は探索を開始した。(蛇苺)


かつて船影の忠兵衛の下で盗めをしていた密偵・仁三郎は同じ手下だった鹿谷の伴助と偶然に出会った。2人とも掟を破って折檻を受けた身だ。だが、今でも忠兵衛に恨みをもつ伴助は、忠兵衛の娘の嫁ぎ先菓子舗橘屋に押し入ろうとしていた。仲間に誘われた仁三郎は、恩義のある忠兵衛のため伴助を殺すことを決心した。しかし、伴助と歩いているところを同心・山崎庄五郎に見られた仁三郎のとった行動は?(一寸の虫)


雑司ヶ谷の鬼子母神の境内に接している料理茶屋・橘屋で長谷川平蔵は滝口丈助を見かけた。丈助は高杉道場の弟弟子だった。連れの女性は表具師・今井宗仙の後妻のお市だった。丈助は独身で、高崎道場で代稽古をつとめていた。そして丈助は…。(おれの弟)


細川峯太郎と関係があったお長の茶屋・越後屋のとなりに小さな雑貨屋・かぎやがある。勘定方から市内見廻りにお役替えになり、父母の墓に報告したついでにお長に会おうと越後屋に近づいたとき、人相書にあった男を見かけた。男は「越後屋」のとなりの雑貨屋・かぎやの亭主と何やら話し込んでいて、別れた後、ひとりで「かぎや」に入っていった。盗人宿ではないかと疑った峯太郎は…。(草雲雀)



テレビでも来月公開の映画『鬼平犯科帳 血闘』のCMムービーが流れるようになった。映画館に足を運ぶかどうかはまだ決めていない。