風もなく、ぽかぽか陽気のいい天気に恵まれた。残念ながら今日は仕事で、休みの明日は夕方頃から雨になりそうで、風も強くなる予報が出ている。朝から曇り空に覆われるという。ま、ゆっくり休めという天の思し召しなんだろう。それでも4時半には一度目が覚めるんだろうな。


先日読んだ『江戸東京物語』に刺激されたか、今日は鬼平犯科帳の第15巻を読むことにした。本作品は『オール讀物』1976年7月号から1977年1月号まで7回にわたって連載されたシリーズ初の長編作品になる。




雑司ヶ谷にある橘屋で人を待つ長谷川平蔵のもとに同心・沢田小平次から凶報がもたらされた。沢田の剣友でもある同心・片山慶次郎が殺害されたという。


その太刀筋をみた平蔵は、半年前に自身を襲ってきた曲者を思い出していた。高杉道場の亡師・高杉銀平が語ったのは[雲竜剣]の遣い手の堀本伯道だった。伯道は医師でもあった。だが、伯道は70歳前後で、平蔵を襲った曲者とは違っていた。


そして、片山の通夜の翌日、今度は同心・金子清五郎が殺害されているのが発見された。火付盗賊改方への挑戦か?その騒動の中で牛込若松町の薬種屋・長崎屋に凶賊が押し入り、主人夫婦以下、奉公人家族全員が殺害される事件が発生した。


さらに鍵師・八日市の助次郎が再び姿を現した。江戸で何が起きようとしているのか。伯道の手がかりを求め、さらには助次郎を追って火盗改方が総出で動き出した。忍び寄る敵の正体は、はたして…。



本書の構成は次のとおり。(目次引用)

赤い空

剣客医者

流れ星

急変の日

落ち鱸

秋天清々


表紙絵には、歌川広重『名所江戸百景』より「両国花火」が使われている。



明日は休みだが、天気が崩れるなら、久しぶりの"ながら"生活をするかな。