蒸し暑かった。日射しがなかった分、外仕事はやりやすかった。問題は明日だ。30℃を超えるという。ま、身体は暑熱順化を終えていると思うので、何とかなるか。
昨日の『紫の殺人事件』に続いて、木谷恭介氏の謀殺列島シリーズ完結編になる第5弾『黄金の殺人事件』を読み終えた。
本書は、1995年7月にトクマ・ノベルスから刊行された作品を大幅に加筆修正して2000年3月に徳間文庫化されたものだ。
(以下ネタバレ注意)
ローマでの計画も失敗し、帰国した柳瀬雪の確保にも失敗した紀伊元総理は鹿山を使ってなりふり構わない手をうってきた。大勢が見守る中で殺人を犯した紀伊の第一秘書だった竹内は、移送された宮古署の留置所で服毒自殺した。
毒物を渡したのは宮古署長か。失踪した署長は第三紀伊丸で遺体となって発見された。死因は大量の放射線被曝だった。第三紀伊丸に放射性物質が積み込まれていた。捜査にあたった警察官の異常で放射性物質の存在が明らかになった。船は嵐で係留ロープが切れて漂流を始めた。岩手県内は大騒ぎとなったが、対応策がなかった。
そして、錦織は、アメリカのヘッジファンドと組んで、紀伊の金庫とも言われる殖産銀行を潰しにかかった。紀伊は、怪人18面相の正体がわからないことを逆手に取って、怪人18面相の名で放射線物質によるテロの犯行声明を出した。宮之原警部の懸念が現実になった。
錦織はもう少しというところで攻撃の手を止めた。雪を守るため紀伊と裏で手を握った。紀伊の反撃が始まり、怪人18面相が完全なテロリストとして手配され、関係者が次々と狙われた。宮之原警部はローマでの一等書記官殺害の犯人とされ、イタリアの警察が宮之原警部の身柄引き渡しに来日することになった。
追い詰められた宮之原警部の打つ手は?そこへ鹿山の魔の手が迫る。宮之原から雪が錦織から離れた理由を聞かされた錦織は…。
本書の構成は以下のとおり。(目次引用)
プロローグ
第1章 陸中海岸・放射能汚染の謎
第2章 鎌倉・深山千家の謎
第3章 若狭小浜・核燃料の謎
第4章 石巻万石浦・漂着した第三紀伊丸の謎
第5章 陸中海岸・黄金の太陽のなかへ
エピローグ
文庫版あとがき
解説 藤沢 秀
木谷恭介著作リスト
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未来を感じさせる政治がない。そして決断しない政治家。著者の怒りが集約された史上最大の連続殺人事件が堂々の完結をみた。
もし、ここで宮之原警部が鹿山に倒されていたら、この後の作品は生まれていなかったわけか。
70冊以上も木谷作品を読んできたが、こんなに夢中になる作品があったとはな。早く読みたかった。
