大人の教科書 | 桜上水のうえた鍼灸整骨院・はれやか整骨院スタッフブログ

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日々更新して行きます。

うえた整骨院、板倉です。


一昨年ベストセラーになったサンデル教授の「これからの正義の話をしよう」は

ずいぶんと話題になりましたが、

それ以来「(特にアメリカの)大学講義録・教科書ブーム」みたいなものがあるような気がします。


その中で、私のお勧めとしては


・ウィリアム・マクニール著「世界史」


欧米の様々な大学で40年以上も使われている世界史のテキスト。
この本の素晴らしいところは「細かい名前を覚える必要がない」ことです。

世界史というと、どうしても横文字の名称を覚えたり、
年号を覚えるのが苦手だから嫌い、という人が多いのですが、
この本はそのような「暗記するための世界史」ではなく、
細かい固有名詞はほとんど省き
(さすがに大まかな世界地図が頭に入っていないと厳しいとは思いますが)
「歴史とはどのように流れるか」という点に重点が置かれているので、
非常にすらすらと読むことができます。

文化と歴史を密接に説明して、歴史上の人物一人一人にクローズアップするより、
「当時の人々」が何を感じ、どう考えていたか。

その結果、社会と歴史がどのように変化していったのかという、
歴史のダイナミズムをわかりやすく理解できる本です。


その一方で、歴史上もっとも魅力的な英雄の一人であるジュリアス・シーザー(カエサル)
についてですら3行ぐらいで終わってしまうすさまじい本でもありますが(笑)


私としては、受験生時代は苦手だった中央アジア史やインド史などが、
他の地域との関連を把握することで自分の中でもかなり整理することができました。


世界史をもう一度勉強してみたい、という方にも、大学受験で世界史を勉強している人にも非常にお勧めです。
(歴史に興味がある人なら中学生ぐらいでも読める本だと思います)


もう一冊は

・アメリカ版 大学生物学の教科書


こちらはMITの1年生などが使う生物学の教科書。

ちなみに、MITでは生物系専攻でなくとも生物学が必修、というか
科学全般が必修なんだとか。さすがというか…


こちらは、かなりつっこんだ本なので万人におススメというわけにはいきませんが、
各章の軽妙なの導入から、しっかりと生物学の深いところまで入っていくので
「生命の不思議なところ」まで触れることが出来る本です。


図説も非常に正確で綺麗なので、それだけでも見る楽しさがある本ですね。


高校レベルの生物・化学の下地があった方が読みやすい本だとは思いますが、
そうでなくても生命の神秘に触れることが出来る点でお勧めです。


生物も世界史も、学生時代に苦手だった、という方は結構いらっしゃるとは思いますが、
大人になれば点数のために勉強する必要もなく、気楽に読めばいいわけですので、
知的好奇心を満たすための「大人の勉強」として、
このあたりのジャンルの入門としていかがでしょうか。


…しかし、この手の本の最大の欠点は、本自体が読みやすくても、
読んでいくうちに興味をもったポイントを掘り下げようとすると、
肝心の本自体がまったく読み進めなかったりする点なんですが(笑)


「世界史」なんて上巻を読み終わるのに、トータルで半年かかってるんじゃないでしょうか。
気になった部分をWikipediaで検索してしまったりすると、本当に罠です…