全国野球場巡りの旅の続き。

 

■今回の旅の計画決定までの経緯■

5月に発表された、岩手県軟式連盟の

年間予定により、めったに県大会で

使用されない平泉町営 長島球場で

試合があるとわかり、このレア開催は

絶対に逃がせないとまず決定。

1球場だけのために岩手まで行くのは

もったいないので、東北地区で

他にどこかないか探す。

(仮に見つからなくても1球場だけの

ために岩手まで行ったと思う。

平泉はそれだけレアなのである)

最近まで見つけられなかったが、

宮城県軟式連盟のホームページで

大衡(おおひら)村で試合があると判明。

しかし、大衡村へは仙台からバスだが、

始発でも9時過ぎにしか着けない。

もしも私が行く日が9時から1試合だけ

開催だったら、試合開始に間に合わず、

フルスコア観戦できないので、

踏破と認められずムダ足となってしまう。

そこで宮城県軟式連盟様にメールを出し、

「私は東京に住む野球ファンの者ですが、

観戦に行きますので、大会の日程表を

アップしていただけないでしょうか」

と依頼した。連盟様はすぐに応えてくれて、

日曜日は9時から3試合と確認できた。

これにより、土曜日は平泉町、

日曜日は大衡村という日程が決定。

 

2023年10月13日 金曜日

 

今回で3週末連続の野球旅。

贅沢にも、ワクワクしない。

やはり幸せは連続で味わってはいけない。

仮に美女と結婚しても、いずれは美しさに

感動しなくなってしまうのであろう、と

妙に自分を慰め、また納得させるw

 

今回の旅について下調べ。

ホホウ、JR平泉駅にコンビニあるのか。

さらにコーヒーマシンもあるのか。

調べてるうちにやはりだんだんノッてくる。

自宅出てコンビニでオニギリ買う。

21:27 板橋駅からJR。

22:00頃 東京駅着く。運賃230円。

23:00 東京駅・鍛冶橋駐車場から夜行バス。

運賃6600円。岩手県・水沢駅前まで。

4列シート。隣いた。疲れててよく寝た。 

 

2023年10月14日 土曜日

5:35 水沢駅近くで下車。ほぼ定刻。

寒い。防寒対策してきたが。

下車地点から水沢駅まではやや距離有り。

買ってきたオニギリ、水沢駅で食う。

自販機で間違えてアイスコーヒー

買ってしまう。ツイてない。

6:15 JR乗る。平泉駅まで。

運賃330円。すごい朝モヤ。

電車は汽笛鳴らしつつ走る。

車内暖房入っている。東北はもう冬。

6:32 平泉駅で下車。 

6:40の駅コンビニ開店を待合室で待つ。

カップ麺食って暖をとる。

駅前にレンタサイクル見つけるが、

一日1300円と高価なのでやめる。

(表示無いが8時半開店。第一試合に

間に合わないのでいずれにせよ

借りなかった)

7:00 水沢駅から歩き始める。

とたんに猛烈便意に襲われる。

近くに道の駅のトイレがあり助かった。

7:57 球場着く。

トイレぶん引いて駅から徒歩50分。

 

平泉町営 長島球場。

この球場の存在は前から知ってたが、

試合開催情報がつかめず未踏破。

現地で判明したが、中堅110mと狭いのが

あまり大会で使われない理由と思われる。

 

観戦したのは社会人軟式野球・

40歳以上の選手による大会。

場内アナウンスあり。

パンフ200円、本部席に頼み込み買う。

懐かしい選手がいた。

元ロッテの猪久保吾一。捕手。

私が二軍戦をよく見ていた、

1990年代前半の選手。現在55歳。

背番号51。吾一だから。

プロを辞めても軟式でプレーする、

こういう野球バカ的な選手を見ると

嬉しくなる。

カウント2ボール・ノーストライクに

なった時、投手にこんな声をかけていた。

「このカウントは、手を出しにくいんだ!

安心して来い!」

なるほど、2ボール0ストライクは、

完全に打者有利に思えるが、

打ち損じを恐れる気持ちも生まれるし、

あわよくば3ボールに、という色気も湧く。

ノムさんがよく言っていた、

『ボールカウントにはそれぞれ性格がある』

というやつだ。非常に勉強になった。

試合後、チーム関係者に「捕手の方は

元プロの方ですよね?」確認して帰る。

通算1119球場め。

 

また平泉駅まで50分歩く。

朝はモヤで見えなかったが、非常に美しい

田園風景。おおいに感心しつつ歩く。

 

11:50 平泉駅着。暑い。

長歩きの後でコンビニビールが美味い。

コンビニ飲み食いで過ごす。

15:09 平泉駅からJR。

運賃1980円。仙台まで。

一関駅で乗り継ぎ。

わが恩人 菊地泰博氏は一関の高校の

出身であった。お元気であろうか。

17:40頃 仙台駅着く。

駅でゆっくり休んだ後、

18:51 ネカフェ入る。

明日行く村の天気予報が雨に変わってる。

全県大会なので、試合は強行されるはず。

中止は無いだろうが、雨の中、

ハードな観戦になりそう。

最近根性無いので、気が滅入る。

 

2023年10月15日 日曜日

 

6:45 ネカフェ出る。

12時間パック・オープン席1970円。

吉野家で牛丼大盛り655円食う。

コンビニで食料仕入れる。

8:25 仙台駅前から大衡村役場行き

高速バス。終点ひとつ手前「五反田」まで。

運賃950円。大衡村は宮城唯一の村。

途中、楽天イーグルスの泉練習場が見えた。

9:17 バス下車。小雨。試合中止かも

しれないが球場まで一応行ってみる。

徒歩30分で球場。

途中、通ろうと思ってた道が通行止めに

なってる不運有り。球場着くと、雨の中、

試合やっている。踏破空振りにならず、

感謝ではあるがしかし、ようやるよ。

 

楽天イーグルス大衡球場(大衡村西部球場)。

ネット裏観客席こそあるが、まあ草野球場。

スコアボード無し。カウント表示装置なし。

そのせいか、4ボールではなく、5球目が

ボールになってやっと四球が宣告される

という珍場面有り。

 

観戦したのは社会人軟式野球。

1部県大会・準決勝。

場内アナウンス有り。パンフあるが販売無し。

極寒冷雨の中、ズブ濡れスコア観戦の苦行。

普通の人なら金貰っても嫌だろう。

しかもやり遂げて、ほのかな達成感さえ

感じている。ド変態というかマゾというかw

 

グラウンドもやがてビチョビチョになり、

ユニフォームが泥んこになるのがイヤだった

のだろう、ホームに滑り込まずにアウトに

なった選手がいた。ベンチに帰ると

「お前みたいなんは野球やるな」と叱責されて

いた。でもそのチームは大差で勝っていたので、

この後、決勝戦もある。

泥んこになりたくなかった気持ちもわかるw

 

こういう、早く終わってほしい試合に限って

ロングゲームになる。

7回制なのに2時間40分もかかって

やっと試合終了。通算1120球場め。

 

試合後、審判の方をつかまえて、

審判名の漢字表記を聞く。

審判さんは親切にもパンフ貸してくれて、

選手名を一気に確認できた。

でもその審判さんが教えてくれた

審判名漢字表記は嘘だった。

私は不審人物として警戒されたのだろう。

(貸してくれたパンフの「試合結果

記入コーナー」に審判名が鉛筆で

書き込んであり、それが教えてもらった

漢字表記と違っていた)

それで大会本部に行って、大会役員の方に

審判名表記を改めて確認した。

私が外に出ると、大会役員の方が、

「今の人は東京から来たのかもしれないよ、

“組み合わせ載せてくれ”ってメールが

来たんだ」と話しているので、また顔を

突っ込んで、「それ私です。ありがとう

ございました」とお礼を言った。

「あなたは写真サービスの人?」と

訊かれる。チームからの注文を受けて

試合写真を撮る会社があるのだ。

「違います。ただ好きで見て回って

いるんです」と答える。この雨の中、

こんな田舎まで一般客が

わざわざ来るなんて

信じられなかったんだろう。

 

雨が降りやまぬ中、決勝戦が始まったが

(企業チーム同士の対戦で、できれば

観戦したかった)球場を後にし、

また30分歩いて五反田バス停に戻る。

バス停から徒歩3分のコンビニに駆け込み、

カップ麺で暖をとる。

ホットコーヒーも飲む。ズブ濡れなので寒い。

 

15:19 五反田から高速バス。

車内で、仙台から新宿までのバスの切符買う。

5200円。

16:11 仙台駅前で下車。運賃950円。

17:15 仙台駅前から高速バス。

この時間なら東京まで各駅停車で帰れるが、

乗り換えも多いし運賃もバスが850円安い。

予定通りに運行されればの話だが、

到着もバスが電車より早い。電車は

新白河で1時間も乗り継ぎ待ちがあるのだ。

福島~山形間も同じように乗り継ぎが不便。

新幹線に乗せるための策略なんだろうが、

JR東海とかJR西日本はこういう

意地悪ダイヤを組んでいないのに、なぜ

JR東日本だけこういうことをしてるのか。

これじゃ寅さんだって困っちゃうだろう。

 

全身が濡れているので、バス乗ってても

非常にキモチワルイ。ガマンする。

23:01 定刻より9分早くバスタ新宿着。

JR埼京線で、

23:15 板橋駅着。運賃180円。

23:30ごろ 自宅着。すぐ入浴。

 

今回の旅のMVPは「30年ぶりの猪久保吾一」

にするつもりであったが、やはり、

「耐え抜いた!極寒冷雨の長試合」にします。