近く、和歌山県串本町への

野球旅のついでに、時間が空いた時に、

「京都買います」のラストシーンが

撮影された「祇王寺」に行こうと思って

ちょっと調べた。

 

ちょっと行きにくい場所にあり、

もっと時間の余裕のある時に

行くことにして

今回は見送ることにした。

あと、もっと涼しい時に。

 

祇王寺のホームページによると、

祇王寺は「悲恋の寺」として

知られているらしい。

だから、あのラストは祇王寺だったのだ。

シナリオで確認すると、

ちゃんと「祇王寺」と指定してある。

おそらく佐々木守と実相寺は、

この点については言葉を交わしてないだろう。

でも何故佐々木が祇王寺と書いたのか、

祇王寺でなければならないのか、

実相寺も無言のうちに了解していた

と思われる。

 

まったくの推測であるが、

佐々木・実相寺のツーカーぶりを

想像してニヤニヤしてみた。

 

以下は2006年に書いたブログの再掲。

文末に「京都買います」について言及あるので。


「大塚康生インタビュー」 060829

実業之日本社。聞き手は森遊机という人。

この本を読んだ動機は、「ルパン三世」第一シリーズの
製作プロセスを知りたいということでした。
最初大隈正秋さんという演出家がやっていて、
途中から宮崎駿・高畑勲コンビに交代したことは
知られていますが、
大隈氏がクレジットから消えた後の作品でも、
大隅氏が既に作業を進めていたのを
宮崎・高畑コンビがほとんどそのまま変更せずに
生かした作品というのがあり、
(このへんがアニメ製作現場の複雑なところです)
どの作品が大隅氏によるものといえるかは
現場にいた人の証言を聞くしかないのです。
作画監督だった大塚氏はかなり克明に記憶しており、
これ以上覚えている人はもう大隈・宮崎・高畑の
当人しかいないでしょう。その3人はおそらく
口を開かないでしょうから、これが最終調査結果と
いうことになりそうです。
そういう点では非常に満足しました。

他にも、宮崎・高畑・大隈・大塚と「ルパン三世」
第一シリーズを生み出した人がどんな人でどんな考えを
もった人なのか知ることができ、
「ルパン三世」第一シリーズのファンの方にとっては
買って損の無い本だと思います。

またインタビュー中、マルセル・カルネの
「悪魔が夜来る」(1942年)という
フランス映画のことが話されていて、
その映画のラストは、愛し合う男女が抱き合ったまま
彫像になってしまうというものだそうです。
これは「京都買います」(1969年)のラストの
元ネタである可能性が高いと思います。
「京都買います」のラスト、美弥子が仏像になるシーンは
シナリオには無く、実相寺監督が現場処理したものですが、
実相寺監督はフランス映画の研究をしていた人ですから
おそらく間違いないと思います。