日本シリーズ感想  20101108

*ロッテは強かった。特に打線。西岡、清田、サブロー、テギュン、今江、
 里崎。ピンチで迎えたら嫌な嫌な感じのする、なにかやらかしそうな、
 しつこいバッターばっかり。
 安全パイの打者は、岡田くらいだった。その岡田が決勝打だもんなあ。

 井口はホークス時代以来変わらない、しつこさのない、からっとした打撃だったが
 最低限の仕事はしたのでは(シリーズトータルでチーム最多の13安打らしいが
 ここ一番ではさほど打っていない印象。だからMVPにもなれない)。

 ロッテ投手陣は、右のリリーフは優秀な選手が揃っていたが(内、伊藤など)
 左のリリーフはいたのか? 左右に優れた救援投手をかかえるのが最近の流行。
 その流行には反していたが、強力な救援陣だった。
 シーズンわずか1勝のペンが第5戦で好投したのが嬉しい誤算だったのでは。

*ホークスが日本シリーズに出ていたら、おそらく中日にあっさり負けていた
 ような気がする。

*中日・落合監督は岩瀬を見切ったようだ。来年は岩瀬に代わり浅尾を抑えに
 したいのが本音だろう。岩瀬をセットアッパーにして浅尾を抑え。
 (余談だが浅尾ってかわいい顔してるよな)
 岩瀬をうまいこと説得して、いかにしてそういうシフトにもっていくか。
 来春の中日キャンプはまずそこに注目だ。

*落合監督が第5戦で、劣勢になるや、あからさまに救援投手陣を温存し、
 見え見えの「捨てゲーム」にしたのを見た瞬間から、「このシリーズ、
 中日には勝たせたくないな」とますます願うようになった。

 落合って、そういう、勝つためには手段を選ばないところがある。
 WBCに自軍選手を出さず、公式戦優勝を目指したり。
 有名なところでは、完全試合目前の山井を交代させたり。
 この「徹底ぶり」は、「勝つことが最高のファンサービス」という持論ゆえ
 だろう。
 プロ野球ではよく「結果がすべて」と言われるが、その言葉を落合ほど実践し、
 落合ほどそれに徹している人間はいない。

 その「徹底ぶり」には確かに感服する部分もあるが、やはり私は好きになれない。

 そういえば落合は現役時代も「公式戦で打つことが最高のファンサービス」と
 考えているフシがあった。(オープン戦で一スイングもせずに三振したりしてた)
 でも、落合のような人間を作ってしまったのは、ファンや球団にも責任がある。
 今の野球は、ファンが、「勝つこと」「結果」にこだわりすぎる。
 だから球団も、「勝てない監督」を容赦なく切り捨てる。
 それならば、「勝つため」「生き残るため」にはなりふり構わない、落合のような
 人間が出てきてしまっても仕方がないといえる。

 落合のような人間がプロ野球にいても構わないが、私は応援しないだけだ。
 (実生活でもそうだ。私の考えとあまりに違う考え方を持った人と出会うと、
 そういう人が世の中にいても構わないが、私はそういう人とは関わりを持たずに
 生きていくほうを選ぶ)
 
*日本シリーズが盛り上がったので、クライマックスシリーズ容認論が
 ますます世間にはびこりそうなのが心配、かつ不満。