平幕の大栄翔、宇良などが追う

■上位10人の混戦状態も大の里の強さが目立つ

 

小結大の里、大関琴桜を中心に優勝争いー大相撲夏場所は中盤戦に突入して10人ほどのトップ集団ができている。この中で1敗の小結大の里、前頭上位の大栄翔、宇良など5人が先行、そのすぐ後に2敗の大関琴桜、そして前頭の明生、御嶽海など6人が続き、先行組に追いつくチャンスをうかがっている形だ。

 

7日目終了時点の上位力士

【1敗】大の里、大栄翔、宇良、湘南乃海、宝富士

【2敗】琴桜、明生、御嶽海、美ノ海、竜電、欧勝馬

 

大の里の強さが目立つ。初日に横綱照ノ富士を倒し、2日目は高安に敗れたが、5日目は霧島、6日目には大関琴桜を連続撃破して1横綱2大関を制した。上位陣では大関豊昇龍と小結阿炎との対戦を残してはいるけれど、馬力があって安定感抜群の相撲内容から予想すると連敗することはなさそうだ。

 

後半に取りこぼしがあっても2つまでだろう。となれば優勝ラインは12勝~14勝になると予想できる。大の里にとってこの夏場所は初優勝をねらう絶好の舞台であり、また大関とりの起点をつくる場所にもなる。8日目に突き押しに威力のある大栄翔と対戦するが、ここがひとつの大きなハードルになるか。

 

その大栄翔も1敗で好調。大の里に勝てばさらに勢いを増して、3年半ぶり2回目の優勝の可能性もある。先場所まで6場所連続で関脇を務め、大関とりに挑んできたが、あと一歩で届かなかった。この夏場所で三役復帰する成績を残し、来場所から再び大関とりをめざすことになるかもしれない。(下の星取表は7日目終了時点 □不戦勝、■は不戦敗)

■大関琴桜、後半に逆転優勝をめざす

 

大関陣では琴桜が2敗で先頭を走る1敗組を追う。初日に大栄翔、6日目に大の里に敗れて「主役」を譲った。

 

序盤戦ではまだ本来の安定した強い相撲は取れていないようにも思えた。しかし、7日目に全勝の宇良を押し倒しで破って大関の意地を見せた。「横綱に一番近い大関」として期待されており、後半は「主役」に戻って念願の初優勝をねらう。

 

前半に3敗を喫した大関豊昇龍。2差を追い上げてはたして逆転優勝ができるか、可能性としてはあるけれど、好調力士が多いだけに自力優勝はかなり厳しくなってきた。

 

貴景勝は2日目から休場、カド番の霧島は7日から休場して、次の名古屋場所は関脇に転落することが確実。大関陣は明暗がはっきりした場所となった。

 

■宇良、連勝は「6」で止まるも2けた勝ち越しも

 

前頭4枚目の宇良の快進撃に相撲ファンは拍手喝采だ。6日目終了時点で無傷の6連勝で単独トップに立った。幕内在位23場所で初日から6連勝したのは初めて。しかし、7日目に大関琴桜を相手にいい態勢をつくりながら、最後は押し倒されて連勝はストップした。

宇良の連勝で国技館では大歓声

足取り、反りなどを得意技とする小兵の業師として人気を集めて幕内上位を維持している。最近は意識的に増量を図って、現在は体重142㌔で土俵に上がっている。それに伴って得意技も押し、左四つなども加わって強い内容で勝つ相撲も増えてきた。体調もいいようで自信を持って土俵に上がっているようにも見える。2ケタ勝ち越しも可能で、そうなれば三役復帰も見えてくる。

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幕内で休場ラッシュ

途中から5人が姿を消す

 

この夏場所は幕内の休場力士が続出、7日目まで7人が土俵から姿を消した。このうち5人は途中からの休場である。

 

春場所に新入幕優勝を飾った前頭6枚目の尊富士は右足靭帯損傷で初日から休場。また3年半ぶりに三役に戻った小結朝乃山も右膝靭帯損傷で初日から休場した。

 

1横綱、4大関が初日に全敗するという大波乱からスタートした大相撲夏場所。ケガの影響で横綱照ノ富士と大関貴景勝が2日目から休場した。前頭3枚目の高安も急性腰痛で3日目から休場、さらに7日目から大関霧島が首のケガで、また関脇若元春も右足親指を痛めて休場となった。

 

カド番の霧島は1勝5敗と黒星先行して大関を守るのが厳しくなっていた。再出場はなく、休場によって7月の名古屋場所は関脇に転落することが確実となった。貴景勝の来場所は9度目のカド番となる。初日から休場している小結朝乃山の番付は前頭下位にとどまるけれど、尊富士は全休ならば十両降格は確実。名古屋場所での再出発に期待したい。

 

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