新横綱、新大関の同時誕生もある

 

■大本命不在、あと3日のし烈な攻防戦

 

大相撲初場所の優勝争いは、終盤戦に入って横綱、大関、関脇陣の4人に絞られてきた。

 

12日目終了時点で、1敗は関脇琴ノ若だけ、2敗で横綱照ノ富士、大関霧島、大関豊昇龍が追う。前頭下位で快進撃を続けてきた阿武咲と大の里は、横綱、大関、関脇陣との対戦が組まれて、さすがに番付の違いを見せつけられて一歩後退した。

 

優勝ラインで優勝力士を予想すると、

14勝Vなら 琴ノ若

13勝Vなら 琴ノ若、照ノ富士、霧島、豊昇龍

12勝Vなら 琴ノ若、照ノ富士、霧島、豊昇龍

 

琴ノ若の安定した強さが際立っている。残りの3日間は横綱、大関との対戦を控えているが3連勝すればもちろん優勝。たとえ2勝1敗でも、優勝か決定戦には進出できる。そのいずれかの成績を残せば、大関昇進はほぼ間違いない。

 

1勝2敗なら12勝3敗となり、「直近3場所、三役で33勝」という目安には届かない。しかし、最近三役で6場所連続勝ち越しの安定性、初場所の相撲内容の良さ、大関として横綱もねらえる将来性、などを加味すれば昇進の可能性もあるだろう。

 

13日目は横綱照ノ富士と対戦する。これまでの対戦成績は0勝5敗と圧倒されてはいるものの、横綱が休場している間に力をつけて格段に強くなっている。初白星を奪って、優勝と大関とりに弾みをつけたいところだ。もちろん照ノ富士も4場所ぶりの優勝で横綱としての存在感を相撲ファンに強くアピールしたいはずで、琴ノ若の勢いを止めるか。

 

同日は霧島vs豊昇龍戦もある。2場所連続優勝を果たし綱とりをねらう霧島はもう星を落とせない。一方、投げ技が冴えてきている豊昇龍にしても来場所を綱とり場所にするためには、この初場所で優勝するしかない。同じモンゴル出身の2人のライバル意識は相当なもので、上(横綱)を見据えた奮起材料にしているのは確かだ。

 

■横綱照ノ富士、3力士に全戦全勝の実績

 

4人による総当たり戦。対戦成績の表にある通り、霧島、豊昇龍、琴ノ若の3人は、照ノ富士に一度も勝っていない。この初場所はその大きな壁をぶち壊して、上の番付に行けるかどうかの試金石になる。いずれにも自力優勝の可能性は残されており、終盤の3日間で今年の勢力地図が塗り替えられるかもしれない。

 

 

霧島の横綱とり、琴ノ若の大関とりがこの初場所で同時に成功するケースを考えてみるとー。両力士が13勝2敗で優勝決定戦に持ち込み、霧島が勝った場合は2場所連続優勝を飾って横綱昇進が決まる。琴ノ若はもし敗れたとしても、直近の3場所は9勝、11勝、13勝となるわけで、「直近3場所三役で33勝」という大関昇進の目安はクリアする。しかも優勝同点ならば文句なし。このシナリオ通りに運ぶためには、13日目に琴ノ若が横綱照ノ富士を倒すことが前提になるのだが・・・。はたして、3月場所に2横綱、4大関という新しい勢力図の番付表が見られるのだろうか、楽しみではある。

 

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