序盤に猛攻、逃げ切る

2人の継投策で初優勝

 

■実力は本物、新2強時代の幕開け?

 

春季高校野球埼玉大会の決勝が4日に県営大宮球場で行われ、昌平が序盤に6点を奪って、浦和学院の猛追を許さず6-2で逃げ切った。昨秋に続いて春も埼玉の頂点に立った。浦和学院の春3連覇はならなかった。

 

優勝した昌平は30日から神奈川県で開催される春季関東地区大会に埼玉1位で、準優勝の浦和学院は埼玉2位で出場する。

 

夏はこの2校がAシードになる。直近でみると両校の成績と実力は互角で、夏の埼玉大会でも当然ながらV候補&主役になる。はたして新2強時代の幕開けとなるのかー。

 

 

決勝観戦記

 

先発投手の立ち上がりが明暗を分けた。昌平は前日の準決勝で2番手として登板、好投した2年生の右腕・佐藤立羽投手を先発としてマウンドに送った。一方、浦和学院の先発は前日の準決勝で4回1安打無失点で好投した左腕・伊藤充輝投手。いずれも連日の登板になったが、「調子の良さ」も判断材料になったのだろう。

 

昌平は1回表、新たに4番に座った2年生の山根大翔内野手の右前タイムリーなどで2点を先制。3回表にも3番・齋藤陽貴捕手の中越え2塁打で2点を奪うなど相手の先発投手を攻略した。昌平の佐藤投手は1回裏に2安打を許したが、得点は与えず乗り切った。初回の攻防戦が勝負の分岐点になったかもしれない。

 

浦和学院は3回途中から早々と2番手投手をマウンドに送った。それでも6番・櫻井ユウヤ内野手が長打で2点を加え、3回までに6-0とリードして試合の主導権を握った。

 

先発した佐藤投手は6回1失点の好投

 


継投の渡邊投手も3回1失点の力投

 

昌平の佐藤投手のこの日のストレートは最速142㌔だった。136㌔以上を連発して6回を投げて5安打1失点。7回からは左腕・渡邊俊輔投手が継投、背番号1の意地を見せて3回を2安打1失点で強力打線を抑え込んだ。2人による継投策を成功させて初優勝、秋春連覇を呼び込んだ。

 

6回裏、浦和学院はソロ本塁打で、「これからだ」と応援スタンドを沸かせて、さらに8回にも1点を追加。しかし、打線がつながらず準優勝に終わった。ちなみに昨秋の決勝は昌平6-3浦和学院、この春の決勝も昌平6-2浦和学院という結果になった。同じようなスコアで昌平が2連勝、さて夏は。

 

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表彰式

表彰式で並ぶ優勝した昌平メンバー

 

優勝旗を受け取る昌平の選手代表

 

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春季関東地区大会 

神奈川で20日開幕

 

埼玉勢の初戦組み合わせ

◇20日  

浦和学院×専大松戸

◇21日

昌平×文星芸大付

いずれも保土ヶ谷球場

 

5月20日に神奈川県で開幕する春季関東地区大会に出場する昌平と浦和学院の初戦の組み合わせが決まった。

 

埼玉1位の昌平は21日に文星芸大付(栃木2位)と初戦を戦う。埼玉2位の浦和学院は20日に今春のセンバツに出場した強豪・専大松戸(千葉1位)と初戦を迎える。

 

昨秋の関東地区大会では、昌平(埼玉1位)は慶應義塾(神奈川2位)に3-7で初戦敗退、浦和学院(埼玉2位)も横浜(神奈川1位)に0-2で初戦敗退、いずれもセンバツ出場には手が届かなかった。

 

専大松戸を相手に戦う浦和学院にとっては厳しい初戦となる。プロ注目の最速151㌔の右腕・平野大地投手は昨秋に両肩付近を痛めて本格復活は夏からになりそうだが、関東大会でも体調次第では短いイニングでは出番もありそう。

 

浦和学院は2021年の関東地区大会では優勝した専大松戸に準々決勝で敗れて8強止まりだった。しかし、2022年の関東大会では決勝で関東一を下して優勝するなど実績や知名度は全国的レベル。好カードの一戦となる。

 

昌平の相手となった文星芸大付は春季栃木大会で作新学院に延長戦で惜敗して準優勝したチームで侮れない。まずは関東大会1勝をもぎ取って「埼玉に昌平あり」を強くアピールしたいところ。昨秋から新チームは県大会で10連勝、関東大会の舞台でさらに自信をつければ、秋春に続いて夏の埼玉大会も制し、悲願の甲子園出場も近づいてくる・・・。

 

 

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