準決勝で波乱起きた!

広陵、大阪桐蔭敗れる

 

■山梨学院、報徳学園の打線がが終盤に爆発

 

決勝進出をかけて行われた準決勝で波乱が起きた。

 

第1試合では山梨学院が9回表に打者一巡の5点を奪って広陵(兵庫)を撃破すると、第2試合では報徳学園が5点差をひっくり返して、V候補の大阪桐蔭を下して決勝に進出した。山梨学院は春夏通じて初の決勝進出、報徳学園は21年ぶりの決勝進出。大阪桐蔭は2度目の春連覇をあと一歩のところで逃してしまった。

 

第95回センバツ決勝「山梨学院×報徳学園」は4月1日(土)の12時30分から行われる。

 

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準決勝 観戦記

 

◇第1試合 山梨学院 6-1 広陵

 

山梨学院、9回にビッグイニングで決着

 

昨秋の関東王者・山梨学院が春夏通じて山梨県勢初の決勝進出をつかみとった。

 

先制点は広陵だった。1回裏、1死二、三塁のチャンスから犠牲フライで1点を奪った。2回表、今度は山梨学院が1死三塁の場面から6番・進藤天内野手が犠牲フライで1-1に。3回以降は両チームの先発投手が安打を与えながらも8回までは得点を許さず投手戦が続いた。

 

山梨学院(山梨)

010 000 005=6

100 000 000=1

広   陵(広島)

 

そして、9回表に山梨学院の強力打線が火を噴いた。4番・高橋海翔内野手が1死二塁から中前タイムリーで決勝点となる1点をたたき出すと、さらに5番・佐仲大輝捕手の右三塁打で1点、さらに進藤の左二塁打や内野安打などで3点を加え、打者一巡の5点を奪って6-1にして勝負を決めた。

 

山梨学院の先発・右腕林謙吾投手は130㌔台のストレートを武器に打たせて取るピッチングを徹底。広陵は毎回安打の10安打を放ったが、連打がなく得点チャンスを生かせなかった。広陵のプロ注目の長身の大型スラッガー真鍋慧内野手はこの日は無安打で不発に終わった。

 

林投手は中1日で疲れもあったが、粘って1失点完投。吉田洸二監督は「甲子園で育ててもらった」とその成長ぶりを讃えた。初の決勝進出で甲子園初優勝をねらう。

 

◇第2試合 報徳学園 7-5 大阪桐蔭

 

報徳学園が終盤にまさかの逆転劇

 

報徳学園が春連覇をねらうV候補の大阪桐蔭を終盤に逆転、21年ぶりの決勝進出を決めた。

 

大阪桐蔭は3回表に3安打と四球で塁を埋めると、タイムリーや押し出しで5得点を奪った。これで主導権を握ったかに思えたが、しかし、その裏に広陵も4安打を集めて、犠牲フライ、タイムリーで2点を返して、逆転のチャンスを残した。

 

7回裏に報徳学園の打線が好投していた大阪桐蔭の先発・右腕南恒誠投手を捕まえた。8番・林純司内野手が無死二、三塁から2点タイムリーを放って1点差にすると、プロ注目のエースの左腕前田悠伍投手がマウンドに上がった。ここで報徳学園は宮本青空内野手を代打に送る。すると期待に応えて初球を左前に落とし、1点を加えて5-5の同点に追いついた。

 

大阪桐蔭(大阪)

005 000 000=5

002 000 32×=7

報徳学園(兵庫)

 

報徳学園の勢いは止まらず、8回裏に無死一塁から4番・石野蓮授外野手が左越え二塁打を放ち勝ち越した。さらに内野安打で1点を追加し、7-5とリード。5点差をひっくり返しての大逆転劇だった。地元チームの猛攻に声援、応援は球場内に響き渡り最高潮に達した。大阪桐蔭は継投のタイミングがやや遅かったのが悔やまれる。

 

勝利した報徳学園の大角健二監督は、3回に5点を先取されて「今日はやられたかな、とベンチには重い空気が流れたが、そのあとすぐ2点を取り返したので・・どうなるのかわからないのが甲子園」と勝利インタビューに答えていた。

 

昨夏の王者・仙台育英に続いて、昨春の王者・大阪桐蔭も破って決勝戦に挑む報徳学園。当然21年ぶりの優勝もねらっている。

 

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