無敗の史上最強チーム
強くて楽しいー大声援
■1次リーグは圧勝、これからは敗けたらもう終わり
「日本戦がある夜は、お客さんが少なくて、商売にならない。サッカーW杯の時と同じぐらいヒマだったよ 」―知り合いのタクシードライバーがぼやいていた。ある乗客は降車すると、一目散に家に駆け込んだそうだ。WBCの日本戦の試合を見るためである。
日本代表の「侍ジャパン」が圧倒的な強さで勝ち進んで日本列島が盛り上がっている。B組を4戦全勝の快進撃で1次ラウンドを突破、スンナリと8強入りを決めた。今大会の「侍ジャパン」は強さに加えて、チームの楽しそうな雰囲気を一緒に味わせてくれるという点もあってか、野球ファンだけでなく、多くの老若男女が声援や拍手を送っているようだ。
大リーグから大谷翔平、ダルビッシュをはじめヌートバー、吉田正尚も参加、国内からは山本由伸、佐々木朗希、村上宗隆などトップスターが揃う強力軍団。打線は4試合で43安打38得点の猛攻ぶり、四死球は45で安打数を上回り、いつも塁上には走者がいる状態にあった。
投手陣の内容はほぼ完璧。4試合で18安打しか許さず、わずか8失点。そして先発、継投陣合わせると54奪三振、きっちりと抑え込んでいる。「敗れるというイメージが浮かばない。安心して観戦できる」―ほとんどの人がそう思っていたのではないだろうか。
■韓国戦の44.4%はWBC中継で史上最高を記録
とにかくテレビ視聴率がすごい。日本戦はいずれも40%を超えて驚異的な数字。ビデオ・リサーチの調べ(関東地区)によると、これまでの1次ラウンドの4試合の視聴率は次のようになっている。
第2戦目の日本×韓国戦の世帯視聴率は44.4%でWBC中継での史上1位を記録した。この数字は昨年の年間視聴率1位をマークしたサッカーW杯での日本vsコスタリカ戦の42.9%も抜く快挙となった。
日本戦の視聴率
試合結果 世帯視聴率 個人視聴率
日本8-1中国 41.9% 27.1%
日本13-4韓国 44.4% 28.8%
日本10-2チェコ 43.1% 28.7%
日本7-1オーストラリア 43.2% 28.7%
中継局は中国と韓国戦はTBS、チェコとオーストラリア戦はテレビ朝日
16日は東京ドームでイタリアと準々決勝を戦うが、ここからの戦いは敗れたら終わり。先発は大谷翔平と発表されており、継投陣も万全。昨年、最年少記録で3冠王に輝いた不動の4番・村上宗隆がイタリア戦で奮起して、「侍ジャパン」は米国に向かうはずだ。そして21日に米国マイアミで準決勝、翌日に決勝を制し、無敗で完全優勝というのが予想できるシナリオだ。
日本vsイタリアは19時から試合開始で、テレビ朝日が中継する。5試合連続で視聴率40%超の可能性は大だ。この日もサラリーマンなどの帰宅は早目で、夜のタクシー利用者は少ないのだろうか。国内試合はあと1試合、楽しませてもらいたい。
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■観客も超満員
東京ドームで行われた4試合は、すべて観客4万人以上の超満員。試合時間も「侍ジャパン」の攻撃が長びいて3時間~4時間要し、夜10時を超える試合がほとんどだった。このため朝刊に試合の最終結果を掲載できなかった全国紙も一部地域では見られた。
相手国 観客数 試合時間
中国 4万1616人 3時間41分
韓国 4万1629人 4時間4分
チェコ 4万1637人 3時間26分
オホストラリア 4万1664人 3時間18分