攻撃力、継投力に軍配
健大高崎が春の関東王者に
20安打の猛攻、乱打戦を制した
決勝戦 観戦コラム
健大高崎15-10日大三
高校野球の春季関東大会は健大高崎(群馬1位)の6年ぶりの優勝で幕を閉じた。
日大三(東京1位)との壮絶な点取り合戦は15-10というスコアでの決着となった。
両校で計25得点を記録。70回の歴史のある春季関東大会の決勝戦のスコアとしては史上最多得点となった。
決勝戦以外では、第46回の2回戦で浦和学院13-12国学院栃木という試合があって、同じく計25得点が記録されているけれど、決勝戦で最多得点が記録されたことは衝撃的だ。両校で31安打という数字もまれな記録である。
小雨のなかで行われた決勝戦
最初から最後まで小雨が降ったり止んだりのなかで行われた決勝戦。
それでも試合に大きく影響する雨量ではなかった。失策も記録されたのは計3つだけ。得点の多さはグランドコンディションが悪かったためではない。ただ、お互いに大量点を獲得した回はやや四死球の多さも目立ち、暴投、悪送球など一部に守備面の乱れも見られた。
1回表に日大三が1番から5番までの打順で2点を先取したときは、日大三が試合の流れを早くもつくったかと思われた。
健大高崎は1回途中で2年生の先発・吉田を早々と降板させて、同じく2年生の久保田を2番手としてマウンドに送った。この思い切った継投策も勝因のひとつになったのでは。
久保田は5回まで日大三打線に得点を与えず好投を続けた。
長距離砲・山下が高校通算71本塁打
その間に健大高崎は4回に安打や相手のエラーで3点をあげて逆転、さらに5回にはプロ注目の1番・山下が2ランを放ち、5-2とリードを広げていった。
山下の今大会初の本塁打は高校通算71本目となった。当然、夏も同校の長距離砲として打線の主軸となる存在だ。
日大三は6回にようやく久保田を捉えた。タイムリーや相手の悪送球などで5点を入れて逆転。これでいつもの日大三の終盤攻勢のパターンになったのだが・・・。
しかし、その流れは止められた。7回表に健大高崎の反撃が再び始まったからだ。安打や四球などで塁に走者をためてのタイムリー、そして相手側の暴投による得点などで一気に7点を奪い再逆転、12-7と5点差をつけた。
終盤の日大三の猛追はならず
そして、健大高崎は7回から清水を登板させて継投で逃げ切りを図る。
8回には両校とも1点ずつを加えたので、その差は縮まらない。日大三の猛追はならず。
そして9回表、健大高崎の4番・高山がダメ押しともいえる2ランを放ち15点目を入れた。
9回裏に日大三の4番・大塚に2ランを許したものの、健大高崎20安打、日大三11安打の壮絶な乱打戦は15-10で健大高崎が制し、6年ぶり2度目の優勝を果たした。
日大三は12年ぶり2度目の優勝は叶わなかった。
春季関東大会は5日間の日程で行われ、日大三は1回戦からの対戦で決勝は5試合目だった。つまり、5日間で5試合というハードなスケジュールだったのである。
日大三は2回戦から中村、廣澤、河村の3人の投手でやりくりしてきた。
日大三の 強打者・日置、7回から投手デビューも
しかし決勝戦ではやはり疲れを配慮してか、この3投手の登板はなく先発は林。5回途中から外野手の高木、そして7回途中からは内野手の日置をマウンドに送るという手を打った。日置は高校初登板ということで制球がもうひとつで2回投げて6安打4失点という結果に終わった。
健大高崎は手薄になった日大三の投手陣にも猛攻をかけて大量点をたたき出し、関東王者となったのである。
投手陣も早めの継投で前半5回を2失点に抑えてリードしたことも勝利を呼び込むポイントになった。
日大三の打線が不発だったわけではない。最後に2ケタ得点を達成したのは、日置、大塚、金子などを中心にやはり打撃力のあるチームだったから。それは決勝戦でも証明された。
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もう夏は始まっている
「夏の甲子園」第100回大会
関東勢の4年連続制覇は?
第100回大会の夏は、史上最多の56校が参加する。北海道、東京に加え、千葉、埼玉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡からも2校が出場することになっている。
関東には春季関東大会で優勝した健大高崎をはじめ、日大三、横浜、東海大相模、それに昨夏の覇者・花咲徳栄など強豪、実力校がズラリ。
夏の甲子園では、現在3年連続で関東勢が優勝を飾っており、4年連続の制覇が期待される。
夏の甲子園の最近の優勝校は、
第96回 大阪桐蔭(大阪)
第97回 東海大相模(神奈川)
第98回 作新学院(栃木)
戴99回 花咲徳栄(埼玉)
そして記念大会の第100回ははたして・・・・。
大阪桐蔭と関東勢の争いになるのだろうか。夏はもう始まろうとしている。
