超大型台風に備えて対応? 

  関係者も「非常に多いですね」

 

投票日は10月22日              若い世代にも投票を呼びかけている

  

 

投票所に「最後尾」のプラカードも

 

まさか市役所の中で30分近くも行列に並ぶとは予想もしなかった。

 

10月22日(日)の衆院選の投票日に私用で行けなくなるかもしれないので、2日前の20日(金)に期日前投票に出かけた。

 

これまでは必ず投票日に一票を投じてきたけれど、今回初めて期日前の投票を経験した。

 

在住の市内では2か所で期日前投票が行われているが、午後から市役所の会場に出向くことにした。その敷地に入ると平日とは違う風景があった。いつもよりその建物に入っていく市民の姿が多かったのである。

 

 

 

1階に投票所が設けられていた。そこには行列ができており、関係者は「最後尾」と書かれたプラカードを掲げて、押し寄せてくる投票者の市民を誘導していた。

 

投票所のスペースはコンビニ店ほどの広さがあり、入り口と出口を除いて四方はカベで囲んであり、外からは見えないようにしてあった。行列はそのカベに沿ってコノ字型にできていた。

 

受付案内の女性の人に「いつも期日前投票はこんなに混むんですか」と雑談風に取材したら「今日は多いですね」。市役所に到着した時にはすでに100人ほどの人が並んでいた。台風到来の予報に市民がそれに備えて対応しているような状況だ。

 

期日前投票は初めて、宣誓書に記入求められ

 

投票をあきらめて帰るわけにはいかないので最後尾に並ぶ。

 

担当係員から投票所入場整理券を求められたので差し出すと、住所、氏名、生年月日、期日前投票をする理由を「書いてください」と指摘されてしまった。投票日に投票する場合は記入する必要はないけれど、期日前の場合はそれを書くことで宣誓書になるらしい。知らなかった。なにしろ「初めてだもの」。

 

整理券にあらかじめ記入しないで投票に来る人も少なくない。5、6人が記入できるテーブルも用意されていて、そこもほぼ満員。

 

行列に並んでいた人が「何分ぐらいかかるの?」と係員に尋ねると、「20分~30分位かかります」と答えたのでまたびっくりした。投票するまでこれほどの時間を待つなんて初めてだ。

 

10分、20分と時間を経ても列を抜けて帰ろうとする人はいない。選挙時の投票は必ず遂行するという人もいれば、今回の衆院選に高い関心を持っているという人もいるからだろう。

 

制服姿の女子高生の姿も

 

今回の衆院選は18歳から投票できる選挙。行列の中には母親と一緒の制服姿の女子高生も数人見かけた。年配者や中高年の男女に混ざって若い世代がいる投票所の雰囲気はなかなかいい。

 

そういえば、期日前投票の選挙ポスターのイメージキャラクターに起用された女優が「かわいい」と評判になっているようだ(ポスター写真)。

 

AKB48の元メンバーで現在、女優として活躍している川栄李奈さんがその人。ポスター告知板の動画では「日本の明日を私たちで決めましょう」と若い世代に声でも呼びかけている。投票率アップにつながればいいなあー。

 

投票所に入ると、小選挙区、比例区などの順に投票用紙を投入し、わずか1分足らずで終了。ついでに投票済証をもらって投票所を出た。各地の飲食店などで実施されている「センキョ割」を利用する機会があれば、使ってみたい。

 

出口調査の調査員2人につかまった

 

投票所を出たらさらに行列は長くなっていた。そして市役所の建物から出たらNHKの出口調査員に声をかけられた。「ちょっといいですか」と言うので「いいですよ」。

 

アンケートの内容は年齢の世代、選挙区、比例区の投票先、それに安倍総理、小池代表についての評価(4段階で)、さらに投票先を選んだ理由など。意外と短時間で済んだ。

 

終わって缶コーヒーを飲もうと自販機のところに行くと、こんどは読売新聞の調査員につかまってしまった。同じような質問内容だったが、NHKより項目は少なめだった。

 

以前、出口調査につかまったことが一度ある。こうした調査員は社員ではなくアルバイトの場合がほとんど。ただ、誰でも採用されるわけではなく、服装、言葉遣い、コミュニケーション能力も採用基準となるようだ。不愉快な印象を与えると会社のイメージなどに影響するからだ。

 

出口調査は選挙結果を予測するために調べるもので、総合的に分析して「当確」を出す大きな判断材料となっている。新聞社やテレビ局にとって欠かせないもので、テレビなどで1分も経たないうちに相次いで「当確」が出るのは、この調査をやっているからともいえる。

 

この調査の仕事の収入は普通のアルバイトよりはいいようだ。昔、学生時代にちょっと高いバイト料につられて地方新聞の世論調査のアルバイトをやったことがある。指定された各家庭を訪問してのアンケート調査だったが、道に迷ったり、回答を拒否されたり、時間内に数をこなせなかったり、苦労した思いもあって、つい2人に協力してしまったー。

 

台風なんのその、天気との戦いでもある

 

大型台風の到来で投票率への影響が心配される。今回、経験した期日前投票の多さは「関心の高さを示す証拠」であって、それに比例して少しでも投票率が高まればいいのだが・・・。

 

「台風なんのその」ー今回の衆院選は天気との戦いでもある。