初戦から優勝候補同士の組み合わせ

 

優勝までの道のりは楽ではない--第99回全国高校野球選手権がいよいよ開幕する。

 

今夏の組み合わせ抽選会の結果をみると、第4日に優勝候補、実績ある有力校の対戦が4試合とも組まれた。日刊スポーツは、「まるで準々決勝」とズバリの見出しをつけた。

 

また、優勝候補に挙がっている秀岳館(熊本)と横浜(神奈川)が、同日の2試合目にいきなり対戦することも決まり、これを評して「まるで決勝」と納得の見出し。優勝候補の一角が確実に初戦敗退ということがあるのだから、甲子園という舞台は、感動や興奮を与えるだけでなく、非情な現実も教えてくれる"学校"でもある。

 

有力校がつぶしあいの戦いに

 

16強までは決定しているトーナメント表の組み合わせで試合が行われる。優勝候補の大阪桐蔭(大阪)、秀岳館(熊本)がいるトーナメント表のゾーン(仮にAゾーンとする)には、次のような有力校が揃っている。

 

中京大中京(愛知)

横浜(神奈川)

作新学院(栃木)

花咲徳栄(埼玉)

広陵(広島)

前橋育英(群馬)

盛岡大付(岩手)

明徳義塾(高知)

 

大阪桐蔭、秀岳館を含めた、この10校のうち、16強に進めるのはわずか5校のみ。なぜならば、そこまで勝ち進むまでに有力校同士での対戦が多くなるからである。つまり、つぶしあいの戦いになるのである。

 

どの代表校も16強ねらえる

 

東海大菅生(西東京)や神戸国際大付などがいるトーナメント表のゾーン(仮にBゾーン)には、優勝候補として取り上げられている代表校は、とくに下馬評では見当たらない。逆に言えばどこのチームも16強をねらえるということ。

 

そして、A、Bゾーンの勝者による抽選でそれぞれ準々決勝。さらに、準決勝はA、Bゾーンを合わせた4強による抽選で行われる。

 

優勝候補、有力校が「Aゾーン」に集中したため、8強の準々決勝までには、まさに激闘、激戦が繰り広げられるだろう。そこまで勝ち抜ければ、準決勝の段階で優勝校の姿も見えてくるかもしれない。

 

決勝戦だけでなく、面白そうな初戦、2戦目も見逃せない夏になりそうだ。