毎年8月15日には九段の靖国神社へお参りするのだが、今年は細君の実家に前日より行っており、あくるこの日はぎっくり腰でいわき市のコテージで一日寝ていたという我ながら忸怩たる一日を過ごしていた。
ある程度よくなって戻ってきたのだが、忙しい毎日で10日遅れの靖国参りとなった。
平常の神社は静かで蝉の鳴き声だけがうるさく聞こえるようである。
お参りする人もちらほらといるようで、私も並ぶことなくお参りできて安堵しているところである。
政治思想に関係なく、ここは明治維新をはじめとして国のために殉じた人たちを祀ってあるのだが、幕府についた人や西郷隆盛は祀られていない。
しかい、今は、当時は敵味方となったとはいえ国を憂いて散ったのだから一緒に祀るのではないかという機運が高まっているのだそうだ。
私もそう思うねぇ、西郷隆盛が賊軍とされているのは寂しい限りだし、會津軍が白虎隊が新選組がみんな忠義を尽くしたので祀られてしかるべきだと思っている。
先の大戦での犠牲者ばかりではないということである。
本殿脇に小さな碑が建っていてかつてここには、江戸末期の三大道場の一つ斉藤道場「練兵館」が建っていて桂小五郎やっ高杉晋作らが稽古していたところと知っている人は少ないと思う。中でも強かったのが「仏生寺弥助」といって津本陽の「修羅の剣」であったかそこで知った人物だがそんな人物たちが稽古していたという。
「練兵館は鬼より怖い、小五郎、弥助の声がする」・・・耳を澄ませば聞こえるかと思ってはみたが、蝉の声ばかりでその趣もない。
遊就館にも足を運んだが、何回も行っているので中へ入ってみる気もない、悲しいだけである。先人の思いを忘れることなく気持ちを新たにすることでここに来た甲斐があると思っている。