こんばんは

課後児童支援員の「しんごうき」です。このブログにお越しいただきありがとうございます。

 

このブログは、

小学生の放課後の安心・安全を担う「放課後児童支援員」がその処遇の悪さから「支援員を諦めるより他ない状況」から抜け出す方法や考え方を伝えるものです。

 

そこでこのブログでは、『放課後児童支援員のスタイル革命』と称して、すぐに取り組める「仕事術」「お金の守り方」「お金の増やし方」を発信していきます。

 

■全学年保護者会にむけて万全の準備を!(上)

新年度になってやっと一週間が経ちました。ホっとしている放課後児童支援員(以下、児童支援員)も多いことでしょう。しかし新年度はスタートしたばかり。4月はイベントが目白押しで気が抜けませんが、中でも特に気を付けたいのが全学年保護者会です。今回はこの保護者会を無事に乗り切るための準備や方法をお伝えしていきます。

 

◆全学年保護者会とは…

4月に行われる保護者会は、年度初めに保護者が学校の様子を知る機会なので保護者の参加率が非常に高く、体感的には9割を超えます。各クラスでの保護者会の前に、全学年が体育館に集まり、そこで学校長から挨拶があります。そのため、保護者会当日は保護者の大移動が2回ほど起こるのも特徴です。中規模や大規模の小学校では全学年の保護者が体育館入り切らないため、「低学年保護者会」「高学年保護者会」と開催を2日間に分けたり、「1,2年」「3,4年」「5、6年」と3日間に分けることがあります。これらの場合には、特に保護者参加率の高い1年生の保護者が参加する日の参加人数が多くなるので注意しましょう。

◆保護者会での放課後児童クラブと放課後子供教室の違い

保護者会当日は放課後児童クラブ(通称、学童)と放課後子供教室とでは運営内容の大変さが異なります。多くの保護者が来校するので、学童と放課後子供教室は、どちらも参加率が上がります。学童は定員があるため、大変さは普段とあまり変わりません。早い時間帯に多くの保護者が迎えにくるので、その「お迎えラッシュ」さえ凌げば、人数がガクッと減るので寂しいぐらいになります。大変なのは、定員のない放課後子供教室です。普段は参加しない児童も保護者会の日は参加するため、参加人数が普段の2倍から3倍になることがあります。私は過去に在校児童数が600名弱の小学校で、普段は120名前後の参加なのに全学年保護者会時には半数以上の335名の児童を受け入れた経験があります。

 

◆準備不足で保護者会を迎えると…

普段の運営時であっても十分な活動スペースがないのに、その2倍も3倍もの児童を受け入れたらどうなるのでしょうか。この現状に打ちのめされて、何の準備せずに保護者会当日を迎えたらどうなるのでしょうか。私のこれまでの経験から起こり得ることを、下記に書き出してみました。

 

≪児童関連≫

①児童の活動をコントロールできずに怪我が発生する。

②児童のトラブルに気付けずに、解決できないまま帰宅させてしまう。

③荷物の置き方や仕舞い方が悪く、忘れ物や紛失が多発する。

 

 ≪受付関連≫

④受付処理ミス、または処理が間に合わず、帰宅時間を過ぎてから児童を帰宅させてしまう。

⑤お迎えの児童を、一人帰りで帰宅させてしまう。またはその逆が起こる。

⑥参加カードの返却忘れや、他児童の参加カードを返却してしまう。

 

 ≪保護者関連≫

⑦軽度のケガなど、口頭で報告できたことを保護者に伝えそびれる。

⑧迎えにきた保護者を長時間待たせてしまう。

⑨新規申し込み・相談・質問のある保護者を長時間待たせてしまう。

 

≪学校関連≫

⑩活動場所や移動の際に児童が騒ぎ、教室周辺が騒然となる。

⑪児童が活動場所から溢れてしまい、学校に迷惑をかけてしまう。

⑫児童が予想以上に参加し、追加の活動場所を保護者会中に相談しに行き迷惑をかける。

 

◆全校保護者会を乗り切る3つの要素

上記からわかるように、児童、保護者、学校へ様々な迷惑をかけてしまい、新年度早々から信用を失ってしまいます。その状況で残り11カ月を過ごすのは施設にとって良いことではありません。4月の全学年保護者会は、年間で最も大変な保護者会であり、施設の『総合力』が試される日なのです。新年度になって2週間あまりで、新規チームの総合力を求められるのはあまりにも酷です。しかし、しっかりとした事前の『想定』『準備』『役割分担』ができれば、新規チームであっても力を発揮できる環境をつくることができます。

 

先日引退したイチロー選手も準備についてはこう語っています。『自分にとっていちばん大切なことは、試合前に完璧な準備をすること』。そして『準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していくそのために考え得るすべてのことをこなしていく』。全校保護者会でなくとも常にイチロー選手のような心構えで準備をして子どもたちを迎えましょう。

 

■■■まとめ■■■

・全学年保護者会では、定員のない放課後子供教室には普段の2~3倍の児童が参加する。

・準備不足で全校保護者会を迎えると、児童、保護者、学校に迷惑をかけて信用を失う。

『想定』『準備』『役割分担』ができていれば、新規チームであっても力を発揮できる。

 

今回は、全学年保護者会の大変さをクローズアップしてお伝えしました。これを読んで恐怖が大きくなってしまったかもしれませんが、『ピンチはチャンス』という言葉があります。全校保護者会も同じです。しっかりとした事前準備をしていれば保護者や学校の信用を失わず逆に、信用を得ることにもつながります。次回は私が実施して成果を出してきた具体的な保護者会対策をお伝えしていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。