「おひさしぶりです。」
と、現れたのは愛知のく ま さん。
実はく まさん、昨年10月に一度クリニックに来ていた。
「昔NA6に乗ってました。改めてロードスターに乗ろうと、M2-1001を買いました。
極上車を気張って買ったんですが、なんだかしっくり来ないので診てほしい。そして、ヨシムラ号にも試乗してみたい。」
と。
その時にお話し、試乗を終え、また連絡くださいと伝えておいた。
く まさんは、レクサスをポン買い出来るほどの立派な方。買った1001は、そりゃもう極上車だ!
M2-1001と言えば、マツダのベンチャー起業「M2」が最初に送り出したNA6ベースのコンプリートチューニングカー。
東京のM2本社で抽選。300台のみの限定車だった。
ざっくり普通のロードスターとの違いは、
・専用塗装
・専用アルミロールバー
・専用メーター
・専用内装
・専用シート
・専用ステアリング
・専用ホイール
・専用バンパー
・専用ミラー
・専用アンダーパネル
・専用デフクーラー
・専用チューニングエンジン
・専用フライホイール
・専用強化クラッチ
・専用タコ足
・専用コンピューター
・専用マフラー
・専用機械式LSD
・専用強化アッパーマウント
・専用ショートケースダンパー
・専用強化スプリング
・専用強化ブッシュ(部分)
と、専用だらけ。
M2最初のコンプリートカーは、もう本当に力を入れて作っていた。
恐らく、M2代表の「立花さん」が思う、「俺の理想のロードスター」を具現化したモデルだろうと思われる。
そんな、マスプロの商品ではなく「作品」がM2-1001だった。
勿論23歳のガキが買える訳が無く、雑誌記事を読み漁り指を咥えて見ていた。
とうとう1001を手に入れる事は出来なかったが、それの「従兄弟」のようなヨシムラMCLロードスターを手に入れる事になるとは思いもよらなかったが。
今回、く まさんの依頼を「本当の1001の姿を知りたい」だと解釈したうえしま。
スーパーノーマル仕様に整える事にした。
・性能の低いNA純正スタビリンクから、純正等長ピロスタビリンクみっどリンクへ。
・ドラポジ調整の為にステアリングボススペーサー
予めく まさんがシートをM2純正から、エスケレートのフルバケに替えていたので、
・シートポジション調整用のワッシャ
このたった3点のパーツ導入により、1001のノーマルのネガは解消されて、より真の姿で乗れると予想した。
・シートポジション調整
・フルブッシュ1G締め直し
・みっどリンク取り付け
そして、伝家の宝刀
実走現車合わせアライメント。
一度業者にアライメントを依頼し、数値的には揃っていた。85点くらいは付けられる「結構良い設定」だった。
それを、うえしま流の「人馬一体」仕様に変更。
全てが仕上がり、く まさんにハンドルを返す。
「・・・調整だけで、まるで違うクルマのようですね。」
言葉を失う。という形容詞がピタリとハマる反応に、うえしまニンマリ。
その仕上がりにうえしまも感動。
当時憧れた1001は、憧れた通りの「格別のコンプリートチューニングカー」だった。
普通のロードスターに対し、
・大人かつスポーティな乗り味
・一回り上の高級なマシン
・アクセルを踏み込んで楽しみたいアドレナリン湧くマシン
となっていた。
素晴らしい。さすがM2。
こんな貴重な経験をさせてくれたく まさんには本当に感謝しかない。
く まさんのインプレは、上記のリンクを踏んで貰えば読める。
驚嘆と感動が、ありありと伺える。
お互いにとても嬉しい一日となったようで、とても満足なうえしまであった。
おしまい。